限界突破2
メルシーが指定した一週間が来た。
その日は久しぶりにダリアと2人で朝食を食べ、スッキリとした気持ちでアンダルシアを迎える事になった。
あれだけ痩せ細り全身土色になるだけ苦しんだ体は、血色も良くメルシーと合う前より魔力も気力も体力も充実していた。
そこにメルシーが来た。
「お、わらわの試練を2人とも乗り越えたみたいだな。
しかし、タツキ。
お前は馬鹿か? ヒールポーションとマジックポーションをダリア1人に与えてダリアだけを回復させおって、お前もう少しで死ぬ所だっだぞ」
「いいんだよ。ダリアのいない世界何て、俺に取っては生きてる価値もない世界だ」
「うっ!! キモ。ダリア、タツキは重たいぞ。
いや重すぎるぞな。
お前さん苦労するぞ」
メルシーが呆れたように言う。
「そうでもないよ。私が生きてる間はお兄ちゃんを絶対に死なせない。
それにこんな事でくたばる玉じゃ無いよ。
お兄ちゃんは世界最強なんだから」
ふと、ダリアを教育隊に入れた時の事を思い出す。俺が軍隊に入隊して数年経った時、ダリアが両親と出かけモンスターにやられた。
その時、助けに入った俺は運良くモンスターの親玉を倒した。
それからダリアは俺が誰よりも強い、そう信じて疑がわなくなってしまった。何故かそんな古い事を思い出してはがゆくなる。
「フフ、なら良い。
お前達2人にはこれから100階層のボス、暗黒竜のワンダーを倒してもらう。
油断はするなよ、わらわも手痛い傷を負う位に強いぞ、お前達は限界突破の儀式を乗り越えた期待してるぞ」
ゾッとして背筋が寒くなる。
「1回倒せばいいの?」
「あほ!! そんなもの、黒の宝玉を落とすまでじゃ! 2年でも3年でいてもらう」
「メルシー。聞いていい?
黒の宝玉っていうのは何? 何に使うの?」
ダリアが眉間にシワを寄せながらメルシーに聞いていた。
「黒の宝玉はわらわの後を継ぐ者の証だ、別にお前達に後を継いでもらおうとは思ってはいないがな。
お前ら2人は自由に生きろ、ダッツとマリーンが出来なかった夢を叶えてやれ」
その言葉を聞いて思い出した。ダッツが以前言った事がある。
「俺は敷かれた道を進むしか出来ない、だからタツキとダリヤに同じ思いをして欲しく無いよ。
タツキ、俺と違う道を進んで俺に違う景色を教えてもらえないか? マリーンにも本当は違う景色を見せてやりたかったんだよ」
それは、俺とダッツだけで昼から酒を飲みお互いの愚痴を言い合っていた時に出た言葉だ。
その時、俺も熱くなってしまって余計な事を言った。
「ダッツ。
なら俺はダッツと違う道を歩こう、ダッツとマリーンに楽しんでもらえるように」
その時は普段おちゃらけた事を言い、はぐらかすだけのダッツが、なぜか素直に「ありがとう」そう言った。
それは最初で最後の感謝だ。俺はあの時以外でダッツをに感謝の言葉を言われた事が無いように思う。
でも、それが俺とダッツの友情、信頼の深さだ。俺は勝手にそう思っている。
俺達は100階層のメルシーの部屋に来ている。
「タツキ、ダリア。ギルドカードをだしな、お前達がこのダンジョンをでる時に渡すよ」
不思議に思いながらもギルドカードをメルシーに渡す。
「タツキ、ダリア。
ドラゴン族は跡継ぎに認めた者だけに名前を与える。過去にわらわが与えたのはダッツとマリーンだけだ、これよりお前達2人はアンダルシア性を名乗れ。
今日を持ってお前達を夫婦として認め、メルシー アンダルシアの承認でアンダルシア性を名乗る事を許可する」
「あの、夫婦って言って言いいの?
この国の法律だと後1年間我慢しないと無いんどけど?」
ダリアが物凄い勢いで食いついた、流石のメルシーが少し引いてしまった。
「気にするな、わらわが国王とウエイトの小僧達に話しておく。
だが、こんな低能なドラゴン事きで死ぬようなら。
この話しは無しじゃ」
「大丈夫。何百回でも倒せる気がしてきた」
ダリアの目から炎が溢れていた。
「タ!! タツキ! わらわは何かを間違っただろうか。
何故かタツキにわびないと行けないような気持ちになってきた」
「メルシー、少し聞いてもいいか?
マーチさんとマリアさんはこの階層を制覇したのか?」
「うんにゃ。あの泣き虫どもはギリギリ76階層だ。
それもわらわが8割程倒してやってな。
お前達が初じゃ。その分、わらわの期待も大きいぞや」
仕方なくメルシー アンダルシアの部屋を出て暗黒竜 ワンダー カラミテの前に来た。
流石に凄い圧だ。だか、ワンダーカラミテが俺達を警戒しているのがわかる。
なぜだ? あの暗黒竜が俺達なんかに警戒する?
暗黒竜のワンダーが体の廻りに黒い玉を出す。その行動でようやく納得がいった、奴は日照の力を恐れている。
だろうな、闇を切り裂くのは光だ。
日照に魔力を最大限に貯める。
「飛翔!」
普段の3倍はあろうと思われる光の鳥が羽ばたき暗黒竜を捕える。
その瞬間、暗黒竜の体が内側から破裂した。そのあっけない勝利にメルシーが地団駄を踏む。
「えーーい。つまらん! つまらん、つまらんわい!!!!
次はタツキは攻撃禁止だ。
ダリア。貴様1人で暗黒竜を倒せ、こんなに圧勝じゃわらわの楽しみがない」
(この回、短くてすみません&投稿が遅くなって申し訳ございません) ( ノД`)…




