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双子座の勇者 2人で作る物語 900年の時をつなぐ親友との友情と共に  作者: 武田 健太郎


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アップルランド 第4王女

ギルマスの部屋を出てカウンターに戻ると常駐している冒険者達から囲まれてしまう。


「おい、てめぇら。面貸せ!!」

そう言って樽を置いた場所まで連れてこられる。


「お前らがどれだけ強いか俺達が判断してやる」


「なら、私が相手してやるよ」


ダリアが前に出る。

「今うちの旦那さぁ。


かなり不機嫌なんだよね。手加減出来そうに無いからさ、私が相手するよ」


その言葉に大爆笑が起きる。


そこにボス的な男が前に出る。

「なら、始めようか。やるのは腕相撲だ。分かりやすく力比べだよ」


「そんなんで良いの?」ダリアの笑顔が炸裂する。


ボスとダリアが手を合わせる。

「フン、俺様は過去に腕相撲で負けた事がねえ。例え相手が女でも容赦はしねえぜ」


「ごたくはいいよ。負けた時の言い訳なら負けてから聞いてあげるから」


そう言って始まった腕相撲だがダリアは涼しい顔をして、相手のボス冒険者が顔を青くして油汗を流し奮闘している。


ま、仕方ないよね。ダリアの本当のレベルって258だし。このボス的な冒険者はレベルが30位だろうと思われる。


簡単に8倍以上も違う、つまり生まれたての赤ちゃんが高機動の大型戦車と喧嘩している感じだ。


勝負になるわけが無い。


ボス的な冒険者の余りに真剣な態度に回りの冒険者達がざわめきだした。


そして腕相撲に飽きてきたダリアが相手の腕を無理矢理倒し決着が付いた、それを間近で見ていた冒険者とギルド職員が完全に腰を抜かしていた。


「あんた等本当に弱いね、まあどうでも良いけど。でもうちの旦那にはちょっかいださないでね。


私と比べて見てもレベルが高かすぎるからさ。正直に完全に手加減してもあんた等死ぬからね。


だからわざわざ私がこんな事してるんだから。わかった」


「「「「「わかりました」」」」」


そこにいる人間の息が完全に一致した。


その事が有ってから、ここダダンダとの冒険者達からダリアは姐さんと呼ばれるようになり、俺も若旦那と呼ばれるようになってしまった。


朝、いつものように遥かなる大地で朝飯を食べているとギルド職員か慌てたように宿に走ってきた。


「タツキさん、ダリアさん。


緊急です。た、大変なんです。


わ、わ、わ、ワイバーンが出ました。街の壁の上に居座っています」


「わかったよ。今行くから落ち着いて」


そのやり取りに宿の親父のブッカンが怒ってしまった。


「おい、ワイバーンだぞ、何でそんな落ち着いているんだ? ワイバーン1匹で、この街全部吹っ飛ぶぞ」


そんな大げさな!?


そう思いながら、職員についてワイバーンの元に行くと俺とダリアを見たワイバーンが戦闘体制に入った。


咄嗟に光壁を出しワイバーンをおおう。そこにワイバーンがブレスを放ちそのブレスが光壁に当たりワイバーンの体を焼くように燃えてしまう。


光壁を解除するとワイバーンの巨体が地面に落ちる。まだ息があったが、ダリアが放った魔法、氷の剣がワイバーンに刺さり戦いが終える。


そこに集まった冒険者とギルド職員達が声を失った。


「まさか、国の騎士達が勢揃いしても勝てないよワイバーン何て」


そこに何を思ったのか宿の親父のブッカンが来た。

「タツキ、応援に来たぞ」


「ブッカン? もう終わったよ」


「そう、終わったか。


えぁ? おわ、終わった? ワイバーンだぞ」


その後、ギルド職員に後始末を頼んで宿に戻る、途中だった朝飯の続きを食べているとギルド職員が報酬を持ってやって来た。


「タツキさん、ダリアさん。今回は本当にありがとうございました。


これはワイバーン討伐の報酬金です」


「あ、ありがとう。


ごめんね、本来ならギルドに顔を出さないといけないのに」


「いえ、我々が無理矢理頼んだんです。気にしないで下さい。


それと、本日は予定等はありますか?」


「いや、特に無いけど」


「本日、1度ギルドにお越し頂けますか?」


真剣な表情を見るとかなりの困り事だと判断した。


ダリアと共にギルド顔を出す。

そこにはギルマスと初めて見る騎士のような女性がいた。


ギルマスの部屋に通される。


「2人ともすまないね、朝のワイバーンの騒動といい。


早速だがこちらはアップルランドの第4王女。ミライザ ノット アップル様だ。現在、王都とダダントの間にある、ダンジョンを攻略中でな。2人に相談だ」


「すまないが俺達は国と関わりを持つつもりはない。この国が窮屈に感じたら別の国に移動する」


「それは心配無い。


ミライザ様は王位継承権を持たない、どちらかと言えば命を狙われている位だ」


「それで、俺達に何をしろと」


ミライザが立ち上がる。


「恥を承知でお願いします。私を鍛えて頂けますか。


私は今回のダンジョンダイブが終われば、弟と妹を連れ不毛の地と呼ばれる海沿いの村の領主となります。


騎士を連れて行く訳にも行かず私が力を得ないといけなく困っておりました」


「でも、何で私達なの?」ダリアが不思議そうに質問する。


「はい、遥かなる大地のブッカンから話を聞きました。辺境の町のサリーが認めた凄腕の冒険者がいると」


思わずブッカンに殺意が沸いた。


「それと、サリーは我が国唯一の単独Sランク冒険者でもあります。


そのサリーが認めた人物」


ミライザが土下座して地面に頭を付ける。

「お願いします。不躾なお願いと存じております」


「報酬は?」俺があえてきつく言う。

「今はお金がありません。

ですが、私の鎧や武器等を売ってお金を作ります。それを報酬にと考えいます」


「そ。なら報酬は後で話し合おう。


それよりも俺もダリアも海を見た事が無い、ミライザが領主となるんだ。一緒にくっついて行って海を見てもいいか?」


「は、ハイ。是非堪能してください」

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