十三、日めくり
このお話、元々は不思議アイテムを手に入れた主人公が優越感に浸りながら自由奔放に一年を過ごした結果、あのカレンダーがないと生きられない依存症のような状態になってしまう……というストーリーでした。
完全版の制作にあたり、編集担当さんから「そのカレンダーが彼女の手元に来た『意味』を与えてください」と指定され、困り果てました。
それまで蔑ろにしていた親や愛犬が亡くなったことで後悔し、最後の時間を何度も繰り返して自分の気持ちに折り合いを付ける話や、憧れの先輩とのデートが成功するまで何度もアタックし続けるラブコメチックな話など色々なパターンを考えました。
しかし、そのどれも「怪奇短編集」の尺に収めるのは難しい。
ということで今回のような形に収まったのです。
この話を書いた時点ではこの程度じゃなーと思っていました。
しかし、昨年後半は本当に仕事が忙しい期間が続きまして、平日はほぼ毎日残業、週末は休日出勤と仕事仕事で創作活動はおろか家事すらも手が回らない状態でした。
そんな日々を過ごしてみたら時間を止められるカレンダーがめちゃくちゃ欲しくなりましたね。
なにせ自由になる時間が足りない。
平日は家事と趣味の両方をやろうと思うと睡眠時間を削るしかありませんでしたし、週に一度の休みも買い物へ行ったり用事を済ませたりしたら半分終わってしまう。
常に疲れて寝不足になっていました。
まだ激務の波が完全に落ち着いたとは言えませんが、年末年始にゆっくり休めたので一旦は復活しましたね。
不思議なカレンダーがあれば肉体的には休めないかもしれないけど(一日が巻き戻った時点で肉体の疲労も戻ってくるから)精神的にはかなり余裕ができると思うんですよ。
……はぁ、不思議なカレンダー欲しいなぁ(笑)




