五、ピース
人間をパズルのピースに重ね、一つ欠けてもまた別のピース(人間)がその穴埋めをする社会を憐れむ天使のお話。
「あなたの代りなんかどこにもいない」みたいな言葉もありますが、それは本当に身近な人にとってだけで、所属している学校や会社、お隣の家など社会的なコミュニティでの関係しかない相手からすれば最初の数日から数か月ほど変化に戸惑うことこそあれ大きな影響を受けるということはないと思うんですよね。
だからこそこの社会が成り立っているのでしょう。
……みたいな話を職場ですると、決まって「牧田ちゃんってホント冷めてるよね~(笑)」って言われます。
私は作中の天使のようにいなくなっても変わらないんだから壊しちゃってもいいよね? という思考は持ち合わせていません。
そこだけは安心してください。
でも、いなくなって多少支障が出ることはあっても壊滅的な被害が出ることはないと思っているのは本当。
それが家族であったとしても、時間と共に受け入れてできるだけ元の生活に戻ろうとしていくのですから。
だからこそ。
あまり気負いすぎずに誰かが代わりにやってくれるさ~って思って手を抜く日があってもいいんじゃないかなと思うのです。