穢れなきままで
変わらない約束と、終わらない恋をしよう。
まるで少女の様な瞳で、君はそう言って優しく微笑んだ。
何の疑いもなく、何の迷いもなく、ね。
この恋を、無邪気な気持ちのままでずっと繋ぎとめておけない事くらい、僕も彼女も気付いているんだ。
気付いてはいるけど、気付きたくなかった。
考えたくはないけど、今が幸せの絶頂だからこそ、時折頭の片隅に見え隠れするそれが終わる瞬間の事。
複雑な気持ちと矛盾は心を少し痛くする。
不安を搔き消す為に、もしもの話をしようとする僕。
気持ちを確かめようと、その細い指を絡ませる君。
抱き合っても埋められない様なものは色々あるけど、大切な事は隙間や穴をどう埋めるかではなく、それを拡大させない事だと思う。
幼すぎる僕らの恋はいつまで綺麗でいられるのだろうか?
穢れなき心のままで…そう思った16歳の恋。