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双子座の勇者 2人で作る物語 900年の時をつなぐ親友との友情と共に  作者: 武田 健太郎


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報酬は馬と荷車

あの騒動から早いもので1ヶ月が過ぎた。


隣町の代官、町長、商会長も同様に脱税、ミライザに対する殺人容疑等などが発覚して死罪となった。その後、この2つの街をまとめて、一つの大きな街を作る事に決定、ミライザはその領主となり正式に王族から外れ公爵位を得る事になった。


何と言っても森の神獣のフェンリルと海の神獣のリバイアサンとの和解が大きな評価につながった、そしてミライザに特に嫌がらせをしていたアンドール第一王子は、フェンリルとリバイアサンとの不手際を隠し続けた罪で、約束されていた王太子の地位をミライザと年の変わらないな王子に移されたのだ。


これによりアンドール第一王子と新しい王太子との間で新しい確執が生まれる事になるが、それはまた別の時に。


我々が最初に統治した町は農業や漁業が盛んでお酒の製造や販売も行い、新たに領地にした隣町は鉱山を中心とした町で、農具や武器、防具の生産と販売が主流だったら事から、お互いの産業にぶつかりもなくスムーズ統合の話が進み、現在はミライザ主導の下で復興に励んでいる。


「それで、タツキさん。


新しい街の名前を付けて欲しいんです。

我がミライザ公爵家の最初の領地に名前をお願いします」

ミライザにそう言われ続けること早3日、ついに根負けして了承してしまった。


そして考えに考えた挙げ句、和漢語の"希望”と命名した。


いや、みなまで…みなまで言うな…自覚は有るさ。


俺に名前を付けさせるな!! 考えたよ、でも出なかったのよ。もうしょうがないじゃん!!

(ハッ。逆ギレされた!)


「タツキさん。和漢語ってなんですか、"希望”と言うのはまた変わった発音です。


どういう意味でしょう?」


「和漢と言う国の言葉だ、願い、思いを貫けば夢が叶う。そう言う意味だ。


ミライザの夢、ここに希望を待って集まってくれる人達の夢が叶うように。


そう言う意味だよ」


「和漢?」ミライザが首をかしげてしまった。


そこに鉱山のを管理する文官がミライザに耳打ちする。

「和漢とは、武器製造に優れた国の事です。すでに国は無くなっておりますが、魔法武器を扱うにはこの和漢の言葉を修める必要があります。


タツキ殿は物凄く博識な方なのでしょう。今はなき和漢の言葉を町の名前にしてしまうとは」


そう言って1人感心していた。

そこでミライザがはっとしたような顔をする。


「そう言えばタツキさんが剣を抜く所を一度も見たことがありません。


タツキさんの武器がいわゆる魔法武器ですか?」


日照を抜いてミライザに見せる。


「触れるなよ。日照は物凄く気難しい」


「「「ハイ」」」


何故か、ミライザだけ出なく、ナダリーと鉱山の文官まで顔を近付けマジマジと日照を見始める。


唯一、ナダリーが日照の魔力を感じたようで1人後ろに後退りした。


「なあ、タツキさん。その日照は対になる剣が在るのではないか?」

ナダリーがそう聞いてきた。


「何故そう思う?」


「我が家の歴史書に書かれたある一文がある。それはとある魔法武器に付いてだ。


“太陽はやがて沈み、新たに日と月が辺りを照し始めた”そう記載がある。


私の一族は元々勇者ダッツと共に行動していた剣士 デットの一族だと言い伝えられている。


実際にはわからないが、勇者ダッツの太陽の剣はダッツの死後に二つに割れてしまった、それを約200年ほど前に打ち直した和漢の天才鍛冶士がいたらしい、そう言い伝えられている。


あくまでも家に伝わる伝承だけど」


ふと日照を見ると何も反応を示さなかった。

「対になる剣もある、名を月照と言う。ダリヤが持っている」


お菓子を食べてくつろいでいたダリヤに皆の目線がはしる。


「ふが? なに? どうしたの?」


ダリヤの不思議そうな顔に思わず笑ってしまった。そしてこんなやり取り中で新しい街の名前が“希望”に決まってしまう。

ミライザは俺が付けた名前にすると最初から決めていたようだ。


その日、俺達は街を出る事をミライザに伝える。


ミライザは物凄くショックを受けていた。ナダリーはミライザについてメイドとして働く事にしたらしい。


そして以前ミライザに言っていた報酬の話しになる。


「タツキさん。報酬はどうしましょう?」

「ミライザが使っていた馬と荷車をちょうだい」


「「は???」」


ミライザと文官としてそのまま領地に残り、働く事になった税務官のラビリンスが口をパクパクとさせていた。


ミライザとラビリンスから、それだけでは絶対に駄目だと怖い顔で言われてしまった。


仕方なく考えた挙げ句。


「なら、馬と荷車の他に。


俺達にミライザと何時でも会いたい時に会える権利をちょうだい」


「わかりました」

ラビリンスが間髪いれずに返事をした。


ミライザがラビリンスを不思議そうに見る。

「殿下、これはかなり凄いです。お二人が望めばいついかなる時も殿下に会える。


つまり、殿下が例えば国王になったとします、その時ですら誰に遠慮すること無く会える。そう言う事です」


「わかりました。タツキさんとダリヤさんならかえって有難い位です。


これをお持ち下さい」


そう言われてミライザの身につけていたペンダントを渡される。


「これはアップル家に代々伝わるゴールド・ファイヤー・オパールを使った物です。


私の手元にもう一つ対になるネックレスがあります」


そう言うと箱から取り出す。ネックレス2つを合わせると一羽の鳥ができた。


「これは、各自が認めた者に送る事が許されています。


これを見せれば必ず私と会えます。


タツキさん、ダリヤさん。本当にありがとうございました。お二人がいなければ私は今頃生きてはいないでしょう」


「ミライザ、俺達はミライザを友達だと思っている。


友達が困っている時は助ける、それが友達だしそれが普通だ」


ミライザが目を潤ませる。

「ハイ、私もお二人を友達だと思っています」


その後、ミライザ達と別れダダントの街に向かう、ダダントはアップルランドのほぼ中心にある街で、ブッカン達にも報告だ。



       ◇◇◇◇◇◇


切り良く100話まで来ました。


しかしストックを途切させる事無く、無事にここまで来ました。嬉しい限りです。\(^o^)/


pvも3000を超え、ユニークも1500を超えております。

最初の投稿でこれだけ沢山の方にお読み頂き、沢山の方に見ていだいている事に感謝申しあげます。

これから後半戦、より楽しんで頂けるように頑張りますので応援よろしくお願いします。


作者 (*´∀`*)

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