第16話「士助の修行を少し…」
ども、キーダの滝です。これを改善してるとなんか昔の自分のダメさが伝わります。
<あらすじ>
ヒロトが苦労した。
ここは異世界。多くの種族が互いに協力し合って生きる世界。しかし、そんな種族とは別にどことも協力せずに生きる種族も存在する。戦争もあれば永遠に平和な場所もある。ここは玄龍族が住んでいる玄龍の里。里はとても高い場所にあり1つの家と家の間に深い谷があり道を作る橋がある。そんなとこに住めるのは玄龍族ぐらいである。奥には大きな住居があり、そこに里長が住んでいる。今回はその里の少年の話。
谷と谷の間を橋も気に欠けず華麗に飛び越えていく人影。それこそ士助であった。
「オーイ、士助!今日も修行か?」
「おう!頑張るんだ、俺は!」
「ハハ、気をつけろよ!」
「ありがとう、おっちゃん!」
知り合いのおじさんと話す。
「士助君!今日はどこへ行くんですか?」
「今日は庵次兄ちゃんと手合わせだ!」
「頑張ってください!」
「ああ、サンキュー!」
昔からの友人に手を振る。里では顔が知られている士助は気楽に里をうろつける。皆、同じ境遇で外にも出ないので身内での仲が良い。そういうわけで士助は庵次の元へ向かう。
玄龍族の里の西に位置する『ハイドラ平原』。丈の小さい草が広大な平原として広がっている。その中央に庵次が立っていた。
「やっと来たか。遅いぞ」
「いやぁ、ちょっと用意に時間がかかって」
「寝過ごしただけだろ」
「う!なんでわかるかなあ…」
「とにかく今日はただの喧嘩だ。手加減はしてやる」
「どうせ、『力』はつかわねえだけだろ。それのどこに手加減の要素が…」
「御託はいい…行くぞ!」
「よし!来い!」
士助はなにやら本気混じりで戦っているが、庵次は武器も使わず士助を押している。庵次はそうとうの実力者らしい。2人は日が暮れるまで戦い続け結果的に庵次が無傷で勝った。士助はボロボロにやられた。
「もう帰るぞ」
「ハァハァ…もうちょい…手加減…してよ…」
「お前が弱いだけだ。じゃあ、行くぞ」
庵次は士助の後ろ襟をつかんで引きずりながら帰った。
「うぅ~ひきずるなぁ~」
士助の声もむなしく響く。
里にて…
「うぅ~疲れたぁ…」
「情けない奴だ」
「兄ちゃんが強いだけじゃん…」
「とりあえず外に出て頭冷やしてこい。客も来てるし」
「客?誰だ」
「いいから外に出てソイツと話して2時間後に戻って来い」
と言って士助は谷に放り投げられた。
「うおぅ!外は谷だから!危ないから!死ぬから!」
間一髪崖をつかんで士助はよいしょ、といって這いずり上がる。目の前にはその客人がいた。それは、お隣さんの女の子。名前は『ミカ・エルシエール』という。
「あ、ミカか久しぶりだな」
「うん、久しぶりだね」
地面に座り込んで話し始める。
「いやぁ、長い間人間界に行ってたからなぁ」
「人間界はどうだった?」
「おもしろいとこだった。って言っても、もう行かないわけではないけど」
「…また、行くんだ…」
何か残念そうな表情をするミカ。それも知らず話し続ける士助。
「おう。こんどはアス何とかって奴に勝つ」
「士助君は戦うことを楽しんでいるの?」
「別に楽しいわけじゃないけど、負けたから悔しいだけ。だから、リベンジして勝つ!それがしたいだけ」
「別に、楽しくないんだったらもうやめようよ…」
「そうかもしんないけど、負けっぱなしは嫌なんだ。悔しいしさ」
「じゃあ、それが終わったらもう戦うのをやめるの?」
「う~ん。わかんないけど。強い奴がいる限りその頂点に立つまでやめないかな」
「でも…」
なにか、言いたげな表情を見せる。さすがの士助も気付く。
「というか、何でミカは、俺に戦ってほしくないんだ?」
「だって、士助君が私に会うときはいつも、傷だらけなんだもん…もうそんな士助君見たくないよ」
ミカは目に涙をためて今にも泣きそうだ。士助も困ってうろたえる。
「ミカ…」
士助はミカの手を握って
「わかった。俺は最強になってミカに心配されない程強くなって、そんで
ミカを守る!だから、今は戦う事を許してくれ。」
「士助君…」
「頼む!」
士助は両手を合わせ頼んでいる。目を瞑り頼み込む。
「うん…絶対だよ?最強、になって私を守ってね?」
「うん、任せろ!そのためには修行してセブンなんとかとアスなんとかを倒す。そんで、全ての頂点に立つ!」
フフフ…とミカは笑っている
「お、流れ星だ。消える前に願い事願い事…」
2人は手をあわせ願いを念じた。
「叶うといいね」
「うん。俺は最強になれますようにって願った。ミカは?」
「私は秘密だよ。えへへ」
「えぇ…」
残念そうな顔をしてみせる士助。夜も更けて月が下りて行く。
そして、時は経って出発の日。この日までにさんざんな特訓をしてきた。日に日にボロボロになり、もうやめたいと思った時が度々あった。しかし、それを乗り越え士助は一段と強くなった。
「よし。もっかい行ってくる」
「ああ、気をつけろよ」
里の皆は見送る人たちがたくさんいた。その中にいたミカは士助のところまで来てある物を渡した。
「士助君これ…」
ミカは士助に小さい巾着を渡した。
「何だコレ?」
「お守りだよ。気をつけてね」
「女から貰ったもんは大切にした方がいいと思うぞ」
「うん、わかった。ありがとなミカ。じゃあ、行ってくる!」
士助はゲートに入って行ってしまった。強烈な光と共に次の瞬間には消えていなかった。
「あ、あの。庵次さん…」
「なんだ」
「士助くん、大丈夫ですか…?」
ミカがおどおどしながら、心配しながら尋ねた。
「こんなとこで死ぬなら頼んでいない。まあ、気にかけてやるぐらいはしてやってくれ」
庵次は黒いコートをたなびかせて去った。ミカも皆も見送った後それぞれの家へと戻った。
地球では。
空を飛んだ鳥が気持ちよく飛んでいる。そのうち1匹が地面へと落ちて行った。
どうでしたか?
キャラ紹介に移りましょう
『ミカ・エルシール』
士助とは昔からの知り合いでよく2人で遊んでいた。
料理が得意 趣味は花の手入れ 士助を誰よりも尊敬している
そんな感じの女の子です
ではでは




