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(08)2050年の世界の2日目~その3~

 南北に貫いているLRT通りから北から見て東のほう、つまり星南せいなん区役所のほうへ向かうLRTが分岐している通りを南に向かって左折した2人が入った創作料理の店で昼食を食べることになった。この店でもメニューはテーブルに置いてあるI-Phone(アイ-フォン)状の端末の画面に表示され、注文もこの端末で行うシステムになっている。2人は端末の画面を見ながらおいしそうなメニューを探した。


豊田「これ、何だか使ってる食材が面白そうでおいしそ~?」

山崎「そうですね~」

「豊田さん、これも面白そうでおいしそうですね~?」

豊田「はい。そうですね~」

「じゃあ、私、これ注文するわ」

山崎「私はこれをまず注文しましょうか?」


2人が注文したものは


山崎

米ナスと生トマトのブレンドチーズグラタン

カキのピラフ

南蛮エビのカルパッチョ

ドリンクバー


豊田

チキンソテーアップルソース仕立て

ワインライス

マグロの唐揚げ

ドリンクバー


とりあえずこの合わせて7点だった。2人はテーブルにあるメニューを表示させるための端末から注文したいもののところをタッチして注文した。端末で注文したら画面のメニューの注文したもののところに「注文中」という表示が出るようになっていて必ず注文したものがテーブルに届けられるので安心できる。2人はドリンクバーも注文したので端末画面に「ドリンクバーはドリンクコーナーにあるカップ、コップをご利用ください」と表示が出たらドリンクコーナーに行ってコップを取って飲みたい飲料品ドリンクを注いでテーブルに戻った。ドリンクバーはワンオーダーで飲み放題になるのだからたくさん飲まなければ損である。1杯目は山崎はアイスコーヒー(ガムシロップ2個+クリーム3個を一緒に持ってきて)、豊田はメロンソーダを注いだ。


この日は土曜日のお昼時だけに店内はかなりの利用客で混雑している。2人が注文したものがテーブルに届くまでにはちょっと時間がかかりそうだ。そんな時こそ、ドリンクバーが時間つぶしには最適な存在だ。注文してから約20分くらい経過したところで順次注文したものがテーブルへ届いて全部が出そろった。2人は注文したものがすべて出そろうまでは食べ始めないで待っているくせがある。


山崎「注文したものが全部そろったので食べ始めましょうか」

豊田「はい。いただきま~す」

山崎「豊田さん、南蛮エビのカルパッチョとマグロの唐揚げは2人でお互いに分け合って食べましょうか?」

豊田「はい、それいいね~。2人で分けっこしましょうね~」

山崎「はい。私も豊田さんと簡単に仲良くなれましたんでこれからもお互いに仲良くしていこうということでお互いに分けっこして食べられるものを1品ずつ注文したんですよね~」

