昔と癒しの喫茶オリオン。
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昔の夢を見た。
お母さんと前のお父さんが夫婦喧嘩をしていて、とても怖かった。
お母さんの様子もいつもと違ったし、お父さんもとても怖かった。
お母さんに連れられて、家を出て、お父さんが追ってきたけれど、お母さんが無視して。
新しい家でとても楽しく暮らしていた。
けれど、離婚したはずのお父さんが我が家にやってきた。
ーその後の悪夢は思い出すたびに体が震えて眠れなくなる。
どうしても眠れない時は、少し強めの睡眠薬を飲んだりしている。
※※※
「! お兄ちゃ、・・・・・・起きてる?」
隣を見るとお兄ちゃんがいる。何故に?
「ふぁぁ、起きた〜」
座って伸びをする兄。
待って、色気が過ぎるんですけど!
「おはよ、陽奈」
「おはようございます。お兄ちゃん。ところで何故ここで寝てるんです?」
「あーね。昨日ソファで寝落ちしてたし、上にまだベッド無かったっしょ?だから運んできただけ」
「へー。そうなんですね、ありがとうございます。あ」
わ、ヤッベ時間。時計を見るともう7時半。
夏休みとはいえ、バイトは普通にあるのだ。
「お兄ちゃん、荷物適当に私の部屋に詰めといて!」
ダダダっと梯子を上がり、ささっと着替え、リビングへ降りて朝ごはんをとる。
「お父さん、お母さん、おはよう」
「おはよう陽奈」
「おはよう陽奈ちゃん」
そのまま朝ご飯を食べて、部屋にカバンを取りに行く。
「お母さん行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい。こっちのことは任せて」
「ありがと〜」
そのまま走って駅へGo!
※※※
「朝から騒がしいな」
と父。
「何かあったのか?」
と兄。
「バイトよ。カフェの」
と母。
「行きたい」
「行ってみたい!」
「あらあら、荷物を運んでからね」
そんなことを話していたとはつゆも知らない陽奈である。
※※※
「マスター!」
がらんがらんと音を立ててドアを開けた。
「遅刻じゃないよ。大丈夫」
「はーちゃん。おはよう」
「ちーちゃん」
目の前にある渋めのおじさんが、この喫茶オリオンのマスター。
その隣にいるのが幼馴染の佐藤知衣花。背が私より高くて、大人っぽい女の子。
「ほら、エプロンつけて! お客様がくるよ」
「ありがとう」
ちーちゃんだーい好き!
頼りになるし、大人だし。勉強教えてくれるし。
「いらっしゃいませ。ようこそ」
「「喫茶オリオンへ」」
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