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双子座の勇者 2人で作る物語 900年の時をつなぐ親友との友情と共に  作者: 武田 健太郎


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新しい防具2

「まあ、タツキとダリアの話は分かった。要は自分達の防具を作る為の素材が欲しくてマーチに相談に来たんだな」


レインがウンウンと頷きながら俺達を見る。


「しかしタツキにそんな技術があるのは知らなかったぞ」


「ふふん。お兄ちゃんの技術は凄かったんだよ。軍の中じゃ一番だったしね。


王宮の服飾家の人からも引き抜きがあった程なんだ」


何故かダリアが嬉しそうに自慢をする。


「「王宮からの引抜き??」」


レインとマーチさんが固まってしまった。


「タ、タツキ? 今の冒険者の生活は満足してるのか?」


レインが心配そうに聞いてきた。

「もちろんだよ。ダリアも自然な笑顔が増えたし。俺としては文句の無い状態だよ」


「そ、そ、そのですね。


タツキさん。出来ればでいいのですが…」マーチさんが上目遣いで俺を見てくる。


「防具は無理です。時間もかかりますし、ギルドで使う制服でよければお作りしましょうか?」


「い、いーんですか?」

マーチさんの顔が直ぐ目の前に来ている。


「先ずは俺達の防具を作ってからです。武術大会も有りますし、依頼をこなすにも防具無しでは行けないので。


それが終わってからでも問題有りませんか?」


するとギルマスのレインが割ってはいる。


「タツキ。ちょっと待った。それはあくまで個人的にマーチの制服を作ると言う事でよいかな」


「勿論そうです。悪いが俺は裁縫を仕事にするつもりはない。金は素材分は出してもらうかもしれないがそれ以外は不要です」


「分かった、何か揉め事があればタツキが趣味で作った物だと説明する。


それと王宮の服飾家の話はマーチも誰にも言うな。


この街は国王直轄の街だ。


国王の頭脳と呼ばれる宰相や、国王の金庫番。はたまた御用商人何てのもいる。


これ程の逸材だ。マーチ分かってるな」


「ええ、もちろんです」

何かレインとマーチさんの雰囲気が変わった。悪い顔しているよこの2人。


その後、マーチさんは何時もの受付業務に戻る。いつになくにこやかな顔をしていたのは気のせいでは無いだろう。


レインに連れられて納品庫に来る。


「ここの素材はまだ買い手が見つかっていない。ここの物なら好きなだけ持って行ってもらってかまわない」


納品庫に入るとダリアの目の色が変わる。


「これ、シルバーウルフの革だ。


こっちにシルキースパイダーの糸も有るよ」


「凄いな、素材にも詳しいんだな」


レインが驚いていた。


「俺達がいた兵団に、モンスター素材から作る防具を研究している部隊があったんだ。


ダリアはそこの出身だ。どの素材が何に強くてどの素材が良いかも良く知っているよ」


「そうか!? タツキ。ちょっと相談だ。


実は、殆んど売れない素材と言うのもある、それを上手く利用出来るか見てもらえるか?」


レインについて、納品庫のさらに裏に入る。


そこにはレットウルフを始め素材としては低級素材が並べられていた、だがレインはそれを見向きもしないでさらに奥に入る。


「2人共見てくれ」


そう言われて見たのは巨大なアダマントスネークと言われる物凄く貴重なモンスターだ。


「アダマントスネーク。私、初めて見た。


でも、レインさん。これをを素材にするのって無理だよ」


ダリアの言葉にレインが落ち込む。


「ダリア、何で無理なの?」


「そっか、お兄ちゃん知らないんだもんね。実はアダマントスネークの鱗って固すぎて加工出来ないの、まあ。よっぽど腕の立つ裁縫家なら問題無いと思うけど。


一番の問題は聖魔法で一度浄化しないと着た人が固まってしまって死んでしまうと言われている素材だよ。呪われているの」


「聖魔法か。聖女様じゃないと無理かも知れないね」


そんな話をしていた時、急にダリアが何かを考え始める。


「レインさん。このアダマントスネークの素材を私達に売ってくれませんか」


「いいけど浄化する当てでもあるのかい。もう、数十年とここに起きっぱなしの素材だ。持って行ってくれるならただでもいいよ」


ダリアがガッツポーズを取る。


何かあてでも有るのだろうか。そう思いながらアダマントスネークをマジックバックにしまう。


ダリアについて移動するとダンジョンに来た。そこでマリーンを待つこと30分、マリーンを見つけるとダリアが声をかける。


「マリーン」


「ダリア」マリーンの声がパッと明るくなった。ここ数日で2人はとても仲良くなったらしい。


「マリーンにお願いがあるの。アダマントスネークの呪いを解いて欲しいの、お願い出来る?」


「あら、そんな事? もちろん平気よ。アダマントスネークは聖魔法を収得する際にいい練習台になるのよね」


マリーンも何か恐ろしい事を言っている。


アダマントスネークの名前の由来はその鱗の固さにある。


それはアダマント鉱石のように、硬く重いのが特徴。現在の冒険者の実力を基準にするとSランク冒険者か5人で倒すモンスターの一つとされている。


なんとなく疑いを持ちつつマジックバックからアダマントスネークを出すと直に、マリーンの詠唱が始まった。


呪いを解くのに思った程の時間をかけずに終えてしまう。


真っ黒く嫌なエネルギーは何もなく、透き通った綺麗な青色のスネークがそこにはいた。触ると程よく柔らかく、それでいて鱗の頑丈さは残っている。これは超1級品の素材だ。


そして、持って驚くのがその軽さだ。ほぼ重さを感じさせない位だ。重さすら呪いだったのだろうか?


「マリーン。もしかしてアダマントスネークって普通に存在するモンスターなのか?」


少し心配になり聞いてみた。


「そうですね。アダマントスネーク、グリフォン、キマイラ、ドラゴン何かは普通に生息してますよ。


まあ、エンシェントドラゴンはたまに出たって噂を聞きますけど」


何か、聞いた俺が馬鹿でした。流石に900年近く時が離れているけど、こうまでモンスターが違うとは思わなかった。

900年前のモンスターは強すぎる、今の冒険者なら一瞬であの世いきだろう。


「マリーン。浄化してくれてありがとう。俺は先に戻って防具を作成するよ」


「あ、じゃあ。私マリーンとお話してから帰る」


「いっつも何話してるの?」ふと気になって聞いてみた。


「エッチ。乙女の会話は秘密であふれているの」

乙女ってがらかね。ダリアさんよ、乙女はそんな風にあぐらかいてケツをかく事はないと思うけどねぇ。


「タツキさん。今悪い事思ってませんでしか?

ダリアって物凄く乙女なんですよ」


う、マリーンって人の心が読めるのか?

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