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Part3 許可

ストックを増やそうと、昨日は更新しなかったのに、ストックは増えないし、元々あったストックに問題が見つかって、むしろストックが減ったという。


そんな絶望的な状態ですが、3話です!

翌日。

教室につくと、零がクラスの男子に囲まれていた。

質問責めか? いや、その辺は昨日のうちに終わっているだろう。

だとすると………………なんだ?


「あ、冥夜君、おはよう!」


零がこちらに気付き、男子たちを掻き分けてこちらに歩いてきた。

俺は右手を上げてそれに答える。


こら、男子。そんな殺気だった目でこっち見んな。


全く、挨拶程度でこれか。ってことは、昨日2人で喫茶店行ったなんて知れたら、俺、殺されんじゃね?


「冥夜君、今日も放課後、喫茶店ね」


……………………爆弾投下しやがった。


おいちょっと待て男子。

その無数のカッターやらハサミやらを何に使うつもりだ。

よせ。こんなところで人体解体ショーでも始めるつもりか?


「爆発しろ………………リア充なんて死滅してしまえ!」


リア充なんかになったつもりはない。

なんて言ったら(書いて見せたら)火に油だろうなぁ…………

ハァ。


「おーい、席着け〜。HR始めるぞ〜」


お、教師来た。

これで、寿命延びたな。


仕方ない、というふうに刃物類をしまい、席に着く男子たち。


このクラス、もうダメだろ………………






◆◇◆◇◆◇◆◇






結局。

この日俺は放課後までに7、8回死にかけた。

先が思いやられる………………


「冥夜君、大丈夫?」


現在、喫茶店へと移動中。

昨日行った喫茶店−−−−『喫茶・カンテラ』というらしい−−−−は、郊外の方にあるので、歩くとそれなりに時間がかかる。


顔を覗き込んで来る零。

俺の疲労困憊とでもいうような顔を見て、苦笑した。


「大丈夫じゃなさそうだね…………」


『喫茶・カンテラ』まで、まだ15分ほど歩くことになるのだが………………

それまで堪えられるだろうか。

堪えられずに、絶えるかもしれない。


おや、若干気温が下がったような?


「おぶってあげようか?」


悪戯心満載の笑顔で聞いてくる零。

さすがにそれは精神的にキツイ。


「クスッ、冗談だよ。そんな微妙そうな顔しないで?」


コイツ………………


ブブッ……ブブッ……


ん? 携帯のバイブ音か?

俺のじゃない…………ってことは、コイツか。


「ゴメン、メール」


零は制服のポケットから携帯を取り出し、メールをチェック。


「ヤバッ、冥夜君、走れる?」


コイツは俺に死ねと言っているのか?

というのは冗談で、一応走れるが…………


「じゃ、ちょっと走るよ。急がないとマズイかも」


了解。

俺は頷いて走り出す。

その少し後ろを、零が走ってついてくる。






◆◇◆◇◆◇◆◇






『喫茶・カンテラ』に着いたのは5分後だった。

若干の息切れはあるものの、とりあえず問題はない。


「ふぅ…………」


隣で零が深呼吸を始める。

なんだ?

何で深呼吸?


「…………冥夜君、少し、覚悟しといたほうが良いよ」


何を?


「この喫茶店、今、『鬼』がいるから」


鬼?

例の魔族ってやつか!?


「じゃ、入るよ」


ちょっ、覚悟しとけって言ったくせに待たないのかよ!?



カランカラーン



零が喫茶店の扉を押し、中に入る。

扉についていたベルが鳴った。


「お待たせしました。お父様」


………………お父様?

喫茶店の席についていたのは、喫茶店に似つかわしくない、白髪に白い髭の厳格そうな雰囲気を醸し出す男性が座っていた。


「遅いぞ。零」


「申し訳ありません」


零が恭しく頭を下げる。

先程の悪戯っ子のような様子は、かけらも見当たらない。


「貴様が、暗月冥夜か」


男性の眼がこちらに向く。

おぉう、威圧感パネェ………………

もしかして、この人が『鬼』?


なんとか頷く。


「私は虚野 霧玄むげん。零の父親だ」


いや、さすがにさっきのやり取り見てたらわかるけど………………


「魔力の扱い方を知りたいらしいな。………………何故だ?」


いきなりだな。

魔力を使いたい理由………………ね。


いつも通り、鞄からルーズリーフを取り出す。


『俺は昔、事故に遭ってからの記憶がない』


「それは零から聞いている」


『その記憶がない期間に、俺の両親は何らかの理由で亡くなったらしい』


霧玄の横で、零が少し目を見開いた。


『その原因、もしくは、俺が遭った事故。どちらかに魔族が関わっているかもしれない』


「だから、復讐をしたい、か?」


霧玄の言葉に、俺は首を横に振った。

そんなことをしたいんじゃない。


『俺は、俺みたいな魔族の被害者を減らしたいんだ。復讐なんてしたって、現状は何も変わらない』


沈黙。

俺はもちろん、零も、霧玄も声を発さなかった。












「合格だな」











沈黙を破ったのは、霧玄だった。

霧玄の表情からは、先程までの厳格な雰囲気は消え、優しさを纏う笑みを浮かべていた。


「君の覚悟、確かめさせてもらった。魔力の扱い方を教えてやろう」


恐らく、この時の俺は最高にマヌケな顔をしていただろう。


ホッとした、というか。


「両親が亡くなっていると言ったね。ということは、君は今一人暮らしかい?」


確かに、一人暮らしだが………………

何が言いたいんだ?

一応頷く。


「なら、今日から私達の家に来ると良い。訓練するのにもちょうど良い」


……………………へ?


霧玄の隣で聞いていた零も聞かされていなかったのだろう。

とても驚いた顔をしている。









「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」










なんというか………………大変なことになりそうだ。

自分で書いといてなんだけど、とりあえずリア充爆発すれば良いと思う(キリッ


次回は虚野家に行く予定。


ストックがピンチなので、明日更新とはいえないかもですが……………


待っていてくれると嬉しいです!



では、また次回でノシ

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