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sympathy ―マナ―
カーテンをあけると、朝の陽がアイの病室に注ぎ込む。
アイは少し眩しそうに目を細めて「いいお天気」ってつぶやく。
レイも嬉しそうに微笑ってる。
でも、レイはすぐに泣きそうな顔になってカーテンをぴしゃりとしめる。
「眩しいからね」って。
そんなとき、きまってアイは明るくお話をはじめるんだ。
「アイの気持ちを、少しは考えろ」
2人の時にレイは辛そうにあたしに言った。
「どうして?」
あたしはレイに聞いたけど、「マナに悪気がないのは解ってるよ。……マナはまだ子供なんだな」と笑って教えてくれなかった。
あたしは子供なんかじゃない、って抗議するけど、いつもレイはどこか寂しそうに笑うだけ。
意地悪なレイ、綺麗なアイ。
あたしはこんな二人が大好きです…………。
読んでいただきありがとうございました。
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気にいってただけたら幸いです。