騎士になるための試練
「この部屋か」
扉を開けると真っ白な霧が充満している場所だった。
中に入り入口を閉められると視界が真っ白になる。
音が消え、風すら止まったように感じる静寂。
そして__煙が形を成して現れたのは……
「助けて!」
子供の声。
そして背後には、黒い魔物が牙を剥いて迫っていた。
「なるほど、あれを倒せばいいのか?」
こういう状況になったらどうする?という事か。
どうしようか……子供を守って魔物の攻撃を耐えるところを見せるヒーローみたいなテンプレートか。
それともこの魔物を一瞬で倒す異世界のテンプレートで行くか__
だがそのとき、別の人影が視界の端に映る。
「リュウトくん?」
「!?、アオイさん!!!?!??」
それは、確かにアオイだった。
いや──違う。幻だ。
だけど……幻でも久しぶりに見たアオイさんが可愛すぎて思考が停止する。
彼女の口元が震え、言葉を発する。
「……助けて」
それと同時に子供も「助けて!」と叫ぶ。
──これは、試されている。
どちらか選べと言うのだ。
「俺は__」




