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我龍転生  作者: キーダの滝
Seven big crimes編
18/82

第17話「最初の相手」

ども、キーダの滝です。

↑↑↓↓←→←←BA

特に意味はありません


<あらすじ>

時間は経って士助は人間界へと戻った、と思ったら空にいた。



「よっと!」


士助はゲートをくぐって、再び戻ってきた。しかし、そこは空中。いつも通り落下する。


「あぁーーーー!うぐっ!」


重い音が響いて地面から体を起こす。士助は辺りを見回し加奈の敷地内とわかった。


「よし…誰か、いるかな…」

館の方に向かって歩き出し、途中で使用人の人と会ったり、ペットと遊んだり、そうしている内に加奈の家に着いた。


「おじゃまします」


入ると真っ先に目に入ったのは加奈であった。


「あら、帰ってきたのね」

「ついさっきだけどな」

「ヒロトは今学校よ」

「そーなのか。わかった」


よし、と張り切って気持ちを切り替える。


「悪魔退治とやら頑張ってよね」

「おう!頑張るぞー!」

「いいから、学校行って来なさい」

「はーい」


加奈はため息をついて自分の部屋に戻って行った(ちなみに加奈は行ってない)。士助はそのまま学校へ向かった。




学校に着くと、教室に入り何食わぬ顔で席に座る。全員が驚愕してる中、士助はヘラヘラしている。


(士助!帰っていたのか)


ヒロトは頭の中で自問自答し、驚かされた半分安心した。一応学校では逃走していたという事になっていた。皆口々に、逃げたんじゃなかったの?なんで逃げた?現実逃避か本能のどっちで逃げたの?等と聞いてくる。その場は先生に静められ、休み時間…質問攻めを全て回避、そして授業、その休み時間という過程でここに至った。


「うぅ~、こんなにもめんどくさいもんか…」

「まあ、一週間も開ければこうなると思うが…」


士助はぐったりしていた。すると、向こうの角から来た生徒と肩がぶつかったが、士助は怒る気がない。


「あ~悪い。立てるか?」


士助は手を差し出して生徒を立ち上がらせようとする。前髪で目が隠れていて少し不気味だ。


「ああ…大丈夫。1人で立てるよ」


そうか、と返答して立ち上がり、生徒は走っていった。


「なあヒロト」

「ん?どうした」

「あんな生徒いたっけ?」

「…さあ?」


生徒は廊下を走っていた…



<昼休み>

士助にとって久し振りの弁当、そしてリラックスタイムである。すぐさま、弁当を食い終わり、廊下を走って外へそして呼び止められる。もちろん、藍である。


「オイ!お前廊下は走るんじゃ…って虹色士助!何故いるんだ!逃走したんじゃないのか?」

「なんでそうなるんだ…さっき帰ってきたんだよ」

「ああ、やはり組織とかいうのに手を貸してたんだな」

(俺が休んでいた間にいったい何があった…)


