#1乙女ゲーって!
訪れてくださりありがとうございます。
他の作品を執筆中なのですが、コアなファンから「乙女ゲー系ざまぁ!書けますか?」と言われたので、書いてみました。
ざまぁ!になってるといいのですが……。
よろしくお願いします。
m(__)m
俺は鈴木 悟15歳、ごく普通の中学生。
受験生なので勉強に勤しむためにも、もちろん彼女はいない。だからといって今までもいたことないけどな。それが何か問題でも!?
いーや、全く何の問題もない!
けして俺がひょろいからモテないんじゃ?とか、ほんとは彼女欲しいとか、リア充爆……げほ、ごほ!そんなの全然思ってない!ないったらない!
で、俺には同じ中学に通う生意気な妹・綺羅がいる。
ほんと、マジうっざい。
「さと兄ぃ、足臭い!近寄らないでよ!」
「パンツ一丁でウロウロしないで!変態!」
「人前でオナラ!?信じられない!バカ!」
「髪ボサボサすぎでしょ!」
と、まぁ口うるせーのなんの!
体育ありゃ靴下で蒸れて足くらい臭くなるよな?
俺はお前より筋肉あって暑がりだし。
風呂上がりは暑いんだからしょうがないだろうが!シャツ着たってまた濡れたら洗濯物増えるじゃねぇか!
屁だって出そうと思って出るんじゃねぇ!勝手に出るんだ!
髪もドライヤーおめぇが独占してんじゃねぇか。だからボサるんだろうが!
口を開けばギャースカギャースカ!
おめぇは自分がどれ程のもんだっちゅうーの!大したことないくせに人の事ばっかあげつらねてよぉ!けっ!
だが、俺にとってはぜんっぜんこれっぽっちも可愛くない妹なのに、腹が立つ事に何故かモテる。見る目ないよな~。
同級生に、妹を紹介しろと言われた事も何回かある。もちろん全集中でお断りした。
まぁ、顔は俺に似てまぁまぁだけど。
こんな性悪どこがいいの?皆、目ぇ腐ってる?
青少年諸君の為に、こんなやつ止めとけ、本性鬼だぞ?冷静になるんだと、思いやりの心で諭してあげたい。
で、そんな外面だけは良い妹が今はまっているのが『セレブリティ学園~ユリアの選択~』とかいう、ファンタジーな世界にある貴族学園での恋の駆け引きが繰り広げられる、思いっきり現実逃避した、所謂乙女ゲーというやつだった。
ゲームの内容は──
“ユリア”というヒロインの女の子がセレブリティ学園に入学するところから物語が始まる。
セレブリティ学園は、その名の通り、セレブな貴族の子どもたちが通う全寮制の学園だ。
ユリアちゃんは伯爵家の庶子で平民の子として暮らしていたが、優秀だったため伯爵家に引き取られセレブリティ学園への入学が決まった。
で、そこに通う王子たちや、数々のイケメンたちから一人と結ばれ、婚約することでエンディングとなる、らしい。
なんじゃそのシンデレラストーリー確定話は?都合よすぎだろ!と思わずにはいられないが、まぁゲームなんだからやってる奴が面白ければいいので、そこは深く突っ込む気はない。
問題はなんでそのゲームを今俺がしているかということだ!
誰ざまぁ?
悟ルンは小心者。
心の中は不平不満で一杯なのに、綺羅ちゃんに言い返せないんだよね……。
早く抜けだせぇー!