人ノ怪
お待たせしました。
第三章、「人ノ怪」です。
人間が怖い話 (通称ヒトコワ)も立派なジャンルの一つとしてありますからね。
どこか狂ってしまった人たちの不気味さが生み出す恐怖を味わっていただけたらと思います。
この「人ノ怪」の章ですが、一番差し替えや加筆修正が多かったんじゃないかな。
というのも初期の頃のヒトコワの話はパッとしないものが多くて。
狂ってしまった人の姿を描くだけでそれが真の恐怖に結び付くところまで書けていないものが多かったんですよね。
自分の理解が及ばないモノに対して恐怖を抱く、という根本的な部分は理解をしていたけれどどう表現すればそれが上手く伝わるのかをイマイチ把握しきれていなかったと言いますか……。
今だって十分表現できているとは言えないと思いますけどね(笑)
あの頃から約十年ですか、いろいろなエピソードを見聞きして勉強もして、昔よりはいくらか伝わりやすくなったんじゃないかな? と期待しています。
「事実は小説より奇なり」という言葉があるように、どこか狂ってしまった人の話というのは現実の方が破壊力があって頭で考えて作るのが難しいんですけれどね。