69/89
十、節穴
机の節穴に詰まった消しカスをシャーペンでほじっていた主人公。ある時、節穴が貫通し、その奥に覗く眼球と目があってしまう。
驚いてとっさにシャーペンを突き立てると、響く悲鳴。主人公はその場を取り繕い、節穴を再び埋める。
旧バージョンの話ではここまでで終わりでした。
というか、突き刺した目玉は自分の目だった、というオチでしたね。
「完全版」の製作にあたって、この節穴は時空の裂け目に進化しました(笑)
押し入れの壁に穴があって別の部屋 (場所)に繋がっていたらつい覗きたくなってしまいますよね。
それが学生時代に見つけた不思議な節穴と繋がっている空間だなんて思うはずもありませんし。
A視点で書いた話をB視点からも書く、というやり方が好きなのでこの話でも取り入れてしまいました。
……が、これ大人視点から書いて「そういえば」って感じで学生時代の話に戻る方がスマートだったかしら?




