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双子座の勇者 2人で作る物語 900年の時をつなぐ親友との友情と共に  作者: 武田 健太郎


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面倒なつながり

ダダントの街に入り、サリーに教えてもらった遥かなる大地という宿にくる。そこの見た目は宿というは余りに酷く、まるでルルダンルの不動産屋の龍源を思い起こさせる。


そうあの朽ち果てた魔女の館のようなたたずまいの宿だ、そして中に入るとあのタッカンとそっくりな親父がいた。


「タッカン?」


「む、お前、弟のタッカンを知ってるのか?」


弟? あのルルダンルの龍源のタッカンが弟? 少し信じられない気持ちだが話をする。


「俺達はルルダンルの龍源の店主。タッカンとは良く知ってる仲だ」


「ホウ」


宿の親父が何故か威嚇するように緊張して俺を睨む。


「俺はタツキと言う、こっちは妻のダリア。タッカンの紹介で家を借りて住んでいた」


「おめぇ、あのタッカンから家を借りたのか?」


「ああ、要望通りの所に、最高の家を借りる事ができたよ」


「ふー。若い癖に変態か? それとも馬鹿か? あのタッカンが家を紹介するなど余程だぞ」


そう言って店主が頭を抱える。


「まあタッカンの事はいい。ここはサリーの紹介で来た、部屋を借りる事は出来るか?」


「む、サリーの紹介か?


