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僕が異世界に行けたのは「うつ病だから」だそうです  作者: 佐和多 奏
うつ病だった時に書いたやつ

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この世界は美しい

よろしくお願いします。

 うっっ!

 急に来た!

 でかいパニック発作!


 時計は、午後4時半を指している。


 やばい。

 死にたい。

 飛び降りたい。


 薬、薬。


 あれ!?

 薬がない!


 やばい!

 

 飛び降りたい!


 耐えられない!


 痛い!


 心が!


 苦しい!


 アランは、そのまま、4階の窓から、飛び降りた!



 やばい!

 落ちちゃった!


 どうしよう!


 加速していく!


 怖い!


 怖い!!!!


 瞬間。


 シュインシュイン、と音がして。


 大きな羽がバッと開き。


 誰かの背中に、落ちた。


 助かった。


 そして。


 すぐに。


 痛みが、消えた。


「危ない危ない、何とか間に合った~!まさか、アランだとは思わなかったよー」


 助けてくれたのは。


「ミカ!!ありがとう」


「全然。私は、誰かがしにそうな時だけ、人間界に、召喚されるから。まあでも、天使ってたくさんいるから、あんまり出番はないんだけどね。今日は、急遽だったの。でも。まさか、アランだとは思わなかったよー!! もう会えないところだったじゃーん!」


「本当にごめん、急に、辛くて」


「あるよね。そういう時」


 ミカは、大きな天使の羽を広げ、空を飛んだ。

「私ね、大好きな場所があるんだ」


「大好きな場所?」

「うん」


 そう言うと、ミカは、家から2キロほど離れたところにある森林に向かって、飛んで行った。


 そして、少し山になっているところの頂上のあたりに着いた。


「ちょっと降りて」


 おれは、ミカから降りた。

 ミカは、羽をしまった。


「ローズ・フォレスト」と、カタカナで書かれた、木の看板がある。


 おれたちは、そこを、歩いて登っていった。


 いつも見ている景色。


 少し田舎にあるおれの家。


 杉の木に囲まれた森に、小道ができている。


 そこを、2,3分かけて上る。


 すると。

「ここだよ。」


 頂上から見る景色、それは。


 広大な海と、その下に広がるニュータウン。


 そして、橙色の空。陽の光が海に反射している。


 船がたくさん出ていて、道路には、車の動きも見える。

 線路に電車が走る。


 飛行機が飛ぶ。


「ここ、すごくきれいなんだ」

「こんなところ、あったんだ。ただの、森かと思ってた」


「天使の世界には、こんな場所ないからさ。人間界って、私にとっては異世界で。ここに来ると、夢を見ているみたいで、『感動』するんだよね」


「感動」


 おれは、毎日辛いだけだった。

 でも。


 胸の痛みが辛いって思っていても。


 こんなに。


 感動することが。


 できるんだ。


 おれが住んでいる、この町って、この世界って、


 こんなに素敵で、美しかったんだ。


「今日は、もう死なない?」


「うん。この世界は、広いから。おれ」


 おれは、ミカの目を見た。


「もっと、この世界のことを、知りたいと思うから。あと」

「あと?」


「ミカに、みんなに、逢いたいから」

「私も。おんなじ理由で、生きてるよ。一緒に、頑張って生きよう」

「うん」


 日が暮れて、夜になった。


 ミカは言った。

「そろそろ、自分の世界に帰らなきゃ」

「うん、じゃあね」

「アラン、また、パレード来る?」

「行くよ。ミカも?」

「もちろん!」

 ミカは、天使の羽を大きく広げ、空へと飛んで行った。


「なあ、ルフ」

「なんだよ、アラン」

「最高の、景色だな」

「ああ。生きてて、よかった」

読んで頂きありがとうございました!この間、自分の家の近くの森林にめっっっちゃきれいな場所があるのを見つけて、それを思い出しながら書きました。

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