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僕が異世界に行けたのは「うつ病だから」だそうです  作者: 佐和多 奏
うつ病だった時に書いたやつ

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うつ病になってよかったかもしれない

 うつ病になってから、外に出る時間が増えた。

 それで、散歩をしていると。

 1人。

 小さい子が泣いている。

「風船が取れない」

 ここで、異世界なら。

 すぐに、魔法の絨毯に乗って、取ってあげられるけど。

 ミカやカミンなら、簡単に。

 できるけど。

 でも。

 今は、何も。


 そうか。

 おれは。

 魔法が使える。


「ねえ。お兄ちゃんが、あの風船、取ってあげるよ」


 おれがいつも持ち歩いている、バイスクルのトランプ。

 1つ、ギミックカードが仕込んであったんだった。


「ここに、スペードのAがあるでしょう。」


「うん。」


「ここに、息を吹きかけると」


 その間に、石を投げて、バレないように引っかかった風船を割っておく


「わあ!! 風船の柄のカードに変わった!」


「はい。これ、取ってあげたよ。」


「え?」

 小さい子が木の上を見ると、そこにはもう、風船はなかった。


「わあ! 本当に、カードが風船になったんだ!お兄ちゃん、魔法使いなの?」


「うん。魔法使いだよ。」


「ありがとう!! この風船、大切にするね。」


「ぜひ、大切にしてね」


 うつ病になって、辛い。


 でも。

 散歩をする時間が増えた。


 趣味に使う時間が増えた。


 だから。


 誰かを助けることだって、できる。


 異世界に行くことだって、できる。


 普段ほとんど思わないけど。


 たまに。


 本当に、たまーに。


 うつ病になって、よかった、って、思う。


 魔法使いにも、なれたから。


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