目覚め
2話目
目が覚めるとそこは霧が深い森の中だった。
周りには誰も居ないどころか人が居た形跡すら全くない自然が溢れていた。
「確か、電車に轢かれたよな?」
轢かれる所まで覚えているが、こんな森の中にいる記憶はない。
「これは所謂異世界転生ってやつか?」
そう口にすると何か、スッと納得出来た気がした。
「それより、ここはどこだ?」
誰も答えてくれる筈が無いと思いながら口に出したら
ピロンッ
「ウワッ‼︎」
薄く青がかかった半透明のプレートが何もなかった空間から出てきた。
『ここはワーヒドゥ国の南に位置するワーヒドゥ大密林(別名 迷いの森)です。』
そのプレートにはそう書かれていた。
「はぁ?ワーヒドゥ国とか何処だよ」
『ワーヒドゥ国とは、
この世界、『アシュレア』で1番の面積を誇る国。
人間、獣人、ドワーフ、が住んでいる。
差別はあまり無く。農業が盛んで米、小麦を主に輸出している。
豊かな反面、1000年前後周期でワーヒドゥ大密林からの魔物の氾濫で甚大な被害を受ける事がある。』
(・・・つまり、この説明が正しいのなら俺はマジで異世界転生したようだ)
「それにしてもこのプレート、まるでゲームの『メニュー』みたいだな」
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種族 人間(男)
有馬奏治
16歳
・ステータス
・魔法
・スキル
・称号
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小さな効果音と同時にプレートの内容が変わった。
変わった内容を見て俺は、
「・・・魔法?」
メニューに記された魔法と言う文字に衝撃を受けた。
この世界『アシュレイ』では魔法の概念があるらしい。
魔法があるなら是非とも使ってみたい。
だが、取り敢えず全ての項目を1度見てからにする事にした。
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種族 人間|(男)
有馬奏治(ありま そうじ)
16歳
・ステータス
level 1
職業 未設定
HP 60
MP 480
STR 6
DEF 4
INT 30
MND 12
AGI 28
DEX 12
LUK 355
・魔法
『影魔法』
・スキル
ノーマルスキル
『視察眼』
『隠密』
レアスキル
『忍耐』
『幸運』
ユニークスキル
『異世界言語』
『????』
レジェンドスキル
『進化』
・称号
『異世界に呼ばれし者』
『先祖帰り』
『混血者(***)』
『**の寵愛』
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「ステータスはLUK以外は何も言えないな。せめて、大体の平均ステータスが分からないと」
『アシュレアでの大人の平均ステータスは、
level 20
職業 農民
体力量、HP 100
魔力量、MP 50
攻撃力、STR 10
防御力、DEF 10
知力、 INT 10
精神力、MND10
素早さ、AGL 10
器用さ、DEX 10
幸運、 LUK 10
です。鍛えてる兵士などは2倍とても強い人で4倍ほどのレベル、ステータスになり長所のステータスが100近くになる方がとても少ないですがいます。』
なるほど、HP、STR、DEFが平均より低いがレベル1でINT、AGIが30、28あるのは、レベルが上がればとても強くなれる可能性が高いって訳か。
結局この説明で出た結論は、俺のLUK、運は異常なほど高いらしい。
アレンジなんて・・・