3話 盗賊の姿を確認することができず
「おはようございます」
「おはよう、ヘイルダム」
ヘイルダムがテントに入るとダークグレーの軍服を纏うところのクロークが目に入った。
ベッドにかけてあるマントを手に取るとヘイルダムは後ろに回り、クロークの軍服を整えながらマントをかけた。
クロークも慣れたものでマントを羽織らせ、剣を腰に穿いた。
ヘイルダムはほかにしわなどがないかとしゃがみ込み整え、今日の工程を伝えた。
「本日は例の村次第で夜営かどうかを判断いたします」
「わかった」
道沿いに北西方向に進んでいく。
クロークはあたりを確認するように見渡す。
クロークの目は千里眼で右手の山の木々の向こう、山肌まで見ることができる。
ー今のところいないな…山の向こう側が本拠地なのか
進む道面の山に盗賊の姿を確認することができず、いう間に村が見えてきてしまった。
「閣下、村が見えて参りました」
村につくと村長が出迎えるために村の外で立っていた。
ほかにも村人たちが仕事の手を止め、集まりだしにぎやかな雰囲気であった。
「ようこそおいでくださいました」
「出迎えありがとう。しばらく世話になる」
「たいしたおもてなしもできませんが」
「気にしなくてよい…それにしても大きくなったな」
村長が照れたように後ろ手に頭をかいた。
クロークはこの村長を小さい頃から知っていた。小さい頃はクローク様!といってかけよってきたのをついこの間のことのように思い出す。
そんなものが大きくなり村長をしているのだから感慨深いものである。
「いつもの詰所とあそこの広場を借りても」
「どうぞ!」
ヘイルダムは村長に許可をもらうと部下たちに指示を出した。新兵も昨日の野営もあり容量を得たようにてきぱきとこなしていく。
いつものことだがすごいと村長や村民たちは眺めていた。冒険者などはこのように整た動きをする者はいないと関心し、なかなか見ることができないと見物するのであった。
「閣下」
ヘイルダムは村を見渡すクロークに詰所にと声をかけた。クロークはうなづくと村長に声をかけた。
「聞きたいことがあるから村長も来てくれるか」
「クローク宰相閣下…村長って言われると照れてしまうので昔のようにハロルドでお願いします」
また頭をかきながらホロルドはそういった。
「クスッ わかった、ハロルド」
詰所に入ると掃除をしてくれているようできれいな部屋が出迎えてくれた。
「相変わらず掃除をしてくれているのだな」
「はい!」
「ありがとう。早速だが他の村でニブル山脈沿いで盗賊が出るという話をきいた」
クロークが盗賊の話を口にした瞬間ハロルドの顔が曇った。
「幸い死亡したものなどはおりませんでした…しかし襲われてから山に行くこともできず
女子供は隣村に行くこともできなくなりました」
「それは領主か兵に伝えたのだろう…なにか動きはあったか」
「一度だけ兵士が討伐に来てくれましたが国境を越えられるから難しいと帰って行きました」
「なるほど…わかった。次になにか困っていることは他にないか」
話を終えてハロルドを退出させた。




