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ホテルとお土産物屋を造ります その2

 展望大浴場を作ると言っていたエリスが外に出て行ったので、困惑しながらも全員が連いて行った。


「カイ、飛んで貰える?」


「いいけど、どの辺りを飛ぶの?」


「飛んでから指示するわ」


「了解」


 エリスは職員達に声を掛けてからカイの背に乗った。


「ちょっと待ってて下さいね」


「分かりました」


「カイ、温泉の水源まで行って」


「クェッ!」


 水源に着くとエリスは、もう一本の水道管を斜めに持ち上げるための支柱を作った。支柱を一定の間隔で作り続け、次第に水道管が斜めに持ち上げっていく。


「カイ、ゆっくりとホテルまで行ってくれる?」


「クェッ!」


 ホテルまでの道のりに伴って、次第に支柱の長さを伸ばしていく。やがてホテルに着いた頃には、支柱の長さが最上階である5階に届いていた。


「カイ、ありがとう。もう下りていいよ」


「クェッ!」


 エリスが地上に戻ると職員達が寄って来た。


「なるほど、水道管を2本に分けた意味がやっと分かりました。こういうことだったんですね?」


「えぇ、これで展望大浴場と階下の各部屋の内風呂に温泉を流すことが出来ます。では5階に戻りましょうか」


 ホテルの中に入ってロビーを横切る時、エリスが思い出したように言った。


「忘れてました。このロビーですが、インテリアコーディネーターを雇って華麗な感じにして下さいね。今から作る展望大浴場含む最上階の5階のスイートルームも同様です」


「分かりました」


 5階に着くとエリスは展望大浴場を作って水道管を繋げた。


「各部屋の水回りの整備が済むまで、まだ温泉は流さないようにします。それは時間が掛かるので後日やりましょう。先にお土産物屋を造りましょうか」


「了解です」


 一同はホテルを出て、すぐ近くにあるお土産物屋の用地に向かった。


「お店は取り敢えず5軒造っておきましょうか。もし要望があればまた増やす方向で。あぁ、それとホテルのロビーにお土産の試食コーナーを造りましょう」


「それいいですね。良い宣伝になります」


 話している間にお土産物屋が5軒完成した。


「今日はこの辺りにしましょうか」


 気付くと日が傾き始めていた。


「お疲れ様でした。たった1日でここまで造り上げるエリス様に驚き通しでしたよ」


 職員達が苦笑している。


「いえいえ、このくらい大したことはありませんよ。明日はホテルの水回りとお店の整備、公衆浴場の2階の整備を予定していますが、立ち会いますか?」


「えぇ、是非お願いします」


「では明日、また同じ時間に」


「はい、よろしくお願いします」

 

 職員達が帰った後、


「ふぅ...さすがに疲れたね。なんか食べて帰ろうか」


「お疲れ様、何食べる?」


「肉肉肉~♪」


「だよね」


 エリスの満面の笑みにカイは苦笑で返した。


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