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おいでませ異世界
「いくよ!おにーちゃん!」
二人の子供の掛け声と共に
二階の窓から外へと引っ張られる。
その力は到底子供とは
思えない程の力で贖うことが出来ず
そのまま身体は宙を舞う。
「うぉおおおああっ」
人間が重力に抗うことが
できるわけもなく…
ドシャッ
無慈悲にも痛々しい音が響く。
土じゃなければ命に関わるレベルだ。
あれか?今落ちて頭を強く
打ったからか?打ったからだよな?
そんな…重力に抗える訳がない。
羽が存在する訳ない。
空を飛べる訳がない。
子供のが羽生やして飛んで
俺を空から笑ってやがる…
これは夢だ、きっと夢だ。
MMOゲームやり過ぎて
夢までMMOなんだなきっと。
それとももう死んでいて
あれは俺を迎えに来たのか?
おかしいな数時間前まで
学校行く途中だったはずなんだが…
あれも夢だったのか?
あぁ、やっぱり夢だ。
眠くなってきやがった…。