表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妄想能力者と現実能力者の討伐戦  作者: 忽那 和音
Chapter 3 青春編 文化祭編
31/255

Episode 31

 海水浴中の陰光(いんこう)大学教育学部付属陰光(いんこう)中学一学年はお昼時を迎えていた。

 海の家に入り昼食をとる。課外学習、昼食の定番といえば、カレー。

 しかし、この真夏に胃が持たれるカレーを食べたいと思うのは一体全体でどのくらいだろうか。

 アテナは思う。

(きっとカレーなんだろうな~)

 ミツキの心の声。

(カレーでも、ラーメンでも、冷やし中華でも美味しければ、何でもいい!)

 エレンの心中。

(何が出ても、美味しさと安全が確保されていれば構わないわ)

 それぞれ、海の家で食べる昼食の内容について思うところがあった、食前。

「ではクラス順で呼ぶので、順々に取りに来てください」

 アテナの予想は外れた。

 海の家での昼食は、冷やしラーメンと杏仁豆腐だった。

「こんな事ってある?」

 ミツキは驚きを隠せなかった。

「いや。絶対学校の都合でカレーか、海の家らしくラーメンが出てくるって思ってた」

「私もそのくらいが出てくると思っていたけど、意外だったわ。誰の考案かは知らないけれど、この選択をした人は有能ね」

 他の生徒達も満足そうに昼食の内容を納得していた。

 昼食が終わり、生徒たちは昼休みを挟んで再び海水浴をする。

「ねぇ~、海水浴まで何する?」

「お昼寝しようとしていたよ」

「ババ抜きでもする? トランプは持っているよ」

「風で飛んでいきそう」

「じゃ~しりとりとか?」

「無難だね」

「いいと思う」

 アテナ、ミツキ、エレン、トリンドル、サーカはしりとりをしてお昼休みの暇つぶしをした。

「バン、熱心だな~。こんな時でも腕立(うでた)()せをするとは」

「特にする事も無いしな。(さとる)は何もしないのか?」

「僕は、こう、黄昏(たそがれ)ていたいのさ」

 腕立て伏せをしていたバンには慧の横顔がちょっと、気取っているように見えた。

「疲れているなら、早く寝た方がいいぞ」

「眠くはないって」

「お昼休憩が終わったので、最後の海水浴しようと思います。今度は希望制なので、その他の皆さんは先生たちがいる場所へは行かないように過ごしてください」

「\\\\\\は~い//////」

 初めての海水浴を体験したアテナは、午後からは一回も海水には触れず、ミツキと一緒に砂浜の短距離走やビーチバレーを楽しんだ。

 生徒達は帰りの準備を近づいた放送があったため、シャワー室で塩を流し着替えをしていた。

「は~、楽しかったね~って、アテナ。露出部分が凄い真っ赤だよ! 日焼け止め塗った?」

「うん! でも、いつもの事だよ。ミツキちゃんもソフトで焼けてるのに、さらに日焼けしちゃった感じだよ~」

「わっ! ちゃんと、日焼け止め塗ったのに~」

「しょうがないわよ。海は日差しが強い場所なんだから」

「エレンは相駆(あいかわ)らわず、美白」

「それはそうよ。日焼けしたくないから、SPFが強いのを持ってきたから。しばらく、肌は休めないと」

「トリンドルちゃんはずっと、泳いでたよね」

「水泳部は範囲内だったら水泳が許可されてるから休みやすみだけど、楽しかったな~」

「中学時代の水泳部は良い環境だよね。もちろん、今週は休みでしょ?」

「明後日から練習再開だよ」

(おつ)です」

 着替えを済ませた生徒たちは海の家前で整列していた。

「お世話になった人達にお礼の挨拶をしましょう。ありがとうございました」

「\\\\\\ありがとうございました‼ //////」

 クラスごとにバスへ乗り込んでいった。

「このまま、学校へ戻ります」

 サーシャがい組生徒にこれからの予定を説明した後。高速に入った時には生徒達は疲れから眠りについていた。

「わ~クリティカル・ステッキ!」とアテナ。

「う~、まだ食べる~」とミツキ。

「ミツキ~、だらしないわよ~」とエレン。

「筋肉~、高タンパク~、低脂質~」とバン

「わぁ! チーターに追いかけられる~」と慧。

「あんっ! いやんっ……」とサーカ。

「可愛い~、イルカさん、クジラさん、ラッコさん! 皆、だ~い好き~~」とトリンドル。

 個性豊かな寝言選手権が度々、繰り広げられた。

 学校に着いた頃には、いつもみるゴールデン番組が始まっているころだった。

「みなさん、家に帰るまでが……」

「遠足だぁ!」

 ミツキが寝起きの不規則なテンションで言った。

「そこは臨海学校でしょ」

「あっすみません、先生……」

 サーシャは咳払いをした。

「楽しい気持ちは分かりますが、徒歩で帰る人達はと・く・に、市民の方々に迷惑が掛からないように振舞ってくださいね」

 朝の早起きは良いのに、寝起きの悪さが現れたミツキへサーシャは念じるかのように、人知れず圧力をかけていた。

 徒歩での帰宅組のアテナ、ミツキ、エレン、トリンドル達は一緒に帰宅をした。

 翌週。臨海学校の振り替え休みや週末が挟み、今日から臨海学校明けは初めての登校。

 アテナはい組クラスへ到着した。

「おはよう~」

「おはよう、アテナ~。ほ~、赤みがとれて、ちょっと日焼けしたかんじだね」

「ミツキはいつも通りだね」

「まあね。屋外スポーツやってればこんな感じだよ。あっ、学園祭の内容決まった」

「うん。なんとなくだけど、今日から取り掛かろう」

 クリエイティブ部活・MUSE。

 そして、アテナ初となる陰光大学教育学部付属陰光中学校の学園祭が幕を開ける。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