武術大会 予選会
このところ、ギルドに行くと職員の方達が優しいのは制服の効果だろうか?
何か有ると直ぐに相談に乗ってもらえるは有難い状態だ。
受付で我々4人で初級ダンジョンをクリアした事を報告、武術大会に関しての情報をもらう。
結構な数の申し込みがあるらしくDランクまで予選を行い数を絞る事になったと言う。
予選に出る人数だけも、すでに40人を越えているらしい。
来週から予選を行う為、来週からの研修をお休みする事になった。それを聞いてサーフィンとブリットはかなりほっとした顔をしていた。
マーチさんに会い武術大会の予選会の受付を行う。
「ハイ、2人共受付終わりました。
けど、今回タイミング悪かったね毎回こんなに集まらないのに」
「何かあるの?」
ダリアがカウンターに両手を付いてマーチさんに聞く。
「うん、今回、本戦に宰相閣下がお見えになる予定なのよ。
それで普段出る事の無い人達まで出るみたいでね。まさかだよ、予選を行う何て何年ぶりだろう」
「そう、なら実力の高い人と対戦出来る可能性が有るんですね。勉強しないとね」
「ゲ、出た。お兄ちゃん、好きだよね。
負けるのわかっていて自分より強い人と対戦したがるの、絶体変態だよね。
いや、ただの変態だ!!」
「変態は無いでしょ。おまけに今、研修生を受け持ってるし、やっぱり強い人から教わりたいよ」
マーチさんが手をあげる。
「ハイハイッ。なら私が教えてあげるよ」
ダリアと2人一気に引いてしまう。
「ちょっと、そんなに引くこと無いでしょ。きずつくなぁ」
マーチさんかジト目でこっちを見る。
「だって、マーチさんとレインは我々じゃ何をしてるかわからない位に強いでしょう。
せめてBランクとかAランク位の人がいいな」
そう言い訳するとマーチさんが不満そうに椅子に座る。
そして、後日大会の予選会が始まる。
ダリアと共にギルドの闘技場に入る。ギルマスのレインがその場をしきっていた。
「ではDランクまでの予選会を開催する。審判はギルド職員のマーチが勤める。
先に言っておく、マーチはしごく平等だ。観客席に仲間を紛れさせる等の不届き者について、命を保証する必要はないと伝えている。
マーチと知恵比べしたい奴は名乗り出ろ。対価は自分の命だ。
刈り取られた奴の命は保証しない、じゃあ存分に楽しめ」
滅茶苦茶な大会の挨拶を聞いてから初戦が始まる。
レインの言葉がどうにも気になる所だが、要は自分の身は自分で守れと言う所だろう。
そして俺達以外にもサーフィンとブリットがこの大会に参加している事に驚きを覚える。
サーフィンの相手はEランクの戦士が対戦相手だ。
緊張ぎみに対峙するサーフィン。
「はじめ」レインの声が響く。
相手は長木剣を縦にふるい、サーフィンに迫る。
長木剣はリーチを生かす物だ。力の無い者でも、遠心力を使い撃ち込めばそれなりの打撃になる。
サーフィンは撃ち込まれた長木剣を交わすと足で長木剣を押さえ、相手の首に木剣を当てる。
「少し、真剣になってもらってもいいですか?
こんなの、タツキさんの素振りより迫力がありません」
サーフィンの行動はみんなのドキモを抜いたが、その後試合が再開されて直に決着が付く。
「そこまで」
マーチさんが割って入る。「勝者 サーフィン」
その声に対戦相手がへなへなと座り込み。
「殺されるかと思った」
そう呟いた。
次はダリアだ。相手は同じDランクの魔法使いのようだが魔法使い単体が戦うと必ず起きる問題が出る。
詠唱を始める相手に、ダリアが容赦なく撃ち込む。
ものの数秒で勝敗が決する。
「あのさ、同じ魔法をつかうなら、先に詠唱を済ませるとか別の方法をすすめるよ。
でも、あんたと同じパーティーの人は可哀想ね。
こんな使えない魔法使いと依頼をこなす何て。私は安心して背中任せれないわ」
何故かダリアに共感する声が多かった事に驚いた、正直に俺はこの世界の人はみんな自分以外の人にドライだと思っていた。
次の対戦がブリットだ。対戦相手がDランクの戦士だ、単独Dランクの対戦相手は中々強そうで見ている俺が興奮してしまった。
Dランク冒険者は対人戦闘が苦手なのか、善戦をするブリット。ブリットは剣術の才能が凄く訓練だけだとダリアと遜色無いほどだ。
「ねえ、そんなに手を抜かれるといい加減、腹が立つわ。
手抜きされて負けるのが一番腹が立つの。もっと真剣にお願い出来る?」
その言葉に対戦相手が変わる。身体強化をかけて、腰を落とす。
加減するつもりで高い位置に構えていたのを、一気に本気モードに切り替える。
ブリットも合わせて腰を落とす。剣を後ろに構えあえて頭をむき出しにする、対戦相手は距離感をつかめずにいるようだ。
ブリットがジリジリと摺り足で距離を積める。すると対戦相手が後ろに下がる、その繰り返しでついに対戦相手がすみに追いやられる。
「クッ お前のような下の奴に」
対戦相手が焦ってブリットに攻めいる。
それはブリットが誘った頭への攻撃、元々この構えは頭に攻撃が来るように誘導していたのだ。
その頭への攻撃をかわして、開いた右上から首と鎖骨を狙いブリットの木剣が容赦なく振り下ろさせる。
ゴキャッ!!
鈍い音と共に対戦相手で倒れる。
サーフィン、ダリア、ブリットの3人が各々勝ち上がる姿に、見ていた観客が息をのむ。
そして次ぎに俺の対戦となる。
「貴様がタツキと言う奴か?」
突然、対戦相手に声をかけられる。
「そうだが」
「俺はCランク パーティーを率いる。ダメラだ。
お前、俺のチームで雇ってやる、いい話だろう?」
「いや、断る。何がいい話かわからない。
大体、この大会に出てる以上、あんたはDランク以下だろう?
何故同じランクの、それも俺より弱い奴の話を聞かないと行けないのか良くわからない」
「貴様、後で吠えずらかくなよ」
オー!! 漫画のフレーズだ。テンプレだ、本当に言って来る奴初めて見た。
思わず元日本人の感覚が先に立つ。
木剣を構えて立つ。やけに膝を伸ばし剣を高くかまえている、それにこいつは何故、鎧兜を付けている相手にそんな高い位置の構えを取るのだろう。
頭か? 基本的に頭を守る兜は、頭を守りなおかつ滑り安く作られている。
頭の直撃は剣が滑ってしまう、おまけに頭で衝撃を受けきる為か、肩に当たる時は本当にほとんど意味がない状態だ。
ならどこを狙うか、肩から鎖骨にかけてだ。
後は必ずある鎧の繋ぎ目。人が体を動かす以上、必ず出来るのかま繋ぎ目だ。布も薄く、動き安くできている場所程攻撃の的だ。
頭を隙だらけにして撃ち込んで来るのを待つ。案の定、頭を狙い撃って来たその瞬間を狙う。
撃ち込みのタイミングで相手の剣を交わし下から振り上げる要領で相手の首を狙い一気に下から打ち上げて、相手を倒す。
その後、相手は担架に乗せられて運ばれて行った。ヒールポーションを飲まされていたが回復には時間がかかるだろう。




