表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双子座の勇者 2人で作る物語 900年の時をつなぐ親友との友情と共に  作者: 武田 健太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/216

救助1

「わかった。アイラッシュ、出発の準備はできているか?」

「はい。我々はすでに終わってます、帰還用の馬車は昼には三台準備できます」


「わかった。なら、昼に門の前で集合。参加したい者は、門の前に来るように。


以上」


最後は仕切ってしまった。


ギルド出て家に戻るとダリアが俺を見て言う。

「お兄ちゃん、子供が心配なのはわかるけど…」

「心配無いよ。落ち着いている」


「本当? 兵団一のお人好しは治らないわね」

「仕方ないだろう、やっぱり同じ境遇の奴をほっとけないよ。


それと、ルージ兵団長がそれを言ったのはダリアを軍に入れた時だ。


今はそこまでお人好しじゃない」


「だと良いんだけど」


ダリアに叱られながらも準備を終えると門にくる、すでにアイラッシュとサーペント、ナディアが馬車の前にいた。


「アイラッシュ。遅くなった」

「タツキ隊長。我々も今来たところです」


「隊長はやめてくれ。もう兵士じゃない」

「あ、すみません。つい、癖で」


「おーい。タツキさーん」

振り向くとアサヒが大きな荷物を抱えながらやって来た。


「アサヒ、なんだその荷物?」

「え、この位はいると思いますよ。

て言うか、二人が荷物少なすぎるんですぅ」


ナディアが来るとアサヒに声をかける。

「荷物は馬車に入れて下さい。行きは問題無いはずです」


「あー、まってぇ- おいてかないでぇー」

そう言ってサーフィンとブリットが走ってきた。


「お、来たか?」

「当然です。タツキさんのあんな真剣な顔を見たら断れる訳無いですよ」


俺って、そんな真剣な顔をしてたのか? アイラッシュが俺の所に来る。

「タツキさん。今回ギルドから応援が来ています」


「タツキさん、今回は私も同行します」

それはサーフィンとブリットの試験を担当した、元Bランクの職員。


「ハルアさんも同行するのですか?」

「先ずは門を出ましょう。それから私の能力をお見せしますね、今回のような捜索にはもってこいなんですから」


そうして街の門を抜け街道沿いに歩く。


「さて、この辺なら問題ないですね」

ハルアさんがそう言うと指笛をならす。

するとハルアさんの目の前の地面に魔方陣のような物が出来て光る。


そこから希少腫の鳥形モンスター、ファイヤーコンドルとシルバーウルフの群れが出て来た。


みんな慌ててかまえるが、出てくるとすぐにハルアさんの前でシルバーウルフ達は腹を出しているし、ファイヤーコンドルはハルアさんの肩に停まってさえずりを始めた。


「え? ハルアさんってテイマーだったの?」


「そうです。この子達は私の子供達なんです。空と陸から同時進行で探すのが一番早いでしょ」


「ハルアさんってどれだけ凄い能力なんだ?」


俺の驚きようにアサヒが聞いてきた。

「そんな凄いの?」


「モンスターをテイムするとテイマーとモンスターを魔力でつなぐ必要がある。つまり、モンスターの数だけテイマーの魔力を消費し続けるんだ」


「て言うことは何もしてなくても魔力を消費していくってこと?」


「そう言う事だ」

「え? あの数のモンスターを? ハルアさんて、人なの?」


「多分な」


「ちょっとぉ、酷く無いですか~。私は人です」


ハルアさんに聞これていたようです。


ハルアさんが中心となり兵士達を探すと、約1日進んだ辺りに人の群れがあると判明した。


盗賊や村の可能性もあるが行ってみないとわからないと言う事でその場所を目指す事になった。


移動の間は物凄く暇だった。


ハルアさんのテイムしているシルバーウルフが我々の馬車を守るように囲んで移動する。そのシルバーウルフの集団をわざわざ襲うモンスターもない、おそらく同じ理由で襲ってくる盗賊もいなく順調に進み夜を迎える。


