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双子座の勇者 2人で作る物語 900年の時をつなぐ親友との友情と共に  作者: 武田 健太郎


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危機一髪

ブリットのおばあちゃんのお店を出て初級ダンジョンに入り、ダッツの部屋に出した物を全て回収する。


付いて来たサーフィンがこんな所に隠し部屋が在るなんてと言って驚いていた。

最初は ‘’こんな壁に進むなんて信じられない‘’ って言って戸惑っていたのに中に入ると、かなりテンション高めに色々と物色していた。


ダンジョンを出て、お店に戻る途中に何故かアイラッシュと会ってしまった。一応フードは目深にかぶっていた為か俺だとは気づかなかった様子だ。


だが、確実にドラブルの予感しかしない。


「サーフィン。捕まえた!」


「わ!!」


アイラッシュがサーフィンに抱き付いて来た、突然の事でサーフィンも驚いていたが直ぐに笑顔になっていた。


後、少しでおばあちゃんの店なのに、今もっとも会いたく無い奴に会ってしまった。そう思ったが仕方ない、少しサーフィンとアイラッシュから距離を取って、先におばあちゃんの店に入ると直ぐに地下にはいる。


地下でくつろいでいたタッカンとダリアに直ぐに移動すると伝える。


そして部屋の奥に来てタッカンに聞く。

「タッカン。この奥は隠し通路だろう。何処につながっている?」


「なんだ? もうばれていたのか?


そこを上がると別の家の納屋だ。そこも隠れ家の一つだ」


「なら、説明は後だみんなの痕跡を消せ。それとブリット、悪いが一人で残ってくれ。後でサーフィンとアイラッシュが一緒に来る。


その後に必ず警備隊が踏み込んで来るはずだ。適当にあしらってくれ、けして俺達の事は言うな」


「警備隊? 良くわからないけど了解」


「さ、行くぞ」


タッカンとレタスと呼ばれた女の子、ダリアを連れて隠し通路を抜ける。


入り口は重たい石で塞がれていたが無理矢理開けてみんなを入て直ぐにまた閉じる。


その後、内側から楔を差し込んで開かなくする。その直後だ、警備隊のキョウコ アラビアータの声が地下室に響き渡った、本当に間一髪だ。


「さあさあ、隠れてないで出てきなさい。


タツキ君。お迎えに来ましたぁわ、貴方のキョウコ アラビアータで~す」


そこにサーフィンとブリットが立ちはだかる。


「ちょっと家の食糧庫に何のようですか?」

「わけわからない事言いながら入ってくるのを止めて貰えますか?」


アイラッシュも地下室に入ってきた。


「キョウコ隊長? どうしたのですか急に?」

「アイラッシュ。隠さなくてもわかってます。


貴女タツキ君をかくまっていますね。独り占めは許せませんわ」


アイラッシュの顔が固まる。


「何をおっしゃっているのですか?


確かに私はタツキ隊長推しですけど匿う何て事しません、本当に匿っていたら仕事終わりに遊びにきませんよ。


家で絶体にいちゃラブしてます」


アイラッシュがはっとした顔をする。


その時サーフィン、ブリット、キョウコを始めとして中に入ってきた警備隊の面々がなんとも言えない顔でアイラッシュを見ていた。


「アイラッシュ? 良かったね、タツキさんとダリアが居なくて。


本人達を目の前にそんな事言ったら、恥ずかしくて2度と会えないよ」


サーフィンの冷静な反応にさらにアイラッシュの顔が火を吹く。


その後キョウコが、奥の隠し通路の辺りを良く観察して押したり引いたりしていた。


「そこの一枚石、余り動かさないでもらえるかな。


この家の一番大きな要石なのよ。


作る時、サイズ間違えたみたいで少しカクカク動くけどその要石が倒れるとこの家全部倒壊するからさ」


キョウコが地面を見る。

「これは補強材?」


「そうよ。一年に一回、補強材で補強しないといけないの、お店にお客が来る度に床がきしんで揺れてしまって剥がれ落ちるの。


今日はその補強の為にここに来たのよ」


「そう、ならそう言う事にしてあげましょう。アイラッシュの可愛らしい一面も見れたし、私は満足です。


ですが、タツキ君を匿っているなら止める事ね。早く自首するのを進めるわ」


そう言うと警備隊全員が店から出ていった。


このキョウコの行動が良かったのか、龍源の店のあった場所に闇ギルドの人間が集まっていたが、お店にはタッカンがいないと判断したようでお店に寄り付かなくなった。


そして聖マリーンナ教会の教皇に、タッカンの存在を警備隊が探していると間違った情報が届いた。それにより闇ギルドの動きが抑制される事になる。


翌日、納屋から出ておばあちゃんのお店の地下室に戻る。


「タツキさん。良く警備隊の事がわかりましたね、もうヒヤヒヤしましたよ」


朝食を持ってきてくれたブリットが昨日の話を教えたくれる。そこにサーフィンが来てアイラッシュの話で少し盛り上がっていた。


「今日ですが、私達とナディア、サーペントの4人でダンジョンに入る予定です」


「了解したナディア、サーペントに伝えてもらえるか?」

そう言って逃亡の日時、出る場所を伝達。


このルルダンルは正面の大きな大門(普段利用する出入り口)と、通用門(住人が主に使う門)


軍用門(警備隊しか使わない門)


平門(警備隊のいない門 主にスラムに住む盗賊や闇ギルドが使用)がある。


平門は本当の出入口ではなく、スラムの人達が憂さ晴らしに壁に穴を開けたもので、警備隊が補修するがまた別の場所にあける等、結構いたちごっこだ。


逃亡する時は大門から堂々と出てマダラカスに行く予定だ。逃亡当日、納屋から直接出てギルドの裏に回りレインに会う。


「レイン、悪いな。今日出る」


「問題無い、ウエイト宰相には逃げられたと報告しておく。


レットウルフと角ウサギの皮は箱に入れて荷台に置いてある、あんなんで良かったのか?」


「助かるよ。マダラカスについたらギルドを通して報告する」


「了解だ。


あ、それとマーチの奴が辺境伯のギルドマスターになったらしいぞ。


あいつまだ、お前さんの事を諦めていないようだ」


「うっ。聞きたくない情報」


その後荷馬車を引きならがら納屋のある家に来ると、ダリアとタッカンを荷台に乗せレタスを横に座らせて大門に来る。


門を出るための手続きをする。


その担当がナディアだ。


「これからどちらへ?」


「マダラカスに飼料の皮を届けに」


「そう? 荷物が少ない見たいだけど?」


「途中の町や村で買って行く予定だよ」


「なら、オッケーね。快適な旅を。また来てください」


ナディアが最後に小さい声でボソッと言う、ナディアと別れ門を出るとサーペントに止められる。


「あーちょっと待った。落とし物だぞ!!」


「これこれ。さっき落ちたよ。


マダラカスに行くのかい? この通行証落とすと商人と言えど入れないから、注意していくんだぞ」


そう言うと手紙をもらう。


「ありがとう」


「これは独り言だ。


キョウコはアイラッシュが抑えている。持って1日だと思う」


「いつもありがとう。助かるよ」


「また、いつでもお越しください」


サーペントが小さい声でそう言うと戻って行った。

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