豊田「山崎さん、早速、私との間に愛情あいするこころが沸き始めてきましたね~?」

「私、山崎さんと例のパーティーで出会えてとっても嬉しい~」

山崎「私の米ナスとトマトのグラタン、何種類かのチーズが混じり合っててそれがこんがりと焼き色になってるのでとってもおいしいですよ」

豊田「わ~、山崎さんのグラタンおいしそ~だわ~」

「私も今度ここ来た時に山崎さんが注文した米ナスとトマトのグラタン頼もうかな~」

山崎「今度は豊田さんにも注文してもらいたいくらいですよね~?」

「あ、もしよかったら豊田さんにもちょっと私のグラタン分けてあげますよ」

豊田「いいの?嬉しい~」

「私の頼んだチキンソテーもリンゴの風味がしっかりと効いててとってもおいしいわ~」

山崎「肉系のソテーにはリンゴの風味がよく似合いますからね~」

「リンゴには肉を柔らかくする成分が含まれてるそうですね?」

豊田「山崎さんの頼んだグラタンもとってもおいしいわ~」

山崎「南蛮エビのカルパッチョは生のままなのが一番いいですよね~?」

豊田「はい。甘エビは生で食べるのが一番といいますからね~?」

山崎「南蛮エビは甘エビの別な呼び方で実態は甘エビと全く同じエビなんですよ。これ?」

「赤唐辛子のように見えることから南蛮エビと呼ばれているんだそうです」

豊田「甘エビと周りの玉ネギなどの野菜を一緒に食べると洋風料理っぽい雰囲気でいいですよね~?」

山崎「はい。カルパッチョは生の魚介類と玉ネギなどの野菜を一緒にサラダ仕立てにしたようなものなんですよね~」

豊田「私がもう一つ注文したワインライスはいつものご飯を赤ワインで色付けして炊いたもののようでこれもとってもおいしいわ~」

山崎「確かにただの白いご飯だけでは今一つ芸が出てこないですからね~?」

「私の頼んだカキのピラフもカキがたっぷりと入っててとってもおいしいですよ~」

「ちょうど」カキご飯の洋風版といったおもむきでしょうか?」

豊田「山崎さんのカキピラフもおいしそ~だわ~」

山崎「豊田さんにも私のカキピラフを分けてあげますよ」

豊田「嬉しいけども山崎さんもたくさん食べなくて大丈夫なの?」

「何だか私によく山崎さんの頼んだものを分けてくれるんで?」

山崎「私はいろいろなものをちょっとずつ食べていくほうなんで全然大丈夫ですよ。私はついつい好きな人とか仲がいい人と一緒にご飯食べると私が頼んだものをちょっと分けてあげちゃう習慣くせがありますんでね?」

「豊田さんも私のことを気にしててくれてどうもありがとうございます」

豊田「私から頼んだマグロの唐揚げもマグロが肉みたいでとってもおいしいわ~」

「山崎さんもマグロ食べて~」

山崎「はい。マグロいただきま~す」

「これだったら魚嫌いな子供でも使ってる材料の名前を隠せば食べられるかと思いますよww下味付けに使ってる調味料もニンニクが強く効いてますし」

豊田「マグロっていうとついつい寿司ネタとしての大トロとか握り寿司といったイメージしかなかったんですが、こうやって鶏肉みたいに唐揚げにしちゃう手もありですね?」

山崎「そうですよね~。マグロは生のままでもいいし、料理してもいいし、唐揚げにしても肉と比べても遜色は全くないですよ」


2人が注文した料理を食べ終わったところで

豊田「そろそろデザートにスイーツを頼みましょうか?」

山崎「はい。食後のスイーツとてもいいですよね~」


山崎はオレンジのベイクドチーズケーキを、豊田はイチゴのロールケーキを注文した。注文したスイーツがテーブルに届くまで2人はまたドリンクバーへ飲み物を注ぎに行った。

山崎の注文したオレンジのベイクドチーズケーキはサイズが大きめで皮付きのオレンジの輪切りがこんがりと焼けていてまたクリームチーズ生地も濃厚な仕上がりとなっている。一方、豊田の注文したイチゴのロールケーキはケーキ生地にもイチゴが練りこまれているほかイチゴたっぷりのクリームを巻いたケーキで1皿に3切れ乗っている。

豊田「わ~、このロールケーキ、イチゴの風味が強く効いててとってもおいしいわ~」

山崎「私のオレンジのチーズケーキもチーズ生地がとっても濃厚でずっしりとした感じがとてもイケますよね~」


食べ終わった2人はそれぞれ別に会計した。1人当たり3,000円くらいだった。


店を出て2人は

豊田「今日入ったところ、ユニークな料理があってとってもおいしかったね~」

山崎「はい、そうですよね~。入った時に20分くらい待った甲斐がありましたよ」

「カキご飯を洋風にアレンジしたり、チキンソテーにリンゴの風味を付けたり、生のままで食べる魚というイメージが強いマグロを唐揚げにしたりと面白い料理がいっぱいメニューに出てましたね」


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