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我龍転生  作者: キーダの滝
Seven big crimes編
24/82

第23話「決着」

コレを書いている内は余裕

かけなくなったら…






ギィィィン!


剣と刀がぶつかり合う音が鳴り響く。


互いを切り裂き背を向け合いながら静止している。だが、ルシフェルの限界を超えた状態でのデヴィル・ブレイドは技の質も落ち、それだけに留まらず使い手の体力を酷使した。士助の傷の浅さに比べ、士助はルシフェルを袈裟がけの様に深く切り裂いていた。


「どうやら…俺の…負けの、様だな…」

「みたいだな…」

「正直…侮っていたよ…」

「負けられねぇんだよ。俺にも守るべき約束があるからな」

「守るもの、か…俺には…何も無かったからか…」


刀を片手にルシフェルの方へと歩み寄り、目の前で立ち止まり、解釈しようと刀を上げる。死を前にして落ち着いた表情のルシフェルから覚悟の強さを感じ取る。

一呼吸おいて止めを刺そうとした瞬間!視線が士助の後ろへと移り、ルシフェルの表情が一変し恐怖へと変わった。


「何故だ…何故ここにいる!?」

「残念だったな、ルシフェル」

「ラーズ…サタナス…!」


少し遅れて背後の気配に気づき、振り返る。そこに居たのはSBCリーダー『ラーズ・サタナス』。空中で魔銃片手にこちらを見下ろしている。その鋭い双眸から伝わる恐ろしいまでの殺気は正に悪魔そのもの。流石の士助も一瞬、息が止まった。


「やはり負けたか。お前のプライドはそこの玄龍族以下だったという事だ」

「フン…ベルゼビュートの死体回収か?」

「違うな。お前に止めを刺しに来ただけだ」


サタナスは魔銃を取り出して銃口をルシフェルに向ける。


「先に死んだ奴等とあの世で仲良くしてるんだな」


トリガーに掛けた人差し指に力が入る。次の瞬間、その小さな銃身からは予想できない程の巨大なエネルギー弾がレーザーの如く地面を抉りながら瀕死のルシフェルを魂ごと消し飛ばした。

近くにいた士助は離れたものの、風圧で吹き飛ばされ地面を転がった。

士助はのろりと立ち上がりサタナスを睨む。


「お前…仲間じゃねぇのか…!」

「……………」

「おい!お前、何で殺した!?助かったかもしんねーじゃねーか!」

「……………」

「おい!」


士助の言葉など気にもかけず空間からすぐに姿を消した。

それを士助はただ見ていた。襲いかかる訳でも無く、もう一度問いかける事も無く。

サタナスが去った後、空間が消えて気がつけば頭上に快晴の空が晴れ渡り、元の千里邸の玄関前に出た。

すぐに加奈とヒロトが迎えてくれ、士助の姿を見て心配もせず、勝ったんだなと目で理解してくれた。

しかし、士助の心の霧は晴れることは無かった。




<魔界>


魔王城内の会議室。

7つあった席の内、5つは無人になり残った2人が座っていた。ベルゼビュートとサタナス。

サタナスは目を閉じ腕を組み、ベルゼビュートは組んだ足を机の上に乗せて小さく奇妙に笑っている。


「クキキ、次はお前か。さっさと死体を貰いたいね」

「…俺がアイツに負けるとでも?」

「逆に勝算はあるのか?そうやって油断した奴から死んでいってるぜ」


ベルゼビュートの煽りに反応して睨みつけて威圧する。嫌悪な空気で室内の空気を凍てつかせ、まるで一触即発の状況下。そこに、SBCの部下のノックが響く。


「サタナス様。魔王様がお呼びです」

「わかった、すぐ行こう」


サタナスは席を立ち、ベルゼビュートの方を見向きもせずドアノブに手を掛けた。


「魔王様からのお叱りなんじゃあねーの?」

「…………」

「ケッ!睨むんじゃねーよ。さっさと行け」


会議室にベルゼビュート1人残し、サタナスは急ぎ足で魔王の元へと向かった。








魔王の部屋の前に着いた。ただ扉の前に立つだけでも重々しい空気を感じる。その空気は強烈な重力の如く体に負担をかける。苦しいくらいだ。且つ、この向こうにいる者達の放つ覇気に神経まで痺れる。殺されることは無いと思えても本能が逃走意思を掻き立てる程に恐ろしい。ドアノブを握ってゆっくりと開ける。


「来たか」


入るなり凍てつく視線が全身を駆け巡る。ただ見られただけで、だ。部屋の中には3つの玉座が三角形を結ぶ様に配置されておりその内の2つが埋まっている。

右に君臨するは大侯爵『アスタロト・ポイゾニー』。以前、地球へと来て、士助を強襲した悪魔だ。その時の傷が痛々しく残っている。

そして、中央に君臨するのが魔王もとい皇帝『ルシファー・セイブズ』。ルシファーは玉座から立ち上がり、こちらに背を向けて大窓から外の景色を眺めている。

手下であるとはいえ組織のリーダーであるサタナスに背を向けるこのルシファーという男。信頼しているのか、もしくは余裕があるのかは誰にもわからない。


「すまないな。ベルゼビュートと話していたのに呼び出したりして」

「いえ。重要な話では無かったので…」

「今度はお前が虹色士助と戦うのだろう?良い結果を聞かせてくれると期待しているよ…」

「心得ております。必ずや奴を…」


片膝をついてルシファーに誓った。ルシファーは背を向けたまま小さく笑う。サタナスは疑問に思ったが、立ち上がりそのまま部屋を去ろうとした。ドアノブを握り、即座に離れて行った。

廊下に響く足音を確認した後、アスタロトが質問を投げかけた。


「あいつは勝てると思うか?正直そうは思わんが」

「フッ…元より期待などしていないさ。時間稼ぎになればいいだけだ」

「時間稼ぎ、ねぇ…」








サタナスは会議室に戻ると、席に座り沈黙した。ベルゼビュートは先程と変わらず、嘲笑っている。


「クキキキ!どうだった?魔王様とのお喋りは?」

「お前には関係無い。黙っていろ」

「どうやら、あまり良い話じゃなかったみたいだなぁ?そうだろ?」

「黙れ」

「キキキ!ご機嫌斜めみてぇだな。邪魔の様だから俺は出て行くぜ」


サタナスの鋭い視線を流してベルゼビュートは会議室を足早に出て行った。

そのまま自室へ薄暗い廊下を歩きながら独り言を漏らす。


「クキキ…!残るのは俺1人か…虹色士助はルシファーに殺させる…その後にルシファーを…クキキ!」




一応SBCについて

一人目、グリドル・マーモン

そんなに表に出てはいなかったけど卑怯者、SBC6位


二人目?エンブ・レヴィン

庵次にやられた、SBC三位


三人目スロス・ベルフェゴール

TYPE-ドラゴンの士助にやられた

SBC5位


三人目ラス・アスモディウス

自殺を試みるが失敗、庵次に殺される

SBC4位


4人目プラド・ルシフェル

士助と正々堂々と戦うが負けて、サタナスに殺された

SBC2位


ラーズ・サタナス

SBC最強、ルシフェルとは大差が広がるぐらい強い


グラニ・ベルゼビュート

SBC最弱、死体マニア、何考えてるかわからない、でも頭良い


こんな感じです

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