丸見えダンジョン
オークロードを倒したその足で20階層のハイ・オークの階層に入る。
迷宮ダンジョンだ。少し進むと部屋があり、その入り口に数字が刻まれていた。
中に入るとハイ・オークがいる。
オークと身長は変わらないが、体に厚みあり筋肉が太い。ダリアが氷の鎧を纏いハイ・オークと対峙する。
月照から、冷たい空気が垂れているのが分かる、ハイ・オークの足元に冷気が来たのかビクッと体を震わせるそのタイミングでダリアがアイスアローを飛ばす。
ダリアの放つアイスアローはハイ・オークの体を貫きダンジョンの壁に突き刺さり消えて無くなる。
「う~ん。オークキングと変わらない気がする、ハイ・オークってこんな強いんだね」
ダリアが感心しきっていた。
「ねえ お兄ちゃん。階層と階層の間ってモンスターは出てこないよね。
たまに階層のなかで野宿した後があるけど、私達も夜営しない?」
「良いよ。33階層と34階層の間。59階層と60階層の間。79階層と80階層に各々セイフテイゾーンがあるみたいだね。
それと79階層と80階層はダッツの部屋のような隠れ部屋があるみたいだ」
ダリアが俺を見て不思議そうな顔をする。
「それは何でわかったの? 新しい神目の能力?」
「多分そうだと思うよ。神目はまだまだ使いこなせていないから、わからない能力が多いけど」
「食糧何かはどう?」
「問題無い。マタベリアから来る時にかなり大量に購入したし、飲み水も大樽に10本もある。
普段の我々の生活なら、半年は行ける。後はダンジョンプレゼントが手に入ればもっと行けるね」
「じゃあこうしよう。5日はダンジョンで生活。残り2日は外に出て食糧や必要なものを仕入れる」
「わかった。なら、今日は一旦外に出よう。明日、宿を引き払ってダンジョンに籠る。
宿は結構空いてるからその都度探そう」
続けてダンジョンの部屋に入るとハイ・オークの数が増えてくる。それも部屋の前に書かれた数が出る。
準備が出きるので助かるが部屋数か20をこえてから面倒臭さを覚えて来た。
この日20階層の全ての部屋を終えてダンジョンを出る。
ダンジョンを出ると兵士のおじさんに声をかけられた。
「どうだい、10階層まで来ると面倒だろう」
「ああ、数が多すぎて嫌になるよ。あの数じゃ武器や防具が持たない」
「それが普通だ。
大きな声じゃ言えないが貴族連中はポーターに大量の武器と防具を持たせてダンジョンに入る。
それでも29階層を越えれない。
それ以降は何でもいかさましているって噂らしいよ」
「いかさま?」
「ああ、以前に単独で50階層に行った冒険者がいる。
そいつは何かの罪で捕まって、ダンジョン刑なる刑にかけられたらしい。
要はそいつに付いて行って魔物を倒させ、自分達もレベルをあげる何て事をしているらしいよ」
呆れているとさらに驚く事を聞いた。メイプル ラッシュ メメシー伯爵が今回、そんな犯罪冒険者を20名近く連れて60階層に挑むと言う噂が流れているらしい。
前回は途中で全ての犯罪冒険者がやられ途中で断念したらしい。
「それもな、お前さん達みたいに他のギルドから推薦を受けた奴らだ、そんな奴が捕まって犯罪冒険者になる。
絶対に15階層を越えた何て言っちゃあ駄目だぜ、それで先月も1人捕まったんだから」
「そうか、なら心配はいらない。俺達はそんなに深い所まで潜ることはないよ。
それにほら」
そう行って武器屋でかった安物の剣を見せる。
「剣がこの通りだ。また新しい物を買い直しだよ」
兵士が良く分かると言わんばかりに頷く。
「階層が上がる度にもっと酷くなる。
俺なんか、入る時は武器を20本は持って入るよ。
一つの階層で3本は駄目にすることだって有るくらいだ」
兵士達と下らない話をした後、ギルド裏口に来る。
ひっそりとした場所のドアを開ける。そこにはサンゼッテがいた。1人で資料をまとめる等仕事をしていた。
「タツキにダリアか。早いな」
「ああ、ここはサンゼッテの部屋か?」
「そうだ。私が裏口を管理している。
表から堂々と入れない者もいるからな、買い取りや解体もここからつながっている」
「なら、お願いする。
それとダリアと2人でダンジョンに籠る事にした。一週間に1度、素材を卸しにくる。
このギルドに宿や宿泊出来る部屋は無いかな?」
「有るぞ。そこだ」そう言って外を指差す。
「あそこは、ギルドにマーチやマリアが来た時に寝泊まりするための部屋だ。
誰も使っていないから自由に使ってくれ。
何なら今日から泊まるかい?」
「出来ればお願いしたい。
それからメイプル伯爵がギルドに入る日程も知りたい。お願い出来るか?」
「任せな」
次の日から、ダンジョンに籠る。前日話をした兵士はいなく少しほっとする。
21階層にくる、エリアが洞窟エリアだ。
中にはハイ・オークしかいなく、2.3匹が群れをなしてうろうろとしている。それを倒しながら進み23階層まで来る。
21階層と22階層が洞窟で23階層が岩石砂漠だった。
高低差が激しい環境で、窪地に隠れ獲物を狙うようにハイ・オーク達が拠点を構えている。
「何か面倒だな」
光壁をはって攻撃に備える。
「流星群」
一気にハイ・オークの群れを殲滅するために光の槍を飛ばす。何処に隠れていたのかハイ・オークが一斉に慌ただしく動きバタバタと倒れて行く。
ダンジョンを先に進み残りのハイ・オークをダリアが倒して23階層を終える。
24階層はハイ・オークジェネラルが1匹。
25階層はハイ・オークジェネラルが2匹。
26階層はハイ・オークジェネラルが3匹と数が増える。
審判の塔は何処までもモンスターの数か増えるのが規則なのだろう。
そしてついにハイ・オークキングが出る階層、27階層にくる。
27階層は広いドームになっていた。階層毎に雰囲気が違うの飽きが来なくて有難いが、これは無いだろう。
こっちから全て丸見えだ。
つまりオーク達からも俺達が丸見えの状態。ハッキリと言ってかなりやりにくいことこの上ない、隠れる物が何一つ無い綺麗な空間だ。
索敵しなくてもハイ・オークキングとハイ・オークジェネラルの配置が分かる。




