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妄想能力者と現実能力者の討伐戦  作者: 忽那 和音
Series3 UFW編
83/255

Episode 81

「はっはっはっはっはっはっ……」

「アテナちゃん。あともうちょっと、頑張って」三人は横並びで朝のグラウンドを回っていた。

「あ~。もう休みたいよ~」サーカはバテながら走っていた。

「頑張ってサーカちゃん。あと、もうちょっとだよ」

 横のエレンに声をかけられていることにより、辛うじて走っている。

「あと、一周だぞー!」

 今回の基礎体力強化プログラムには監修程度にしかかかわっていない体育教員も、自力のメガホンでサーカに声をかけていた。

「ははっははっははっ……」

 その声に答え、アテナは後半の最終追い込みを行っていた。

 アテナは先行してゴールポイントに着いた。

 崩れ落ちたアテナは両手を地面につける。

「はぁ~はぁ~はぁ~」

「お疲れ、アテナ。水分補給をしっかりするんだよ」

 終了後の体育教師は生徒達に万が一の場合を避けるため、丁寧に対応する。

「はい」走った直後だが、返事をしっかりした。

 籠の中に入っているスポーツドリンクに手を出す。

 三十秒後には、エレンとサーカが戻ってきた。

「よ~し。二人も休め~」

「はっ、は~い……はぁ~はぁ~はぁ~」

 帰ってきた直後のサーカは、言葉を出せないほど息が上がっている。

 平日は放課後にグラウンドのランニングが毎日定められている。週末は大学校舎に集まり訓練をする。

朝と夕方はランニング。間の時間はトレーニングセンターで、水泳や筋トレ、縄跳びなどの種目を行う。

定期的にチェックテストを受ける。

 合格後。プログラム内容は自主トレーニングを行う。

 実際に指導が入った内容は、鉱石の適正に合わせたもののみとなる。

 運動部員達も基礎体力強化プログラムには該当しているが、疲労した体に負荷をかけすぎないためにチェックテストのみカリキュラムに該当している。

 週末の今日も運動部所属の生徒達を除いたアテナ達、文化部員のみが大学に集まり朝から訓練に運動励んでいる。

「あ~。もう十時~。ミツキちゃんじゃないけど、お腹が空いちゃったよ」

 サーカは水分補給を終えたおなかをいたわりながら言った。

「珍しい。この時間にサーカちゃんがご飯のことを言うだなんて」

 彼女がいかにランニングで消費したカロリーが多いか理解できた。

「こら~。三人とものんきに歩くな~。このままトレーニングセンターに走っていくぞ~」

 休憩を終えたアテナ達の目の前にいた体育教師が生徒達を煽っては、走って大学構内のトレーニングセンターへ行った。

「え~。また、走るの~」サーカは再び走ることに嘆きを現した。

「仕方がないわ。行きましょう」

「待ってよ~」

「はっはっはっ……」三人は教員について行った。

 陰光大学トレーニングセンターは大学内の体育学部生徒、運動部部員、国の代表、候補達が練習で使用する。

 グラウンドを後にしたアテナ達は五分走り、目的の建物に着いた。

「こら~。三人とも遅いぞ~」

「はっはっはっ……」アテナは黙々と走り続けた。

「アテナ。真剣なのはいいが、私の一言へ反応が無いのはいけないな」教師は腰に両手をかけて言った。

「あ~、すみません」

 やっと目の奥底に血が生き渡った表情になった。

「いや、答えないのが普通なような……はっ……はっ……はっ……」

 サーカは相駆わらず、両膝に手をかけて言った。

「とりま、上に行くぞ」

 体育教員は外履きから室内の履物に履きかけ、階段を上った。

 最初の種目は縄跳び。

 皆、小学生の頃から体育の授業などで練習をする。慣れ親しんできたもの。

 中学生になった今でも、真面目に使うことがあるとは思わなかった。

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 先ほどまでバテていたサーカはさらにバテ始めた。

 体の一部を上下上下上下上下上下と揺らしていた。

「サーカ。もっと、姿勢よくしろ」

 教師の指示も虚しく、今日の縄跳びのノルマは終わってしまった。

「また、私達と自主練だね」

 エレンが現実を突きつける。

 しかし、私達と一緒にという部分だけだ。強烈に温かい部分だった。

「うぅぅぅ……うん……」彼氏目線でエレンは彼女の表情にドキッとした。

「サーカちゃん。あなた気をつけなさいよ」

「ふぇ?」

 縄跳びの次は、筋トレをスタートした。

「う~ん。筋トレって、バーベルの人達がやることだよね?」

「けど、私たちはまだましよ」

 単純に筋トレと言っても、単にマシーンなどを使うものではなく、自身の力を使った筋トレがほとんどだ。

 しかし、文化部の生徒達にはそれが難しい。

「うんん~!苦し~い、よ~」

 サーカは上下上下上下上下上下上下と揺らした。

「サーカ。揺らすな!」急に意味の分からない一言を放つ体育教師。

「何のことですか!?」サーカは聞き返した。

「そうよ。サーカちゃん、揺らすんじゃないわ」

「エレンちゃんまでどうしたの!?」

 サーカの揺れる揺らすな問題の傍ら、アテナは苦手な筋トレを続けていた。

 腕立て伏せは全くできない。

 教師は丁寧に筋肉の使い方を教えてもらった。

 筋トレの後には、プロテインは欠かすことができない。

 体育教師がしたから持ってくると言い、下へ降りて行った。

 教員がいなくなったプレッシャー解除により、サーカは大の字になり倒れた。

「ぽよんっ」

「サーカちゃん。ここ最近だらしないけど、大丈夫?」

 アテナが何かと揺れる効果音がつくだらしなさを出していることにふと口にした。

「そう?さっきもだけど。皆、私に揺らすなとか。私、何も揺れてないよ!」

(いや、あれは確かに揺れていた)

 その後、水泳へ向かう途中もサーカの色気と揺れは止まらなかった。


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