アーシュ8歳4の月の魔法な日々
今日6話目です。
うれし、はずかしの着火魔法の件は、魔法について深く考えるきっかけをくれた。ゲームの世界のように、ライトはMP2消費とかはない。けど、5つ出せば、ひとつより魔力は減る。正確には体の中の魔素が減る。
魔術師はたいてい王都の学園出身だという。そこで教わるのかなあ。
着火はこわいから、ライトで試してみよう。
今度はウィルに相談してから、2人で実験だ。
「ライトひとつで、大きくしてみようよ」
「いいぞー、せーの」
「うわっ、まぶしいよにいちゃん!」
「ごめん、やりすぎた」
「アーシュ、確かに生活魔法の応用で、魔法は使えるのかもしれないね」
「じゃあ、今できることは、生活魔法をたくさん使うことだね!」
「アーシュ、絶対ドライフルーツ作りに、オレのこと使おうとしてるだろ!」
「だってセロとマルは、少ししか使えないし」
「オレとマルはふつうなの!もう手伝わないぞ?」
「ごめん、ごめん、手伝ってー」
「やれやれ」
水の魔法も、コップ半分じゃなくても、鍋にいっぱいとか、桶にいっぱいとか、やればできた。魔力は多く使うみたいだけど。
じゃあ、お湯はどうなんだろ?ためた水に、魔力をながして、分子を速く動かすイメージ。
結果、お湯にはならなかったけど、暖かくはなった。
では、分子が静かになるイメージでは?
はい、冷たくなりましたが凍るほどではない。
では、乾燥は?
物質から、水分を抜くイメージで。
はい、からからです。
現代日本ならではの知識なんだろう。
これをウィルに教えたけど、イメージを伝えるのにだいぶ時間がかかった。けど、熱い男なので、ついにできるようになった。
冒険者になって、戦う魔法師に役立つ魔法ではないということは、内緒だ。また、よく考えたら、魔石が買えれば、必要のないことだったかもしれない(涙)。まあ、今は買えないんだから……
魔法ほどワクワクするものはない!これからも研究だ!絶対お湯と氷にできるようにする!