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この手の中を、守りたい  作者: カヤ
集まる子羊編

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グレアムの思い

今はまでに読んでくださった方、すみません、地図の西東を取り違えていました、。6月25日朝時点から、西門隊長→東門隊長、東ギルド→西ギルドに変わっています。

読書感がかなり変わってしまうので、混乱するかも知れません。方向音痴がそのまま小説に出てしまい、本当に申し訳ありませんでした。


24日の3話目です。

早起きして、朝練に向かう。


「よーう、グレアム、年寄りは朝が早いな?」

「ああ、お前と同じ年だからな」

「くっ!ブーメランか、まあ、訓練見とけ」


「さあ、ウィル、アーシュ、ライトの訓練からだ。よーし、いーち、にー、さーん、しー、ごー、ろーく、しーち、はーち、くー、じゅー、ねらえ、打て!」


「まてまて、なんだそれは!」

「何だって、ライトだろうが」

「いやいや、いや、ないだろ、なんで10個だ」

「オレもできるぞ?」

「!」


「まあ、見てろって。続けるぞ、つぎ、炎、よーし、いーち、にー、さーん、しー、ごー、ろーく、しーち、はーち、くー、じゅーう、ねらえ、打て!」


ドーン!的に当たった。


「よし、次は炎、1つ、的の裏だ。炎、ひとーつ、ねらえ、打て!」


パーン!ねらい通り!


「よし、その調子で好きなように続けろ」

「「はい!」」


「グレッグお前!」

「なあ、驚いたか」

「驚いたも何も」

「最初な、あいつらな、あれを生活魔法だと言ったんだ」

「そんなわけあるか!」

「そうかな」

「そうかなってお前、俺達学院で何を習った!」

「習ったなあ」

「なら!」

「習ったから、そこまでしかできなかったんじゃないのか」

「な!」

「炎が、1個じゃなくてはいけない理由はなんだ」

「それは!それは……」

「ないんだよ」

「……」

「着火と炎、違いは込める魔力と威力の違いだけだとさ」

「……」

「呪文じゃない、込める魔力と威力、工夫で魔法はまだ、進化する」

「あ、あ」

「オレたちは、このままでいいのか、『禍の魔術師』」

「っ」

「まーあ、とりあえず、ギルド長なんだけどなあ」

「……」


「「ギルド長、剣の訓練の時間です!」」

「よーし、先生の交代だ、グレアム、次、朝食を見るぞ」

「だが!」

「後で魔法の練習つきあってやるから」

「わかった、絶対だぞ」


「もともとは、朝練のあと、子羊館に戻る暇のない子どもたちのために、アーシュがギルドで作り始めたんだ。それが評判になってな。今は近所の若い奥さんがたがやってくれてる」

「うまそうだな」

「なあ、いいか、うまいかどうかじゃねえんだ。この資料を見ろ」

「これは?冒険者の損耗率、それに産出する魔石の数か、7の月あたりから怪我をする人が激減、魔石はどんどん増えてるだと……」

「朝を食べるかどうかで、体調が変わるらしい。メリルの冒険者は、機嫌よくダンジョンに入ってるぜ」

「そのせいで王都の冒険者が減ってると、問題になってるんだろ。今回のギルド長会議は、荒れるぞ」

「それで来てくれたか」

「っ。ダンとアーシュに会いに来ただけだ」


「次、ランチだ」

「ランチもか」

「なあ」

「なんだ」

「ありがとな」

「……ランチはどうした」

「行くか」

「行こう、その後魔法だぞ」

「へーい」

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