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accident ―マナ―
次話の投稿は21時になります。
どぉぉぉ………………。
あの時、そんな音がした。
もっとすごい音だったかもしれないけど、あたしはそうとしか覚えていない。
次の瞬間、一番前を走っていたアイたちの車が、消えた。
真っ赤な木々の立ち並ぶ道路脇。
車がちょうど入れるぐらいの幅で、木々の姿が消えていた。
地滑り。
ぎりぎりで止まった車から、レイたちが駆け下りる。
あたしのパパも車を止めて駆け下りた。
イッタイナニガオコッタンダ
クルマガシタジキニ
ハヤクタスケナイト
レスキューヲ
アイタチガナカニ
デンワガツウジナイ
アイ、アイ……
…………
後はよく覚えていない。
あたしにわかるのは、それがアイからほとんど全てのものを奪ったってことだけ。
レイの心からの笑顔を、
あたしから大好きなものを、
奪ったってことだけ…………。
読んでいただきありがとうございました。
貴重なお時間を費やしていただき感謝いたします。
気にいってただけたら幸いです。