空を飛んでいたファイヤーコンドルが戻ってきた。


戻ると焚き火に近付いて焚き火を見る。


「良いよ」


ハルアさんの声を聞いたファイヤーコンドルが焚き火の炎を吸い込む。


それに合わせ炎が消えないように薪を足しては新たに火をおこしたりしていた。


その様子を見たダリアがハルアさんに声をかけた。


「ハルアさん。ファイヤーコンドルのご飯って火なの?」


「そうよ。でも一番好きなのは火山から出る溶岩ね。


そんなのを見つけると帰って来なくなるのよ」


そう言うとシルバーウルフに何かしらの指示を出す。


半数のシルバーウルフが群れを離れて行った。


「ハルアさん、シルバーウルフは何しに行ったの?」


「餌よ。この近くにオークの村があるみたいなの、だから狩りに行かせたわ」


「「「オークの村?」」」


みんな驚いて辺りを見る。


「あら、心配無いよ。あの子達が要るもの。上手く行けばお裾分けもらえるかもね ふふ。」そう優しく笑う。


みんな初めて見るBランクの実力に驚き過ぎて固まってしまった。


夜になりモンスターの気配が激しくなる中この馬車を中心に静な時間が続いていた。


途中、狩り出ていたシルバーウルフの集団がオークを5匹も引きずり帰ってきた時は、完全に驚いてしまった。


シルバーウルフはハルアさんに先ず取った獲物を渡す。ハルアさんが1匹を解体して食べる分の肉を別けてくれる。


「じゃあ、食べて良いわ」


ハルアさんの声に最初に反応したのがシルバーウルフの群れのボスだ。ボスが前に出ると他のシルバーウルフがかしずく。


しっかりと上下関係が出来ているのだろう。ボスが食べ初めて終わるまで1匹のシルバーウルフが動く気配もなかった。


倒したオークの数も多かった為か全てのシルバーウルフがお腹一杯になったようだ。


(ここから少しアイラッシュの回想録が入ります)


「凄くしつけられているんですね」

「この子達?


シルバーウルフは集団で狩りを行うから、上下関係がしっかりしてるの。


それにこの群れのボスは凄く賢いのよ。強さだけでなく賢さもあるの、皆ボスについて行けば生きていける事を知ってるのよ」


「そうなんですね。他にはテイムしているのですか?」


「後ね、この子」


そう言うと小さいリスのようなモンスターを胸元から出す。


「可愛い」


アイラッシュの顔がほころぶ。


「あ、手は出したら駄目よ。この子、毒を持っている特殊個体なの」


「と言う事は最近発見されたポイズンリスの亜種ですね」


「あら、耳が早いわね。でもあげないから」


「はい。わかっています。

私はテイマーには向かないスキルしか無いので」


「どんなスキル?」


「引かないで下さい。アサシン、ポイズンマスター、隠匿、単刀術。


この4つなんです」


「それは…」流石のハルアさんも驚いていた。


ここまで隠密に適した能力だけを得るのも珍しい。そこに加えアイラッシュの容姿だ。


軍服を着ていなければ誰も兵士だとは思わないだろう。その見た目が正にアサシンの能力の一つを表していた。


「でも、それでタツキさんと知り合いだったんでしょ。少し羨ましいかも」


「はは」そう言うと回りに誰もいない事を確認する。


「タツキさん、本当に楽しそうですね」


「そうなの?


