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ブリットとサーフィン2

ブリットとサーフィンをつれて鍛冶屋に来る。丁度オーガの魔剣を打つ所だった。


「ナルフレット、カーサレット。見学するよ」


「ハイ、火の粉が飛ぶので注意してください」


作業の様子を見ていたサーフィンが小声で聞いてくる。


「魔剣を打った鍛冶士の方って、この人ですか?」


「そうだよ。作業が終ったら紹介するよ」


3本の魔剣が打ち終るには時間がかかる。その為今日は4人だけで再開を楽しむ事になった。


オーガの魔剣の製作が終った後で2人に会わせる。

「ナルフレット、カーサレット。お疲れ様」


「グズン。タツキさん。そんな美女2人をはべらかさないで手伝ってくれても良いじゃ無いですか」


ナルフレットが恨み顔でこっちを見る。


「別に俺は必要無いだろう、おまけに卒業後はお互いの国に帰るだろ。そう言うのは慣れておく方がいい」


ナルフレットとカーサレットが不満たらたらといった表情だ。


「それより紹介する。ルルダンルからやってきたブリットとサーフィンだ」


「「え?」」


「本物ですか?」「可愛い!!」


「あ、握手して下さい」


「カーサずるい。私もお願いします」


「え?」「なになに?」


サーフィンとブリットの2人が驚いている。


「ルルダンルの上級ダンジョンを制覇したんだろう。サーフィンもブリットもこの辺りじゃ兎に角有名人だよ」


「え? そうなの?」サーフィンがぽかんとしている。


「いやいやいや、あんなのタツキさんとの打ち込みと比べたら屁ですよ、屁。


やっぱりモンスターよりも鬼教官の方が怖いですからね」


ブリットさんや? ワシャ、モンスターよりも鬼ですか?


「あの、お二人もタツキさんの指導を受けたのでしょうか?」

「そうだよ。私達が最初の生徒ね。でもお陰でここまでこれたからね。


やってる時はしんどいだけだったけど、離れると良くわかるね。凄くありがたみを感じるよ」


「「へぇー!」」


ナルフレットとカーサレットが目を輝かせてサーフィンとブリットを見る。


「そうそう、タツキさん久しぶりに打ち込み練習したいです。


この所、自分達より弱い人としか練習出来なくて」


「いいよ」


「私達も見学して良いですか?」


普段泊まっている宿の地下室に入る。普段から、練習場として借りている場所だ。


「さて、どっちが先だ?」


「ハイ! 私、良いですか?」


そう手を上げたのがサーフィンだ。


サーフィンと対峙する。


その強さに驚きを覚えた。最初に会った時は走る事さえままならなく、力も弱く体力も無かったのに。本当に見違えてしまった。


サーフィンが俺に打ち込む隙が見当たらないのか距離を保ったままだ。その時だ、サーフィンが動た。1足飛びで距離をつめるて来た、恐らく縮地だろう。


サーフィンの新しいスキルだ。俺の胸を向かい3連の突きを放つ、その3連の突きをいなすようにかわしてサーフィンに向かう。


軽く木剣を上から叩き落とすと勝負が決する。


「う~ん。上手くいったと思ったのにまだまだだなぁ」


サーフィンがぼやく。


「縮地か? 新しいスキルだね。突きとのタイミングも良かったし強くなったね」


「本当ですか? やったね」


サーフィンがはしゃいでいる脇で、ナルフレットとカーサレットが何も見えなかったと言ってブリットに解説してもらっていた。


「じゃ私もお願いします」


「ブリット。久しぶりに私とやろう」


ダリアがブリットを誘う。


「ダリアね。了解、あの時よりも私強くなったからね今回は負けないよ」


「そう、楽しみ。私もお兄ちゃんとしか練習してないからね。他の人とやってみたかったの」


「ず、ずるい。いつもタツキさんと練習してるの? 羨ましい」


少しブリットがすねてしまったが、そのままダリアとブリットが対峙する。


お互いの間で、魔力のぶつかり合いがおこる。目には見えない攻防が始まっていた、先を取り合い互いにタイミングがあったのか突きが交差する。


パシュン!! ダリアの木剣がブリットの木剣を弾く!! そしてブリットの前で木剣が止まる。


「勝負あり、ダリアの勝利だ」


「くそ-。また負けた。


ダリアって普段、のほほんとしてるのに勝負になると物凄く強いよね」


「当たり前でしょ。タツキ アンダルシアの妻よ、私が弱かったら意味無いじゃん」


「「始まった。ダリアのおのろけ」」


そう言うとブリットとサーフィンの3人で盛り上がり始める。


「タツキさん。今の勝負はどんな事が起きたのですか? 凄すぎて良くわからなかったです」


ナルフレットが説明をも止める。


「あれはブリットの剣をダリアの剣が弾いたんだよ」


「弾いた?」


「ナルフレットには難しい技術だ。お互いの剣の軌道を読んで、剣に剣を当てる技術だ。ダリアの得意技の一つだよ」


「あの、私にもその技術は身に付きますか?」


カーサレットの真剣な表情にナルフレットが驚いた顔で見ていた。


「今までのチャンバラみたいな訓練から、本格的な訓練に切り替えれはいずれ身に付く。


今のナルフレットとカーサレットの実力なら、10才の時のダリアと変わらないよ」


「「チャンバラ?」」


ナルフレットとカーサレットが俺を見て引いていた。


「サーフィンとブリットはいつまでこっちにいる?」


「え? 考えていません。


適当です。レインさんからは、一ヶ月はゆっくりしてタツキとダリアはいなかったと報告するようにって言われています」


「なら、3ヶ月程こっちにいて欲しい。ナルフレットとカーサレットの相手をしてもらえるか?」


「それは依頼ですか?」


サーフィンの顔が真剣だ。


「なら、2人に指名依頼をだそう。宿代+食事+依頼料でどうだ?」


「「フムフム。それで、いくらですか?」」


「トータルで、100万リンでどうだ?」


「「のったぁーー!!」」


「でも良いんですか?」


ブリットが俺に聞いてきた。


「いいよ。今こいつらを相手にすると本当に加減しても殺しそうだしね、手加減が難し過ぎる。サーフィンやブリット位実力があるとなんとかなるんだけどね」


「それって私達を馬鹿にしてません。確かに私達は弱いかも知れませんけど」


ブリットがジト目で俺を見る。


「しょうがないだろう。あれからまた30近くレベルアップしてるんだ。頼むよ」


「「エ!?」」


「後でカード見せて下さい」


サーフィンが凄く怒った顔をする。

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