アーシュ10歳子羊たちの3年目
100話目になりました。となったら、これしかない。3年目の総括です。
メルシェに戻る前に、3年目の総括をしようと思う。
「3年目も、いろいろあったよね」
「マルは、荷物持ちになってダンジョン行けたのが面白かった」
「マルは意外と肉体派だよね」
「意外とじゃない、完全な肉体派」
「そ、そう。私は学院と、ダンの店を出す手伝い、あとクッキーが売れたことかな」
「え、アーシュ、ギルドの派遣じゃないの?」
「あれはさ、ウィル、みんなでやったことだし、要はメリルの延長でしょ?やっぱり新しいことが面白いよ」
「そうかー、オレはやっぱり、冒険者になったことだ。自分たちの力だけで魔物を倒していく、あの緊張感。剣を振るって魔法を放つあの瞬間の」
「あー、うん、ウィルの熱い思いはわかった。セロは?」
「オレもね、冒険者になったこと。けど、販売もやってみて面白かったし、先のことを少し考えられたことかな。でもやっぱり冒険者はきわめたいな」
「そっかー。私とマルも1年後は冒険者だ!」
「やるしかない!」
「「おー」」
「その前に、今年も1年のお金をまとめまーす。セロ、どうぞ」
「今年はオレたちも冒険者でかせいだぜ。多い月には50万以上、学院や遠征で少ない月もあったけど、平均して1月40万かせぎました。半分を家計費に入れて、オレもウィルも、個人で260万、去年と合わせると290万になる。え、オレらこんなに貯金してたみたい」
「わー、冒険者すごい!」
「では、マルもお願いします」
「マルたちはね、難しい。まずメリルの宿屋とランチ、1月7.5万。これが13ヵ月分で97.5万。王都でのお礼。1人60万。王都でのランチのお金。東、西合わせて1月7万、11ヵ月分で77万。荷物持ち、できなかったこともあるのでだいたい20万。端数は使ったことにして合わせて250万、それを個人125万、パーティ費125万に分ける。それぞれの貯金と合わせると、アーシュもマルも1人160万くらい」
「すげー、冒険者でもないのになー」
「ではパーティ費です。セロ、ウィルから260万ずつ、アーシュ、マルから125万ずつ、魔石一月15万×13で195万。計965万。去年までと合わせると1975万になります」
「「「え?」」」
「1975万」
「それっていくら?」
「ダンの店が3軒くらい買えるということです」
「「「……もう、働かなくてもいいんじゃ」」」
「貯金は大事です」
「「「……遊んでも……」」」
「貯金は大事です」
「とはいえ、みんな時間があっても遊ばないじゃない」
「正直、遊ぶよりさ」
「「「働くのが、おもしろい」」」
ちなみにアーシュの個人資産は、獣脂50万、石けん400万、レーション130万で580万、去年と足して820万。なお、王都での滞在費などはギルド持ちなので、生活費はあまりかかっていない。
さあ、今年もがんばろう!
次は再び、メルシェへ!
無事100話目になりました。皆さん、読んでくれて、ありがとうございます!