対決!怪人C
ここは中心に大きな鉄塔スタードストーンが輝く町、アカホシシティー。
活気が良く人口も多いこの町は昔から”怪人”と呼ばれる存在に苦しめられていた。
「はっはっはー!今日こそ終わりデスクロスレンジャー。大人しく降伏しなさーい」
可愛らしい小さな耳にふわふわの大きな尻尾。
一般人と大差ない外見の少女の頭には一際目立つ七色に輝く石が生えていた。
「今回はついに独り立ち。姐さんが居ないからって舐めないで欲しいっす!」
少女が尻尾を大きく一振りすると何処からともなく強い風が吹いた。
視線の先にはヘルメットを被った全身スーツの四人組が居た。
「怪人C!また性懲りもなく現れたな。いい加減この町から手を引け」
ライオンをモチーフにした赤色の仮面ハートレッドが少女を指さす。
「いい加減にしてよね。壊すだけ壊してさ…」
犬をモチーフにした緑色の仮面クローバーグリーンが呟く。
「時間帯も考えて欲しいよね。カラオケの約束キャンセルする羽目になったんだよ?」
アザラシをモチーフにした青色の仮面スペードブルーが諭すように言う。
「ま、各々言いたいことは言ったわね。」
ハムスターをモチーフにした黄色の仮面ダイヤスペードが確認する。
「「「「我ら、クロスレンジャー!アカホシの平和を守る者」」」」
それぞれがビシッとポーズを決め怪人Cを睨みつける。
遠くの方で通行人達が野次馬を作って観戦している。
そう、連日現れる”怪人”に対して自治団体クロスレンジャーが出撃する。
それはもうこの町の名物と化しているのだった。