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双子座の勇者 2人で作る物語 900年の時をつなぐ親友との友情と共に  作者: 武田 健太郎


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無限の可能性

アンパイと美女の2人が震えなからラトビットを睨むが、大人しく帰って行った。


その後、我々は宿に戻る。ここ最近ダッツ達と顔を合わせていなかった事もあり姿見鏡を見て声をかける。


マリーンが1人で宿にいたのか凄く笑顔になる。話を聞くとダッツとゴールドが飲みに行ったのだとか。


「マリーンは行かないのか?」

「タツキさん、聞いて下さい!!!!」


うんうんと頷き正座しながらマリーンの話を聞く。


我々も移動等があり、余りダッツ達と顔を合わせていなかったがすでに王都に到着していて、そこでエンシェントドラゴンの討伐に向けた対策を進めているところらしい。


ダッツ達のように各地から集められた強者が、テストを受けるらしくそのテストの情報収集の為だと言っては毎晩飲み歩いているらしく。マリーンにはそれが許せないのだと言う。


「ほっとぉ、男って自分勝手!!」

そう言って俺を睨む。


マリーン、悪いが俺を睨まないでくれ。そう思うがマリーンもよっぽどたまってたようで中々その日はは許してくれなかった。


兎に角話題を変えたくて日照を取り出す。


「マリーン、見てもらい物が合ったんだ」

「その剣は? 太陽の剣ではなさそうですね?」


「ああ、日照と言う。以前ダッツに太陽の剣を見せてもらった時、日照が共鳴したのを覚えている」


マリーンが日照を凄く真剣に見る。


「おそらくですが。全く、その剣を使えていないですよね?」

「実はそうなんだ、わかるか?」


「ハイ、その剣は太陽の剣と同じで和漢語が必要になります」

「和漢語?」


「ハイ」


マリーン曰く、魔法剣や魔法槍と言われる武器を製作したのが和漢と呼ばれる国。その和漢の国の鍛冶士が作ったらしい。

だが和漢の国には文字がなく、その全てが口伝と言われる方法で伝えられて来た。


その国と技術はダッツ達の没後、4~500年程の混乱期に魔法武器の作成方法と共に滅んでいたようだ。


また和漢で製作された魔法武器を扱う者は、和漢語を勉強して使いこなしているのだと言う。


「つまり、その和漢語が話せ無いと駄目なのか?」

「タツキさん。私、和漢語を習得しています。お手伝いしますよ」


「良いのか? 俺としてはこの上なく嬉しいけど」

「かまいません。それにあの2人は知りません」


そう言って教えてくれる言葉はまるで日本語だった。

多少方言が混じったと思えば物凄く分かりやすく、懐かしく思ったりもした。


まさかこんな所で転生前の記憶が役立つとは思わなかった。


「お兄ちゃん、まったぁ」

風呂から出てきたダリアが部屋にくる。


「あ! ダリア」


「あ! マリーン」


和漢語の練習はダリアが来た事で終了となる。

ダリアが部屋でご飯が食べたいと言うことで簡易食を出すと自分で調理を始めながらマリーンと話をし始めた。


俺は1人で食堂にきてエールを頼み、ツマミになる食べ物をお願いする。


1人で飲みながらツマミを摘まむ。至福の時だ。サラリーマンの常だろうか、仕事終わりの一杯は最高に上手い。


マリーンの話を思い出す。日照を持ち日本語を話すと日照が物凄く共鳴した。


いくつか試して見る。


「強く」と言うと共鳴が強くなり、「弱く」と言うと共鳴も弱まり、「静かに」と言うと共鳴その物を感じなかった。


日照は和漢語でコミュニケーションを取るのが重要なのだろう。

するとスラッシュとかはどう伝えれは良いのだろう? 「斬撃か?」


ストッシュは「突き、だろうか?」

当然だが、考えても答えが出るわけではない。


翌朝、依頼を受けずに悪魔の森にダリアと一緒に来る、道中の話題はマリーンから聞いた和漢語についてだった。


「じゃあ、ダリアは和漢語を話さなくても月照が力を貸してくれるんだ?」


「うん、なんとなくだけど月照がやりたいことが分かるし、イメージでなとなくコミュニケーションとれるかな」


ブーン! 日照が警戒音を発生する。


索敵には何も反応を示していないが警戒をする。森の木々の根元を縫うように何かが近付いて来た。


「ダリア、地中だ、モグラ系か、ワーム系だ」


「了解」


その後1度辺りが静かになる、地中深くに入ったようだ。


何時でも対応出来るように日照を抜き構えると何かが頭に響いた。


ゴゴン!


不意に後ろから角モグラが現れる。体長にして1m前後。厄介なことに皮が厚く刃物を通しにくいモンスターで、その上。土、火、水系統の魔法にも強い耐性を持つモンスターだ。


日照に魔力を込める。と、突然日照から光の鳥が飛び出し角モグラに向かい飛ぶ。


光の鳥が角モグラに飛びかかると一瞬で勝負が決した。角モグラの頭から尻に向かい光線が抜けたのを見た。


呆然として見ている俺に、ダリアが話しかけて来た。


「お兄ちゃん、大丈夫?」


「う? ああ。大丈夫だよ」


光の鳥が舞い戻ると着物姿の女性になる。


俺と目が合う。


≪お前は下手か? それともただのお馬鹿か?


魔力はどんな形にもなる。お前が妾に願えばどんな事も叶う。


お前は妾に何を望む?≫


≪俺はダリアと2人、幸せに暮らしたい。

それだけだ≫


≪ほ? 妾よりあんなオナゴを望むか?

まあ良い、お前の望みは大変だぞ≫


≪かまわない。俺の望みはダリアの幸せだ≫


≪良かろう。妾を存分に使いこなすが良い。


だが、突きや斬撃等、格好悪いのは妾は好かん。良く覚えておけ≫


え? 格好悪かったの? すみません。発想がおじさんで・・・


≪分かればよろしい≫


すると着物姿の女性が消える。


「お兄ちゃん、どうしたのぼうっとして」


ダリアが心配して声をかけて来た。


「ダリア、日照と会った」


ダリアが首をコテンと倒す。


「日照の本体と出会った。どうも俺の使い方が下手すぎてしびれを切らしたようだ」

「下手すぎて!? プッ アハハハハハ!」


「なんだよ、笑うこと無いだろう」

「だって、そのまんま何だもん。


日照にまで見抜かれたの。ださぃ~」


そう言って腹を抱えて笑い転げているダリアを見ながら、マルベルト ラッセルに言われた事を思い出す。


「魔力を自分で制限をかけているだけだ。魔力に決まった形はない。


丸くも四角くもなる。どういう使い方が出来るか自分でもっと想像することだ。


魔力を剣に纏わせる事が出来るなら、属性魔法も乗せる事が出来る


ようはアイデア一つで無限の可能性を秘めているんじゃよ」

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