アーシュ8歳5の月終わり
今日6話目です。
5月は、ギルド長とウィルと魔法の日々だった。
怒られたけど
「大きくなければいいよね?」
と、極小の炎を10個作ったりした。
バレて怒られた。
そんなある日、
「魔力分けるくらいできるでしょ!」
と冒険者のパーティに怒鳴る人がいた。
錬金術師のアメリアさんだ。
「オレの魔法はダンジョン用なの。なんで魔石なんかに」
「その魔石で、生活便利なんでしょーが」
「もとの魔石をとってるのもオレらだけどな。他あたれよ」
「領主様の依頼がまにあわないよー」
魔石は使い捨てではなく、補充できる。
現実には、補充が間に合わず、新品を使うことが多い。
しかし、貴族や領主は、大きい魔石を使うことが多く、新品はなかなかでまわらないのだ。しかし、補充ができるほどの魔力があるのは魔術師で、魔術師はプライドが高く、魔力補充などなかなかしない。駆けだしの冒険者のアルバイトが多いのだ。
「ギルド長ぉー」
「オレか? 」
「ギルド長にはプライドなんかないですよねぇー。もう猫の手でもいいんですぅー」
「プライドあるけど」
「ギルド長のプライドなんかどうでもいいんですぅー。納品!期限!コレ絶対!」
「オレエラいはずなんだけどなあー 、うーん、あ、おい、アーシュ、ウィル」
「「はーい」」
「アルバイトしないか?」
「「するー」」
よろこんで!お金大事!
「アメリア、子どもだめだったか」
「あらぁ天使たちね!年齢制限はないけどぉー、小さすぎるんじゃなあい?」
「試し石あったろ」
「あー、ちょっときてー」
「天使たちって?」
「それはまず、置いとけ」
アメリアさんは収納バッグなどのお店を開いていて、午後だけ冒険者を狙ってギルドに出張してくるのだ。ギルドの補充課につれていかれた。
「これに魔力を注いでみてぇ」
「はーい?」
そっと魔力をそそぐと、2人とも紫になった。
「これは……」
「大人の魔術師並か、しかも魔術量の多い……」
「これなら特大も行けるかしらぁ、ねぇ、これに魔力注いでみてぇ」
「おい、まて!」
これ?あ、魔力がどんどんなくなっていく。ふ、と脱力しそうなところで石から反発が来た。ウィル?おんなじ?うん、力がぬけたね?
「アメリア!いきなりはないだろ!子どもなんだぞ!」
「できたからイイじゃなーい、これで領主さまの納品もバッチリね!アルバイト代、1人20000ギルよぅ」
「「え?」」
「間違いじゃねえよ。それらは、新品で買えば五十万はいく。1ヶ月に一度は補充がいるから、アメリアはいつも手配が大変なのさ」
「も、アーシュ、お前ギルドに口座つくってやるからそこにためとけ。んで、毎日寄って、魔力使い切っとけ」
思わぬ収入になった。早速、セロと、マルを連れてきた。ふたりは魔石小を補充できた。1個200ギルだ。わたしたちは、魔石大2000ギルを担当することにした。特大毎日はつらい。
「パーティとして口座を開ける?」
「できるぜ?」
「じゃそれでお願いします」
「パーティ名は?」
うーん。
「お前ら、教会住んでるだろ?丘の上の天使とか、子羊とか呼ばれてっぞ?」
なにそれ恥ずかしい。子羊は、私とマルが巻き毛だからだそうだ。
相談しよう。そうしよう。
「「「「丘の上の子羊で」」」」
パーティ名が決まった。