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一、午前零時・怪獣襲来
深夜に大暴れする怪獣。
怪獣は主人公が眠る寝室へ侵入しようと大騒ぎし、妻はそれを招き入れる。
泣き叫びながら寝室に飛び込んできたのは主人公の五歳になる子供だった……というお話。
小さい子供はその暴れっぷりと破壊力から怪獣にたとえられることが多いですよね。
それを逆手に取ったミスリード……のつもりでした。少なくとも、この話を書いた時は。
そもそもこの話を書くきっかけになったのは友人がくれた「AM0:00」というお題でした。
午前零時に起こること。
それもできれば安直なものじゃない方がいい。
とはいえ深夜というにはまだ早くて、ちょっと夜更かししちゃったな、くらいの時間です。
なんならこの文章を書いているのも、公開されるのもそのくらいの時間ですし(笑)
悩みに悩んだ末、ひねり出したのがこの話でした。
今となっては、もうちょっと違うことができたかなぁという思いが半分、長い短編集の中でちょっと一休みの話とするならこのくらいの話があってもいいのかなという思いが半分かなぁ。