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朝の女子との会話

「まさか……お前それ動画撮ってるのか?」


「当たり前だろ〜楓に送り付けてやる」


「マジかよ……」


俺が脳裏で予想していた事が当たっていて、それが誰かに送られるのかと思うと妙な恥ずかしさを、俺は実感していた。だが久しぶりのカラオケなので楽しいな。



歌い始めて時間も経ち俺達がカラオケに来てから数時間が経って、もうそろそろカラオケを終わって出るという所で遠坂がクラスで誰が一番クールかと言うよく分からない話を始めた。


「なあ周、クラスで1番クールな人って誰だと思う?」


「突然なんだよ」


「いやさ〜ふと気になってさ」


「なんだよそれ……まあ、坂月さんかな」


大抵の人は、多分声を揃えて坂月有紗と言うだろう。周もそうだ。


「逆に遠坂、お前はどうなんだ?」


「俺も坂月さんかな〜」


俺は遠坂から有紗の名前が出て、少し動揺をした。


何故なら昨日教室で起こった出来事が脳裏に過ぎったからだ。


「そもそも、クラスでクールって言われたら坂月さんしか俺聞かないけど……」


「あ、そうなんだ……」


俺がそう言うと坂月は、悲しそうな目でこちらを見つめた。


「おい、その同情する目をやめろ」


周がそう言うと遠坂は、ニヤニヤとしながら「どうして〜?」と言ってきた。なので俺は渾身の睨みを遠坂に向けた。


そんなクラスの女子に聞かれたら危ない会話をしていると、カラオケの閉店時間直前だったので急いで周と遠坂は、店を出た。



「カラオケ楽しかったなぁ〜」


「そうだな」


「じゃあ周、俺はこっち方面だから行くわ、じゃあな」


「分かった、じゃあな」


遠坂とはカラオケ店から少し歩いた場所にある交差点で別れた。俺は真っ直ぐ行って遠坂は右に曲がった。


それにしても、もう19時30分を回っていて、辺り一面真っ暗だった……幸い街灯が置いてある為所々照らされて居て真っ暗では無いが。


周は、一人そう思いながら少し歩いて家に着いた。


「ただいま〜」


周が挨拶をしても誰も返事は返ってこない。周は実家から少し離れた場所の学校に通って居る為、学校にすぐ行けるように近くのマンションで一人暮らしをしてる。


家に帰って来て周は、する事を済ましてベットに入っていた。久しぶりにあんなに長い時間遊んだ周は体が疲れ切っていて睡魔すいまが襲って来て居て起きていることが限界だった。なので周は、そのままベットに横になって寝ることにした。



「ふあ……もう朝か……」


周は、重い瞼を開きいつも通りの時間に起きた。朝食を食べて、昨日の内に支度をしていた鞄を背負って、いつもと変わらない七時四十分に家を出た。


俺が通っている、桜川高校は原則8時30分までに着けば良いので、俺の住んでいるマンションから学校までは20分程度で行こるのでもうちょっと遅めの時間に出ても良いのだが、この時間より後に出ると通学路は、通勤時間と重なる為人がそれなりに混むのでそれを避けているのだ。


うーん、やっぱり朝の人が居ない時間は、やっぱり静かで良い。


静かを好んでる周に取ってこの時間は、幸せの一時だった。


ルンルン気分で通学路を歩いて居ると曲がり角で思わぬ人物と遭遇した……。


「高橋くん、おはよう」


「っ!? 坂月さん!? お、おはよう」


有紗も家を出る時間が早かったのか。このの時間帯は大体の学生は家で支度をしているのだが、有紗だけは、そうではなかった。


「坂月さん登校するの早いね」


「そうかしら?」


「うん、普通に早いよ」


「そんな事を言ってる、貴方も十分早いけどね?」


「そうだった(笑)」


朝から女子と会話するのは、周に取って珍しかった。


そんな珍しい会話を交わしながら、歩いていると学校に着いていた。


校舎に入り周と有紗は、下駄箱で靴から上履きに履き替えた


そんな誰も居ない静かな下駄箱で、周と有紗の二人だけの音が響いた。

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