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義理の兄と妹。  作者: 紫鶴
お母さんの再婚一年目の夏休み。
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お母さんが再婚しました。


よければブックマークなどよろしくお願いします!


 私、歌月陽奈(かづきはるな)この度母が再婚して葉月陽奈になります。





 顔合わせの為とはいえ、外に出ることは嫌だけど、欲しいものがあるからついてきた。

 何というか、うん。場違いな気がするの。

 目の前にはイケメン二人とお母さん。そしていつものようにワンピースを着た陽奈。

 外にいたら目立つからとカフェに入った。

(なんでこんなことになったのぉー)

 心の中で叫ぶ。

 目の前が本気で眩しい。

葉月海斗(はづきかいと)です。ほら」

葉月奏音(はづきかなと)と言います」

歌月愛子(かづきあいこ)よ。この子は」

「歌月陽奈です。初めまして」

 お母さんはなんだか奏音さんと会ったことがあるような感じだった。

 お父さんとお母さんはコーヒーを頼んで、奏音さんはレモネード。私は紅茶をレモンで頼んだ。

 紅茶しか勝たんな、やっぱり。

「お母さん、行きたいところがあるの。行ってくる」

 お母さんにそう言って席を離れようとした。

「俺も行く。迷子になっても困るし」

「大丈夫です。ご心配なく」

 顔が近づいてきた。

「それで迷子になったらどうするの?」

「うっ」

 痛いところをつかれた。ってか何でこの人迷子になりやすいって知ってるの?

「よろしくお願いします」

 ぺこりと頭を下げた。



「どこにいきたいの?」

「あの、こ、ここ」

 スマホのメモを見せて、その後で地図を見せる。

 それは、この近くにあるショッピングモールだった。

「おけ、ついてきて」

 それなりに大きいからすぐ見つかると思ったのだが。

 そのカフェから少し歩いて、大きいモールが見えた。

「ここでしょ?」

「うん。ありがとう、お兄ちゃん」

「! おに……お兄ちゃん」

 お兄ちゃん俯いちゃった。なんでなんだろう?

「やべぇ、あたらしくできたいもうとがかわいすぎるんだが」

 もごもご言ってて聞こえなかった。

 ま、いいや。ほっとこ。

「3階にある服屋さん。えっとここね。服屋メルヘン。」

 ここはお母さんが私の服をいつも買う場所らしいです。きたことなかった、バイトの時以外引きこもってたから。((イコール)学校ちゃんと行ってない。)

 それは置いておいて。

 お店の中に入る。可愛いのに安いをモットーにしているみたいでとても安く手に入る。

「お兄ちゃん、置いていくよ」

「もう置いてかれてるんですが?!」

 なんのことだろうね。ま、いいや。

「3着くらい欲しいな」

 じーっとガン見して、沢山のワンピースを見る。

 そうして私が手にしたのは白いえりがついたピンクのワンピースと同じようなものの黒、あとは薄い黄色のシンプルなもの。

「決まり! お兄ちゃん?」

「はい」

 お兄ちゃんは、私の目の前に青色のものを突き出した。

「選んだ」

「本当? ありがとう」

 とっても嬉しい。と付け足す。

「このワンピースの分、全部俺が払うよ」

「いや、私の買い物だからさ。私が払うの。だから、お兄ちゃんは、何もしないで」

「だったら! だったら、このワンピースの分だけでも払わして」

「わかった」

 そんなやりとりをしていると、目の前にいた店員さんが笑っていた。

「仲睦まじいのは羨ましいわ。若いっていいわね」

 店員さんは爆笑しながら言った。

「いや、そんなんじゃ」

「ちがいます〜。兄妹(きょうだい)なんです〜」

 思わず声が揃った。

 その後、店員さんがお兄ちゃんの選んでくれた分だけ割引してくれた。



「なんか勘違いさせちゃった」

「仕方がないんじゃない? それだけ仲良く見えたってことでしょ?」

「そうかもしれない」

 まぁそうかもしれないけど。けどって感じ。

「いや、だって私は妹だよ?」

「さっさと帰ろうぜ」

 気にしていない様子。

「今日は家に帰ってもいいし、俺らの家に来てもいい。どうせ、部屋の引き渡しは明日だからな」

「行く。家」

 新しいお家、見てみたい。

 キラキラとした私の目を見てなにを思ったのか、お兄ちゃんは顔を真っ赤にした。

「じゃ、行こうか」

 電車に乗って3駅。

 そこから約10分くらい歩く。

「ついたよ」

 広そうな一軒家が目に入った。

 お兄ちゃんの案内でお家の中に入る。

 玄関の目の前に螺旋階段があって、その隣にリビングへ向かうドアがある。

 全体的に白と黒で統一してある上品な家。

「ここに住むんだ、私」

 感動した。

「ようこそ、葉月家へ」





 ここから、陽奈の新しい生活が始まる。





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