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捕虜収容所のネビロン人たち

 捕虜収容所内でスタッフをしているネビロン人たちの会話。

「おい、今、桃太郎たちが侵入してきているみたいだぞ」

「桃太郎は生きていたのか」

「そうだ、サメにやられたと聞いていたぞ」

「いやそうじゃない。サメが、桃太郎を助けたということらしい」

「桃太郎とはそういう奴だ。誰にも好かれる。大した男だぜ」

「全くだ」

「さあ、俺たちはどうする」

「どうするとは、どういうことだ」

「ゾーン司令官の命令に従うか、どうかということだ」

「俺たちはネビロン人のユートピアを作るという言葉に賛同して、ネビロン星を脱出しこの地球へやってきた」

「そうだ、地球人たちは自分勝手で、争いばかり起こしているし、自然を破壊しているという事だった」

「だから地球人には、地球を支配する資格は無いし、これ以上勝手にさせたら地球は破壊されてしまうと思った」

「そんな地球人を排除して、代わってネビロン人が、その地位に就く方が、地球にとっては幸せだろうという結論に達した」

「だが、この収容所内で働く地球人を見ていると、実に良心基準が高い。親切で優しい面を多く持っている事が分かった」

「ゾーン司令官の考えは本当に正しいのか?」

「そうだ、俺たちは大変な勘違いをしているのかも知れないぞ」

「それに俺はカーマン隊長と共に、桃太郎と戦った事がある。彼は負傷したネビロン人に対しても親切に治療してくれた。実に気持ちの良い青年だ。彼は信頼できるぞ」

「そうか、俺たちも地球を支配するんじゃなく、ペルシカ人とともに地球人を助け、地球を再生した方が良いんじゃないか?」

「しかし、ゾーン司令官の信奉者も多くいるぜ。我々のような考えを持っているのは捕虜収容所にいる我々スタッフぐらいのものだ」

「ああ、それが問題だ」

そんな話をずっと続けていて、中々結論を出せずにいた。そんな所へ

「おい、桃太郎がディアボロスの部屋へ入って暴れているという情報が入ったぞ」と言いながら別の監視人が入ってきた。

「なんだって、そこまで行ったのか」

「ならば、あのマシーンが破壊されるのも時間の問題だな」

「ああ、あの桃太郎ならやるだろう」

「そうか、ならば俺は桃太郎に掛けてみるぜ」

「お前が、そう言うなら、俺もそうしよう」

漸く結論が出たようである。

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