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世界を滅ぼす仕事、絶対に辞めてやる!(仮)  作者: ダンデ
1章 いつか彼を貫く十字架
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1章−1話 休みの日にケータイを覗いてはいけない

方向性は決まった…かも…?

__________________________

聖女はこの世界を守っている


強力な"封印"の力を持つ幻魔と適合した少女はヒトが暮らす空間を守護していた。

記憶が定かでないほど幼い頃から、幻魔に感情(エサ)を与え魔術を行使し続けている。


それが聖女である自分の生き方である、疑問を感じたことはない。


もっと心を震わせなくてはならない。

心が虚になりつつあることを感じている。

高い適合率である聖女といえど他の魔術師同様、幻魔への心の供給量は有限で、近頃は心が動くことが減ってきていることを自覚している。


特に心の負の側面が現れることが少なくなった。


自分を殴りつけるこの世界の王やその護衛、街で自分を崇める影で権威を借りて利を得る町人、それらを思うとおかしくって微笑みが浮かぶ。


故にいつしか聖女などと呼ばれるようになっていった。


感情を捧げて世界を守る聖女は、微かに感じる感情をかき集めるためにどうしようもない催し物を観ていた。


でもこれつまらないわ、私の感情が壊れてるのが悪いのかしら?

カイセは聖女の心中でディスられていた。


__________________________

封印の幻魔は少女を憐れんでいた。


機械仕掛けのように自らに心を差し出す少女、存在を重ねているゆえにその歪な生き方を決めた理由がわかってしまった時から、この愚かな少女への憐憫を禁じ得ないのだ。


だから最初に不安を喰らった。

ほかの生き方が見えて迷わないように。

これまでの生き方を間違いだなんて思わないように。


自らはとてもリーズナブルな幻魔であるにもかかわらず少女の感情の喪失が激しい。

恐らく自らの力が不当に吸い出されることに原因があるだろう。


しかしそれならそれでいい。

少女が信じた死に方を貫くことを祈っている。

封印の幻魔は魂だけのがらんどうで少女を殺し続ける。


__________________________

カイセたちの漫才はなかなか上手くいった、それがカイセの所感である。


聖女も微笑んでたし、なかなかいい空気の中で終わりを迎えることができたと自負している。


大会はまだまだ続くが、英気を養うという意味で行った酒場の酒がうまかった。

そのままの勢いで宿のベッドにダイブしてすぐに意識を手放したカイセ。

夢の中で目が醒めると、時折ある幻に誘われた。



空には無数の大きな時計盤があり、その全てが今にもゼロを示そうとしている。

そしてその空間の中央に血だらけの自分が倒れている。


その体にはいくつもの武器が突き刺さっていた。

普段は靄がかって見えないのだが、この日は一つだけ見ることができた。


なぜ見えなかったのか分からない程大きな十字架。

四端が鋭利になっている十字架で貫かれている。


「食事後にこんなグロ映像見せてくれちゃって、どういうつもりだよ雑魚幻魔」


カイセがそう言うと黄金の髪と目を持つ少女が傍に現れる。


〈うわー、ぐろいですね近寄らないでください〉


「お前が勝手に俺の姿を使って作り出したんだろうが!責任持って処理しなさい!」


〈いやー、私美少女なので。こんなの触らどころか見ることも…できないです…!〉


「なんだその小芝居、笑えねーよ!」


〈はいその感情!カイセさんがつまらない芸を披露した相手の方が抱いていた感情です。ヒトの心を感じられる幻魔の私には分かります!〉


衝撃の事実にカイセは震えを抑えることが出来なかった。


「嘘だろ…俺たち…滑ってたのか」


〈いやー絶対零度のような心のさむーい波動と、あなたの勘違いポカポカ心を同時に浴びた私の気持ちが分かりますか?〉


「分からない!分かりたくないよそんなの!」


〈プークスクスwwwバカじゃねえのこの勘違い野郎wwwです。〉


「いやわからねぇよ!バカにしすぎだろ!」


カイセは足にきたダメージを逃すように力なく座り込んだ。

そして目の前の凄惨な風景とそれに不釣り合いな程美しい下級幻魔を見て…

後に必要になるであろうことを書いておけば自然に入れられなくても大丈夫ということに気づいた

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