ある若い3人パーティの談話
今日3話目です。
オレはアレス。18歳、剣士。ツレはエスター、スタン。魔法師と、壁役の剣士。B級の、3人パーティだ。
その時、オレはパーティ組んでた魔法師のオンナに振り回されて、結局メンバー引き抜かれて、ひとりで腐ってた。メリルでやり直そうと、着いてすぐダンジョンに潜ってたら、宿を取りはぐれた。メリルは宿を取りにくい。冬に野宿はな……
と思ってたら、ギルマスが、ちっこいの4人組に頼んでくれた。
「オレたちのときも、そうだったよね、またかって目で子どもたちに見られて、ちょいびびったよ」
だな、裕福なようには見えなかったが……もっとも、あまり見ないくらいのきれいな子たちだった。
連れて行かれたのは、廃屋か、と思ったら、古い教会だそうだ。
中に入ったら、
「そう、あのお風呂、驚いたよね。お湯をたっぷり使える宿屋なんて、そうはない。それに、石けん、ての?自分の汚れっぷりには、驚いたわ」
そうそう。
また、夕ご飯のうまいことと言ったらなかった。ギルドにも出してるって、お前ら、何歳?8歳、そうかー、なら仕方な、いやありえんだろ!て感じ。
「ちっこいのにな」
そう。
雑魚寝って言っても、あのフワフワのカバーにつつまれて、暖房まで入ってて、まあちっこいのはさっさと寝ちゃうし、全然いけた。
「オレとスタンが入っても、全然狭くなかったしなー」
いや、スタンは、結構場所とってたぞ?なに?大きくてもエスターほど寝相は悪くない?あー、確かにな。
4人とも一生懸命暮らしてた。孤児だってさ、オレたち、あのころ、ただ遊んでただけだったのにな。学校にも行けねえで、でも、しっかり勉強もしてる。そんなこんなで居心地がよくて、2ヶ月近くも泊まっちまった。
「おかげで気心も知れて、お前とパーティ組めて、ほんとよかったよ」
オンナはもういいよな。
何、スタン?え、アーシュが言ってた?なにを?
「モテない残念イケメンたち」
ほっとけ!
また、泊まりに来るさ!




