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俺の同居人は神様  作者: ケン
第一章 サバイバル
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第十神  決心

とりあえず、当面の目的はユニーク数三桁です

翌日の朝も雨が降りしきっていた。

でも、そんなことなんかよりももっと気分が悪くなるような空気が、

俺の家の中に漂っていた。

昨日の俺の発言にアマテラスは相当、怒っているらしく俺と目が合えば、

すぐに別の場所へと視線を反らした。

そんな空気が発生する原因を知らないタケミカヅチは相当困り果てていた。

「…………学校、行ってくるわ」

「ああ……あたしも一緒に行く」

そう言えばタケミカヅチも俺と同じ学校に通ってたな。

俺はタケミカヅチと一緒に家を出て学校までの道のりを歩き始めた。

「昨日、何があった」

「…………タケミカヅチ……もう、鍛錬は良い」

俺がそう言うとタケミカヅチは驚きのあまり、歩みを進めることを、

忘れ立ち止まってしまった。

「な、何を言ってるんだ! もう、二日後にはトラロックとの戦いだぞ!」

俺はタケミカヅチの叫びを無視し、一足先に学校へと歩みを進めた。





「X=2s+1っておくと簡単になっちゃうんだな~♪」

数学が好きすぎてたまらない先生―――――宮原先生が上機嫌に、

チョークを走らせて数式を書き続けていた。

数学は私の旦那様♪……それくらいに数学が好きらしい。

……やっと、あんなしんどいことから解放されたんだよな? 

……タケミカヅチにも鍛錬はやらないって言ったしアマテラスも、

昨日の俺の発言でもうやらないだろ……。

「お~い! 紅ッチ! 紅ッチ!」

「へ? あ、はい」

「ボーっとしすぎだぞ♪」

「すいません」

どうやら俺にあてられていたらしい……今、俺は高校生なんだ……。

授業に集中しないとな。

俺はアマテラス達のことはとりあえず、頭の中からはじき出して授業に集中した。







数時間後、本日の学校の授業がすべて終わり放課後となった。

「神夜~。今日、バイトじゃなかったらゲーセン行こうぜ~」

俺を呼ぶ雪輝の後ろにはミーナさんもいた。

久しぶりにゲーセン行くかな……ちょうど、バイトも今日はないし。

「ああ、良いぜ。どこのゲーセンに」

「おい、神夜」

後ろから名前を呼ばれて振り返ると、そこには不機嫌そうな、

顔をしたタケミカヅチがいた。

「…………なんだよ」

「少し来い。話がある」

「……悪い。雪輝。今日は無理っぽい」

「そっか……また今度行こうぜ」

そう言って雪輝はミーナさんと手をつないで、

ラブラブオーラを辺りにばら撒きながら帰って行った。

向こうはラブラブオーラ……こっちは不機嫌オーラがびんびんだな。

後ろには不機嫌な表情をしているタケミカヅチが俺をじっと睨みつけていた。

「なんだよ」

「鍛錬に行くぞ」

そう言って、タケミカヅチは俺の手を取ろうとするが、

俺は腕を振ってその手を振り払った。

「今朝、言ったろ。もう俺は鍛錬はしない。そもそも、神と人間が戦って、

どっちが勝つと思ってんだよ……神に決まってんだろ。そもそも、神の戦いに

人間が加わること自体が間違ってんだよ……だから、俺は」

俺がそこまで言った直後、頬の激痛が走りそのままの勢いで、

俺は床に尻もちをついてしまった。

殴られたのか……。

その様子を見ていた周りの生徒達が面白そうなものでも、

見るかのような目で俺達を見てきた。

「あいつが……アマテラスが理由もなくトラロックと、

戦わせるとでも思ってるのか?」

「……どういう意味だよ」

「来い……場所を移すぞ」

ここでは話せない内容らしくタケミカヅチの言うことを聞き、

彼女についていくこと数分、たどり着いたのはこの前まで、

鍛錬を行っていた公園だった。

「なんで公園なんかに……アマテラス?」

公園につくと最初に目に入ってきたのは一人でベンチに座っている、

アマテラスの姿だった。

一人で何をしてんだ?

「神夜。お前に呪いをかけて気配を消す」

そう言って、タケミカヅチは俺の手を握ってきた。

その直後、俺の中に何か温かいものが流れ込んでくるのが分かった。

「第12番、気消(けしょう)。気配を消すものだ。

お前はアマテラスの後ろに行け」

俺はタケミカヅチの指示通りにアマテラスの後ろについて、

彼女たちの話を聞くことにした。

「何をしているんだ? かのアマテラス様が」

「……タケミカヅチか……神夜は」

「……もう嫌なんだとさ。人間が神に勝てるはずがないし、

戦う理由がないと言っていたぞ」

タケミカヅチの話を聞いて、アマテラスは見るからに、

肩を落としてガックリしていた。

……いつものアマテラスじゃない……。

「お前は言葉足らずにもほどがある。

なんで、あいつに戦わせる理由を教えなかった」

「…………仮に教えたとしてあやつは戦わないであろう」

……当たり前だろ。いくら理由を教えてもらったところで、

俺は神と戦うことなんてまっぴらごめんだ。

「お前は神夜を死なせたくないんだろ。戦わせる理由は穢使なんかに、

殺されないために力をつけさせるため……仮にトラロックと戦っている最中に

殺されかけたとしてもお前は戦いに乱入して神夜を助けるんだろ」

「……ふん。青二才が」

アマテラスは恥ずかしそうに顔を赤くしながら別の方向を向いた。

……アマテラス……そこまで考えていたのかよ……何が戦わせる理由は、

なんとなくだ……ちゃんと考えているじゃねえかよ。

それから数分後、タケミカヅチはアマテラスを先に帰らせ、

俺にかけていた呪いを解除した。

「あの話を聞いて、お前は戦いたくないか?」

「……正直に言えば戦いたくない…………でも、戦う。

アマテラスがあそこまで考えてくれたなら俺はそれに応える」

そう言うと、タケミカヅチは俺に一本の真剣を手渡してきた。

「闘いの際にこれを貸してやる。今日から、これを使って鍛錬だ」

「……ああ、頼む」

俺は真剣を握り締めてタケミカヅチと対峙した。

もう、あんな弱気なことは言わねえし考えもしない……絶対に勝つんだ。

俺はその思いを胸にタケミカヅチに斬りかかった。

こんばんわ~いかがでしたか?

今回の話は少し、理由付けがむちゃくちゃだと思います……

また後日、思いついたら修正しておくので。

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