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魔法少女刑事魔法院真衣  作者: 原拡
第一話
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プロローグ

 ガキの頃、年をとったら大人になれると思っていた。

 幼少時代、夢は一生懸命努力すると絶対に叶うと思っていた。

 結論から言うとそんなことはなかった。

 二十歳を過ぎたって、自分が思い描いていた立派な大人にはなれなかったし。

 一生懸命に努力したって、叶わないことがあることを知った。

 どっかの立派な芸能人様は言った言葉がある。

『一生懸命に努力したら絶対に夢は叶うから』

 俺は心の底からその言葉が大嫌いだ。

 別にその人の事を否定したい訳じゃない。

 そんな成功論に難癖つけたいわけでもない。

 一生懸命に努力しても、全てを捨てでも、何かも犠牲にしても夢が叶わなかったものがいるだろ。じゃあ、なんだ、その人達は一生懸命に努力しなかったから、夢が叶わなかったってのか。そんなわけねえだろ。ふざけんな。

 一生懸命に努力したって、叶わない夢はある。いや、叶わない夢しかない。だから、夢なんだろ。

 夢の持つ魔法に魅入られ、夢に破れ、理想の大人になれなかった俺は、県外での夢を追いながらの会社員生活を止めて、めそめそ泣きながら実家に帰ることにした。

 何者にもなれなかった俺は、一体何だったのか。

 なあ。誰か教えてくれよ。

 お願いだから。

 頼むよ。

 そんな腐った俺に魔法のような世界に誘ってくれるのは、他でもないお前だったな。

 冗談じゃねえよ。全く。

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