ますます気に入らんな。夫婦なら1部屋で十分だろう、そもそもこの宿は王族御用達だぞ。一番安い部屋でも1泊15万リンからの宿だ」


うっそ!! こんな外の見た目ボロボロの宿が王族御用達何てあり得ないよ。


「サリーの紹介だ、朝と夜の飯付きで1日5000リンだ。3階の一番奥だ、唯一部屋に風呂が付いてる。


言っとくが俺の宿は国王がお忍びでやってくる宿だ、残りはタッカンに請求しておく。


ゆっくりとくつろげ」


「ありがとう。俺はタツキだ」


「俺はこの宿の店主。ブッカンだ」


幸か不幸か、ブッカンとの出会いがこれからの行く末を左右することに。


次の日に街中の屋台を回って観光をする、その屋台には見た事の無い食べ物があって想わず声をかける。


「これは何て言うお菓子だ?」


売り子の女の子がキョトンとする。

「マドレーヌだよ。アップルランドの名産品だ、お兄さん達知らないの?」


「アップルランドに来てまだ間もないんだ。この形は貝なのか?」


「お兄さん何処出身なの?」


「メルボルス立国だよ。ちょっと用事が有ってね」


「メルボルス立国かぁ。それじゃ海を見た事無いでしょう」


「「海?」」


「あ、夫婦でメルボルス立国の出身なの?」


「「うん」」


「塩って有るでしょ。その塩が取れるのが海だよ、それから魚かな。


マジックバックができてからだいぶ内陸部まで魚も届くようになったけどね。それまでは国王位しか食べれない超高級品だったからね」


「「ウンウン」」


俺とダリアの食い付きに結構びっくりした見たいだ。


「その海にいるのが貝だよ。このお菓子はその貝の形したお菓子だよ」


「ねえ、その貝を食べれるお店ってある?」


ダリアの顔がキラキラし始める。


「貝? この辺じゃやっぱり高級品だよ。遥かなる大地って宿位しか扱わないよ」


「「え?」」


「あ、まぁそうなるよね。

遥かなる大地って物凄い偏屈な親父の店でさ。


王族御用達の癖に、泊まった守護騎士を追い出した程の偏屈親父だからね。


でも、あの親父に気に入られた奴はダダントの街にみんな受け入れられているよ」


「あ、あーごめん。話変わるけどギルドは何処だろう? 一応登録しておこうと思うんだけど」


「え? やめた方が良いよ。ここのギルド長は、只の犬だよ」


「マドレーヌをもう2つちょうだい」


「あいよ。


でも、私に聞いたって言わないでよ。

メルボルス立国の首都ギルドのギルマスの兄弟らしいのね。そんでアップルランドの子爵の娘と結婚してここに来たけど、この国の貴族達と仲が悪くてね。


ギルマス自体は悪い人じゃ無いんだけど、結婚した子爵の娘が問題児だからね」


「そうかありがとう。一応、冒険者だから顔を出してみるよ」


ギルドに来て移動登録をすると、一人の男が走ってきた。


「ちょっと待て!!」

その声にみんな驚く、すると直ぐにギルド職員が馬鹿にしたように笑った。


その男はマタベリア辺境伯とそっくりな顔をしていた。そこでわざと大きな声を出す。

「おお。お久し振りです。


私です、お父様のマタベリア辺境伯のお茶会でお会いした、タツキとダリアでございます」


声をかけて来た男の顔がパッと明るくなる。

「ああ、やっぱりか。タツキにダリア久しぶりだな。


部屋を準備する。ゆっくりしていけ」


その言葉に職員達が驚いていた。このアップルランドでAランク以上の冒険者は物凄く珍しい。そしてAランク以上の冒険者と個人的に付き合いがある、それだけで優位に立つ事が出来るらしいのだ。


俺とダリアはマタベリア辺境伯にはお世話になった。この位は問題無いだろう、そう思いギルマスの部屋に入る。


ギルマスがそのまま土下座してしまった。


「お久し振りです。メルボルス立国を出てからお会いする事ながなく心配しておりました」

そう言って立ち上がらせる。


「いやいや、こちらこそ。迎えも出来ずに大変失礼した」


この挨拶の後、ドアの前にいた者が達が消える。


ギルマスが小さい声になる。

「申し訳無い。協力に感謝する」

「気になさらずに。マタベリア辺境伯と、マックロック様にも良くしていただいております」


「本当にすまない。アップルランドでは、有力な冒険者とのつながりがすべてだ。それにタツキとダリアの話は父から聞いてはいた」

「なら、存分に使って下さい。我々はマタベリア辺境伯のおかけで審判の塔に入れました」


「そうか、父に変わりは無いだろうか?」

「マタベリア辺境伯は後100年は大丈夫でしょう」わざと大きな声で言う。


その時、お茶を持った職員がくる。


「マスター。我々にも紹介してもらえますか?」


女性職員が入室の許可も得ずに堂々と部屋に入り、わざわざ言ってきた。


俺が剣を抜き女性職員の首に当てる。

「おい、貴様!! 誰に対してそんな口をきいてる?


まして部屋に入るのにノックもない。


Aランクの冒険者である俺達だけでなく、我らの恩人まで馬鹿にしているか?


俺は馬鹿にしてくる連中を許してやる程優しくはないぞ」


「ヒィ!!」


「すみません、この女性職員を粛清する許可を頂けますか?」


俺の声にドタバタとギルマスの部屋に職員達が集まる。


「タツキ、やりすぎだ。

ここ、アップルランドでは勇者認定された者が来る事がなくただ珍しいだけだ。


そう怒るな」


ギルマスがわざわざ騒ぎ立てる必要もない、そう大袈裟にジェスチャーをする。


「そうですか? 貴方がそこまでおっしゃるなら(怒)。


ですが相変わらず優し過ぎます。このような輩等、死罪で何も問題ありません。


言っていただければ我々が粛清いたします」


そう言ってあえて会えて集まった職員を見る。


「かまわぬ。アップルランドに来てやっと1年だ、すでに国王陛下に粛清すべき奴の話はしている。


この度、整式に許可もでている。


ここは我が子爵家の領地だ、我が敵と判断した者を粛々とな」


「相変わらず慎重過ぎます。早々に我々を呼んで頂けたら汚れ仕事をやったものを」


「いやいや、それでは他国から来た私の失策となる。タツキ。これは高度に、高度に政治なのだよ」


「そう言われるなら私達は少し大人しくしております」


そう、不満そうに言い剣をしまう。そんな俺を見た職員達が顔面蒼白になる。


そして俺達の会話に職員全てが、死んだような顔をしてギルマスにゴマをすりだした。

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