まあ、時々怒らせるような事をするお馬鹿ちゃんとがいるけど。違ったの?」


「ここだけの話しですよ。


私は貴族出身なので問題無かったですけど、タツキさんとダリアちゃんは孤児として入隊して…」


孤児入隊は扱いの酷い。当時いた兵団のなかでは当たり前だった。途中、マナディア様の元にダリアちゃんが行った事で落ち着いたように思われた。


所がタツキ隊長が小隊長から100人隊長に上がる試験の時、とある兵団長が動いた。


子爵と言う立場を使い王都からSランク4人とAランク14人の冒険者を呼び寄せた。


100人隊長に上がる時、冒険者を敵に想定し約1ヶ月の間森に籠り1人で全てを退治する必要がある。


通常呼ばれるのはE~Dランク相当で、何かしら問題を起こした者ばかりだ。


だがタツキ隊長の時は確実に殺す目的で雇われた凄腕の冒険者達だった。


当然、タツキ隊長は歯が立たない、その時だ。冒険者の誰かがこう言ってタツキ隊長を馬鹿にしたのだ。


「お前の妹は心配すんな。俺達がもらう事になっている。


少し手懐けてから、俺達皆の玩具だ。飽きたらお前の所に送ってやる。


しっかりお前も楽しむだな」


「ははははは」「おま、計画ばらすなよ」


ザシュッ!!


気か付くとそこにいたSランクとAランクの2人が首を切り取られ倒れた。


タツキ隊長がやったのだ。


それは殺気を放つ事なく、静に雇われた冒険者を殺す。完全に音もなく近づき雇われた冒険者達が倒れて行く。その姿にみんな恐怖した。


冒険者を倒し終えたタツキ隊長が向かったのは、この冒険者を雇った兵団長の元だ。


兵団長が気付くと、回りにいた兵士が皆倒された後。自分に向く刃を見て死を覚悟した。


その時、ルージ兵団長とダリアさんが止めに入った。


程なくして、タツキ隊長に付いたあだ名がキルマスター。そして配属されたのが急襲部隊だ。


タツキ隊長は急襲隊での活躍はめざしかった。


それは大臣の娘の奪還や、王都で最大の商会の会長の救出。


極めつけが国王直属部隊、第2旅団の精鋭と共に行った第2王妃誘拐事件の解決だ。


他国に訪問中に監禁された第2王妃を救う為に20人だけの組織が作られた。


そこにタツキ隊長が選ばれた。


すぐさま、その部隊は王妃の救出に向かった。


隊の中でも一際若いタツキ隊長は敵国の兵士達に気付かれること無く、第2王妃の監禁された場所まで近付く。


そこで与えられた仕事はその場にいる兵士を倒し、自分に敵の目を向けさせることだ。


タツキ隊長は兵士の5割を誘導して、仕事を果たす。


と、同時に踏み込んだ残りの部隊は、なんとか第2王妃を救出した、だがそのほぼ全てがやられてしまう。


救出隊の隊長も深手を追ってしまう、その時タツキ隊長にある指令が出された。


「タツキ、いずれ我々は全滅する。


特別指令を出す。


タツキ、お前1人で第2王妃をぶし国に帰還させろ」


その後残った部隊は最後まで敵の兵士と戦い続けて時間を稼ぐ。が、誰1人として生きて帰った者はいなかった。


タツキ隊長は行商人に扮し、第2王妃に町娘のような格好をさせ、わざと髪までも汚し第2王妃を連れて帰ってきた。


だが国境を越える時、ピンチが起きた。


第2王妃が兵士達に見付かりそうになったのだ。

「ちょっと待て、貴様なりはボロだが町娘じゃないな?」


そう1人の敵兵が第2王妃を止める。

「兵士殿、その女は確かに良い処の娘です。ですが何もしない事をおすすめします」


「何故だ?」

「病気です。大旦那様を含め皆」


そう言って兵士に近付き、お金を持たせた。


「よ、良い、とっと連れ出せ。最近流行りの病か、危うく死ぬ所だっだ」


「はい」


2人はその後、敵国を脱出。国内に入った所を迎えに来ていた第2旅団に保護された。


敵兵士から見えなくなると第2王妃をおぶり、荷物を抱え、寝ること無く歩き続けて国に帰還したのだ。



      ◇◇◇◇◇◇◇


いつも読んで頂き有難うございます。

読んで頂いている方がいると思うとモチベーションがあがります。


この小説を読んで「面白かった」「もっと読んでも良いかも」と感じて頂いたら↓☆を★に切り替えて頂いたけると有り難いです。


皆様の応援が目に見えると私のモチベーションは上がりします。よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