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なにゆえと

作者: 社暖簾

「自分を動物に例えるならなんだと思う?」

「うーん・・・なまけものかな。キミは?」

「僕は蛇」

「ヘビ?」

「うん、似てない?」

「そうかな。」

「そうだよ。」

「そっか。」

「うん。」

「あ、じゃあなりたい動物は?」

「猫、かな。」

「どうして?」

「可愛がってもらえるから。」

「キミがそんなこと言うなんてちょっと、意外。」

「そうかな。」

「そうだよ。」

「そうか。」

「うん。」

「そういうお前は何になりたい?」

「わたし、カメレオンになりたい。」

「・・・どうして?」

「誰とも仲良く、争わずに生きたい。」

「無理だよ。」

「できるよ。」

「無理だよ。」

「ムリだけどさ。」

「特にお前は絶対無理だよ。」

「ひどいなあ・・・でも、その通り。」

「難儀だね。」

「それはお互いさまでしょ。」

「はは、違いない。」




「過ちが去ると書いて過去と読む。」

「ふむ。」

「未だ来ずと書いて未来と読む。」

「ふむふむ。」

「では、現在はなんと書いてどう読むだろう。」

「・・・目に民と書いて、眠い。」

「ははは、お布団一枚。」

「いや、うまくねーよ。」




「やあ。」

「よう。」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「なに読んでるの?」

「村上春樹。」

「へぇなんて名前の本?」

「ノルウェイの森。」

「おもしろい?」

「全然。」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「ねぇキスしよっか。」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」




「ディボーレがやられたようだな。」

「クククッ・・・しかし奴は四天王の中でも最弱・・・」

「ふん、我らヴァンダルレギオンの面汚しめ・・・」

「なぜあんな雑魚が同じ四天王なのか不思議なくらいだ。」

「・・・でも、悪い奴じゃあなかったよな。」

「・・・・・・そう、だな。」

「くそっ勇者どもめっ・・・」

「もはや容赦などしない・・・全力で奴らを倒すぞ。」

「ああ。」

「待ってろディボーレ、お前の仇は討つ。必ず、な。」

「奴らが自分達の正義でディボーレを倒したというのなら――」

「――我々は我々の悪で奴らを倒す。」

「我らは『完全超悪( ヴァンダルレギオン)』。」

「勇ある者よ恐れ慄け――」

「悪を崇めし者よここに集え――」

「極悪非道の名のもとに今、悪を成す―――!」




「あいしあうーふたーりしーあわせのーそらー」

「さくらんぼ」

「ん。・・・きーみのーふるえーるてをーにぎろうと」

「天体観測」

「うー、まだ途中だったのにー。」

「ごめんごめん。」

「ん。・・・ほーらーあなたにとってーだいーじなひとーほどーすぐーそばにいるのー」

「えっと、小さな恋のうた」

「ん。どこかーにーげんきをーおっことしてもー」

「あー・・・なんだっけそれ。」

「葛飾ラプソディー」

「あーそうだそうだ。」

「つぎ。」

「おう、ばっちこい。」

「ん。こーどものころにーわかりかーけてたことがー」

「胸のドキドキ」

「うー、違う。」

「あれ、そうだっけ?」

「胸 が ドキドキ」

「ああ、なるほど。」

「おばか。」

「ごめんごめん。」

「負けた、から。ジュースおご、れ。」

「わかったよ、何がいい?」

「・・・やっぱり、いい。」

「んーなんで?」

「今日 は、ゆるして やる。」

「そうかーじゃあ僕からのサービスだ、っと。」

「わ、わ。」

「わははは、行くぞー」

「お、おろ せ。」

「わははー」

「うー。」

「やっぱりお姫さまだっこは恥ずかしい?」

「ん。ん。」

「おれは恥ずかしくないもんねー。」

「うー。おばか。」

「そりゃあバカップルだかんなー。」

「・・・・・・・・・」

「わっはっはー。」




つづく。

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