二重人格 後編
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目の前に、綺麗な星屑が広がった。
そこへ、天使のミカと神のカミンが飛んできた。
「アラン、どうしたの?」
カミンは、心配そうに首を傾げた。
おれは、答えた。
「実は、おれ、もう一つの人格を持っていて。そいつの名前は、ルフ。でも、ルフとはよく、ケンカをしてしまうんだ。意見が合わなくてでも。今日。おれを。殺そうと、した」
ミカは、魔法をかけて、おれの心を回復させてくれた。
「ありがとう、ミカ」
ミカは、おれの目をじっと見た。
「私も、たくさんの人を助けているとね、時々自分が自分じゃないみたいに思える時もあって。」
「私も。神って、たくさんの人の声を聞いている。そうすると、本当に自分って、自分なのかなって、思えてくる。でもね、私、みんなの声が聞こえるから。急に人格が変わる人、知ってるよ。何人も、見てきた。別の人格は、自分を、トラウマから、『守ってくれようとしている』存在なんだ」
「守ってくれようと、している」
そうか!
おれのトラウマを引き受けてくれて、ずっと守ってくれていた。でも、それに耐えきれなくて、ルフも、うつに、なってしまった。
「でもね、もう1つの人格って、お薬のことを、知らないかも、しれないよ」
「そっか。お薬のことを知らないから、逃げ場がないと思って、飛び降りようとしたのか!」
金魚すくいの店が見えた。
金魚が、ポイの上で、下に落ちようと、バタバタしている。
上を見ると綺麗な星空で。
流星群が散る。
「ルフくんも、多分、わかってくれるよ」
ミカは、笑顔でおれに、そう告げた。
3人で話していると、時間が来た。
空に、大きな花火が上がった。
寝る部屋に戻ってきた。
「おい、アラン」
「なんだよ、ルフ」
「お前のトラウマは、重すぎる。おれでは、抱えきれない。もう、死んだ方が」
「じゃあ、なんで今までおれは、死なずに生きてこれたと思う?」
「それは」
「薬だよ」
おれは、精神安定剤を手に取った。
「これを飲めば、回復するんだよ。心は」
「そっか」
「あと、お前はしんじゃいけない。ルフ」
「なんで。おれは、ずっと辛いのに」
「でも」
「うん」
「おれは、また、お前と話したい」
「アラン」
「生きていれば、また明日も会えるんだよ。だから、おれたちは、『生きなければならない』」
『じゃあ、生きる意味って』
『みんなと、会うため。それだけだよ。今はね』
レオンは、あの時。
こんな気持ちで。
おれと離れるのが。おれが、仲間が1人でも、いなくなるのが。
辛かったのかもしれない。
「そっか。おれも、本当は、死にたくねえよ」
「ルフ。おれを守ってくれて、ありがとな」
「アランこそ。おれを生み出してくれて、こんな素敵な星空を見せてくれて、ありがとう」
おれたちは。
一つの体で。
涙を流した。
でももし。
うつ病が治ったら。
ルフは、どうなっちゃうのかな。
辛いな。
生きるって。
辛い。
本当に。
そう思いながら、おれは、睡眠薬を手に取り、飲んだ。
ありがとうございます。心を込めて書きました。




