地下施設
今日は悪魔の森に作った簡易拠点から先。聖教ナイトの施設近くに新たな拠点を作れないか、その確認を行う事になった。
始めにマーチさんから指示が出る。
「タツキさんとダリヤちゃんが先行してください。
私とシーザンは後を付いて行きます。
通行を簡易にするためにモンスターをある程度は倒して、出来るだけ真っ直ぐな道を作って行きます」
俺とダリヤが先行する。
後をシーザンがモンスター避けの香草を燻しながら付いてくる。
500m程進むと1度しるしを付けて戻り、下草を刈り取りながらまた戻る。
これを繰り返しながら聖教ナイトの拠点近くに到達する。
そこにテントを建て、草木を使いカモフラージュするとモンスター避けの香草を炊いて準備をする。
「では、偵察に入ります。
この拠点にダリヤちゃんが残ってちょうだい。
シーザンは真ん中の拠点で待機。
タツキさんは施設の入り口で待機。
もし、私が何かしらミスをおかした場合は全員即時撤退するように」
「「「はい」」」
俺とマーチさんが施設敷地の中に入る。俺は外の出入口付近で待機する事になり、隠匿魔法を使い気配を殺しその場にとどまる。
約30分程してマーチさんが戻って来た、それから2人でダリヤのいる場所に戻る。
「マーチさんお疲れ様。どうだった?」
「大分行けたと思う。けど捕らわれている人達が見当たらない」
「1度、索敵かけますか?」
「お願い、ダリヤちゃん。シーザン呼んできてもらえる」
「ほーい」
ダリヤが拠点をでた後、索敵をかける。聖教ナイトの敷地近くと言う事もあり、だいぶ中まで察知する事ができた。
「戻りました」
シーザンとダリアの声が聞こえる。
索敵を続けているとある違和感を覚えた。
「マーチさん、内部地図を見せてもらえますか?」
地図を見ると、建物以外に人を察知したことを告げる。
「ひょっとして、地下室みたいな物が有るんじゃないか?」
シーザンがぼそっと言う。
「「「地下室?」」」
「なんとなくだけど、敷地的にそんな広くはない。にも関わらず、ここに沢山の人が出入りしている。
っていう事は、地下室と地下室をつなぐ通路があってそこを利用しているんじゃないのか?」
「有るかも。悪魔の森の奥深くに、こうまで完璧な施設を作るって大変な作業だし、これ程の施設を誰にも気付かれず建てる事自体が不可能だと思う」
マーチさんが顔をあげる。
「多分、シーザンとダリアちゃんの考えは正しいと私も思う。
正直、ずっと違和感を覚えていたの。どうやってモンスターに襲われずにここに来たのか。
そこを叩かないと我々が痛い目に合いそうね。
今日はこの辺で帰りましょう」
後日、ギルマスのマタベリア辺境伯を加え話し合いが持たれた。そこでマタベリア辺境伯から驚く話が出る、すでに使われ無くなり潰してしまったが、街の南東の端に古い教会が有る。
その教会は元々有事際に、塀の外に逃げる為の地下通路が設けられてあって、それが悪魔の森の近くの薪小屋につながっているのだと言う。
すでに作られて随分と経ち、通路の劣化が激しく土を入れてふさいでしまったと言う事だ。
後日2班に別れ教会と薪小屋を訪れる事になった。教会はマーチさんとダリア、薪小屋はシーザンと俺だ。
地図で確認をしならがら薪小屋まで来ると人の出入りを確認する。
「タツキ、ここで見張りをしてくれ。出来れば索敵もお願いしたい。
俺はマーチ達を呼んでくる。1人で中に入ったりしないでくれよ」
「わかった。俺で良かったか?」
「ああ、俺は索敵なんか出来ないし隠匿魔法も使えない。直ぐに戻る」
シーザンが戻ると直ぐに隠匿魔法をかけ、薪小屋の近くに来て回りをみてまわる。
薪小屋の後に新しい小屋が建てられ屋根が斜めに地面に接地している。
すると商人風の男3人が薪小屋に入って行き、さらに30分程立つと兵士とおぼしき者が10人出てくる。
それから出入りがなく気が付くとマーチさん達3人がやって来た。
「タツキさん。どうしでした?」
「最初、商人風の男3人が小屋に入って行きました。
その30分後に兵士とおぼしき者が10名出でて来ました。
それ以降は変化無しです、マーチさん達はどうでした?」
「教会は地下がありましたが潰れいます。
その隣に監視小屋があって、その地下には壁を越えて外に出れる通路は有りましたがそれだけでした」
「わかりました。
俺1人で一度潜入してみたいと思っているのですが大丈夫ですか?」
「なら、私がここに残りましょう。
ダリアちゃんはシーザンを連れて監視小屋の外の出入り口で待機してもらえる」
隠匿魔法をかけ、薪小屋の出入り口にくる。索敵して中に誰もいない事を確認して中に入る、中は部屋になっていて、それも使った形跡がある。
後に扉があり、扉を開けて奥に入る。
階段があり、地下につながっているのを確認する。階段を降りるとさらに扉があるが、鍵はなく簡単に出入り出来るようになっている。
扉の奥は通路で2人が横に並び歩く事が出来る広さがあり、天井にも何かを置くような棚が取り付けられてある。
トンネルを真っ直ぐ進むと、横に入る道が有る。取りあえず横に進む。
「ウッ ウゥ~」
唸るような声がが聞こえて緊張しながら進むと牢屋があり、人が捕らえられていた。
見た目は年寄りだ、だがその眼光の鋭さには強さがあった。
見回りと思われる兵士達が来た事もあり1度天井にしがみつき兵士の動向を確認する。
「おい、ムンダンのじーさん。まだ生きてるのか?」
「ふん、最近のわかぞうは、年寄りの扱いを知らん」
「あんたも頑固だな。いい加減、弟に声をかけると言えばすむものを」
「はん、マタベリア辺境伯領はわしには関係無い。すでに40年も前に捨てた領地だ。
貴様らも、こんなじじいに関わってると何時までも出世せんぞ」
その後ごちゃごちゃと何か話をした後で兵士が帰って行った。
通路を確認した後、牢屋の場所から通路に戻る。さらに奥に進むと先程と同様に通路脇に牢屋が接地され合計で40人近い人数を確認。
その後通路の一番奥につく。
上を見ると聖教ナイトの施設とつながっているのを確認してから一度、施設側の敷地に出る。そこで行き先が聖教ナイトの施設である事を確認してからもどる。