頭を抱え込みながら考えていると、ふと頭に朝の生徒がよぎった。


「そうだ。なぁなぁ、最近誰か新入生とか入ってきたりした?」

「新入生?う〜ん…1番新しくてお前だな」

「え?本当に?」

「ああ」


じゃああれは一体…

その廊下でその生徒は話を聞いていた。



昼休みが終わって午後の授業に入ろうとしていた時の出来事だ。


「ねぇ、キミ…」


後ろから声をかけられ振り向く士助、そこにいたのは


「キミって虹色 士助クンだよね…」


不敵な笑みを浮かべる例の生徒がいた。


「ああ、そうだけど」


今から屋上で話さない?と言われ屋上に来た

その途中、士助はうっすら感ずいていた。




<屋上>

「良い天気だね…」


生徒は空を見上げてつぶやく。


「こんな天気に悪魔が襲ってきたりしたらどうする?」


士助はこんな質問を問いかける。


「悪魔?いきなりどうしたのさ」


士助はポケットから小さな手鏡鏡を取り出し生徒の前に放り投げた。


「じゃあ、自分の顔を鏡で確かめてみな。立派な悪魔が写るぜ」

「やだなぁ。僕のこと悪魔だと思ってるの?そんなわけないじゃないか」


鏡をみると悪魔は写らず自分の顔が写る。そして≪アクマ!アクマガチカクニイマス!キヲツケテ!≫と手鏡から警報が鳴る。


「!これは…」


士助の方を見ると既にそこには居らず真上で刀を振り下ろしていた。


「やっぱりか!」


生徒がかわし刀は地面に突き刺さる。


「何をするんだよ。危ないじゃないか」


士助は刀を地面から抜き取り再び構える。


「その鏡は本来何も写らない。だけど悪魔がみるとそれを察知して自分で警報を鳴らし忠告。人間界の物を改造して作ったものの1つ。異世界じゃあ玄関によく置いてるよ」


生徒は士助を睨む。


「フフフ…いつから気づいた?」

「本当は最初っから怪しいと思ってたけど、屋上にくる途中に確信した。足音がしなかったからな。昔、兄ちゃんから聞いたんだよ。

悪魔は物を離す、天使は引き寄せるってな。階段に嫌われるなんて

そうそう無いぜ」

「洞察力の鋭い奴だ…まあ、いい。最初からこのつもりだ。作戦は不意打ちのつもりだったが…」


生徒は指を鳴らす。すると制服を破り背中から棘が、爪は鋭く伸び、肌の色も次第に人の物ではなくなっていた。考える必要もなく段々と悪魔になっていった。


「フフフ…疼く、疼くぞ。戦いたいと俺の本能が疼く」

「なんだかうっとおしい奴だな…さあ、勝負だぜ」

「俺は『グリドル・マーモン』。七つの大罪の内、強欲をつかさどる。お前を殺し死体でも持って帰ろう…覚悟しろ!」


地面を強く蹴って正面から襲いかかる。スピードは士助が上、しかし、一撃のパワーはマーモンが勝っていた。刀で爪を防ぎ振り払い、一度距離をとり様子を見る。


「離れていては勝負には…ならんぞ!」


マーモンは背中をこちらに向けると背中にある棘を飛ばしてきた。

士助はすぐに反応出来ずいくらか体に刺さってしまう。軽傷だがあんなものが無限に飛んでくると厄介どころの話ではない。棘を抜き取り構える。


「避けてばかりじゃ始まんねぇな…」


再度襲いかかるマーモン。攻防の中に一瞬の隙を見つける。爪を振りかぶった瞬間!

(ここだ!)

相手の懐に潜り、柄で強い一撃を加える。マーモンは後ろに後ずさりし今度は士助の飛び蹴りを顔面にくらう。さすがに、吹っ飛び屋上の金網に叩きつけられる。


「がッ!さすがに強いな…だが、こちらには人質がいるんだぜ」


マーモンはグラウンドの方に手を向ける。グラウンドでは士助のクラスが体育の授業をやっている。もちろん中にはヒロトもいる。


「さあ、どうする?アイツらが死ぬか、キサマが死ぬか…」


人質を取られて見捨てるほど外道に落ちてはいない。そこで、賭けに出た。


「…一番良い方法があるぜ」

「何?」


士助は一瞬で消えてその場のどこにいるかわからなくなってしまった。周辺を見回し、探しているマーモンの後ろから突然あらわれ強力なキックをくらわせる。振り向き直後に腹へキックをくらわせる。マーモンは腹を抱えこんで跪く。


「ぐっ!キサマ…奴らがどうなってもいいというのか。」

「お前が隙だらけだったんだ。一撃入れるのは当たり前だと思うぜ」

「くそ…」


マーモンは地面に倒れこんで起き上がる気配が無かった。


「まず第一関門突破かな」


士助は屋上を出ようと、ドアノブに手をかけた。その瞬間、さっきまで倒れていたマーモンが突然起き上がり飛び掛ってきた!


「死ねぇ!」


攻撃があたる!しかし、読んでいたかのように士助は冷静に腕をつかみ金網に向かって力強く投げる。ガシャアン!という音が鳴り響き目を向ける。


「キサマ…わかっていたのか…」

「人質をとった瞬間にわかったんだよ。卑怯なヤツだってことがな!」

「くそっ…!」


マーモンは起き上がり驚くほどしぶとい生命力で背中の棘を飛ばす。それも以前よりも速く、数も倍以上だ。


「これで死ね!」


マーモンの棘で破壊されたコンクリートが粉末状になって舞い上がり、士助を隠す。排煙立ち昇り士助の生死は未だ不明。マーモンは息を荒げ、ホルスターから銃を取り出し放とうとする。煙が消えるとそこにあったのは士助の制服の上着と、横に倒れた士助。マーモンはそれを見るとフッ…と笑うと上着を拾い上げ、士助に手を伸ばす。瞬間、上着は姿を変え士助へと姿を変えた!振り払い刀で切りつける。大きな切り傷から血の変わりに煙の様な靄が噴き出す。わずかな時間の間で勝負はついた。


「…ガハッ!いったい…どう…いうこと…だ」

「俺は上着に化けて上着は俺になってた、そんだけだ。理解する必要は無いさ」


刀をしまって士助はマーモンに近づく。


「兄ちゃんに教えてもらったのがまあまあ役に立ったな。使い時はもう無いと思うけど」


マーモンに対して息を荒げる事もなく、軽傷で勝った辺りに強くなった姿が見られる。


「本気の一部も出していない…ということ…か」


近づいて再度、刀を抜く。


「俺は優しくないからお前を殺しておくぞ」

「フン…好きにしろ…後にキサマもこっちに来る…」

「意味わかんねえこといってんじねえよ」


ドスッ!胸を突き刺す音と共にマーモンはそのまま息絶えた。士助はその場を去り教室へと戻った。










その少し後…

マーモンの死体を処理するのを忘れ急いで士助が屋上に戻ると死体は跡形もなかったという。



『グリドル・マーモン』

そう書かれた棺桶を倉庫に置くものが一人いた。


「クキキ!まず1人か…次はだれが死ぬんだ…」


クキキキ…


魔界に鳴るその声は悪魔の微笑み…


どうでしたか?個人的には戦闘わかりにくいかなーと思いました。それではでは。

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